Adobe Creative Cloud製品の機能拡張の振り返りと価格変更について
アドビは昨年9月に生成AI「Adobe Firefly」の一般提供開始と、「Adobe Firefly web版」を発表しました。これにより、アドビの生成AIがワークフローに組み込まれ、Adobe Creative Cloudをご利用のすべてのユーザーが、より自由に創造性を発揮できるようになりました。
AIのイノベーションは、クリエイター自身によって、彼らのアイデアに命を吹き込むために日々使用するアドビ製品と深く統合されることで、最大限のパワーを発揮します。Adobe Photoshopの「生成塗りつぶし」や「生成拡張」、Adobe Illustratorの「生成再配色」、Adobe Expressの「テキストから画像生成」や「テキスト効果」などのAdobe Firefly機能がベータ版、そして製品版として提供されました。昨年3月にAdobe Fireflyが導入されて以来、Adobe Creative Cloudツール全体で約60億ものコンテンツがAdobe Fireflyで生成されており、Photoshopだけでも35億以上の素晴らしいコンテンツが生成されています。これは、クリエイティブな生成AIが「副操縦士」として、制作ワークフローを支援していく未来のほんの始まりにすぎません。今後、私たちはAdobe Fireflyを搭載した機能を、写真、デザイン、ビデオ、3D、そしてそれ以外のクリエイティブ製品にも導入していきます。
Adobe Creative Cloudのコンプリートプランおよび一部の単体プランには、Adobe Expressのプレミアムプラン(有料)とAdobe Firefly web版の2つのアプリが含まれています。Adobe Fireflyは、AIによるクリエイティブな表現を、自由に探求するための場です。ストーリーボードのコンセプトを反復したり、画像の背景を拡張したり、色の組み合わせを調べたりする際に、アイデア出し、制作、あるいは時間の節約などでユーザーのワークフローを支援します。Adobe Expressは、AIファーストの思想で設計されたオールインワンのクリエイティビティアプリであり、新しい生成AI機能の 「テキストから画像生成」や「テキスト効果」により、際立ったSNS投稿、ビデオ、画像、PDF、チラシ、ロゴなどのデザインと共有を、さらに迅速かつ簡単にします。また、Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorによるシームレスなワークフローにより、Adobe ExpressはAdobe Creative Cloudを完璧に補完します。
私たちは、Adobe Creative Cloudに搭載されたAdobe Firefly機能を使って、ユーザーの皆様が自由に遊んだり、実験したり、夢を見たり、非日常を創造したりしてほしいと思っています。生成AI搭載のワークフローへの幅広いアクセスと導入を可能にするために、私たちは、Adobe Fireflyによる新しい画像生成ワークフローを採用した全ての製品に生成AIの新しいクレジットベースモデル「生成クレジット」を導入しています。Adobe Firefly、Adobe Expressのプレミアムプラン、Adobe Creative Cloudの有料プランが対象に含まれます。この「生成クレジット」とは、テキストベースのプロンプト入力により、Adobe Photoshop、Adobe Illustrator、Adobe Express、Adobe Firefly web版上で画像やベクター作品を生成するためのクレジットです。プランごとに定められた生成クレジットの利用上限に達した場合でも、処理速度が低下した状態で画像やテキスト効果の生成をし続けるか、あるいは生成クレジット サブスクリプションパックを追加することで、継続してAdobe Fireflyの機能を快適に使用することができます。
また、生成AI機能だけではなく、これまでにアドビはサブスクリプションの価値を高める新製品や、多くのクリエイティブ新機能をリリースしてきました。例えば、Lightroom のノイズ除去、Adobe Premiere Pro と Adobe After Effectsで利用可能なAdobe Creative Cloud向け Frame.io、Adobe Photoshop と Adobe Illustrator の「レビュー用に共有」機能など。これら新機能やアップデートによる価値の向上と、生成AI機能の拡充を反映して、本日、個人向けおよび法人向けサービスの価格改定を発表します。2024 年3月5日より、いくつかの Adobe Creative Cloud製品プランの価格が値上げされます。
私たちは、最高のクリエイティブツール、サービス、価値をユーザーの皆様に提供し、創造性の限界に挑戦し続けることをお約束します。
Adobe Creative Cloud各製品の主なAI機能および「生成クレジット」についての詳細は以下の通りです。
Adobe Creative Cloud各製品の主なAI機能
- Adobe PhotoshopおよびAdobe Illustrator:Adobe Photoshopの「生成塗りつぶし」や「生成拡張」、Adobe Illustratorの「生成再配色」、Adobe Expressの「テキストから画像生成」や「テキスト効果」など、Adobe Firefly機能が複数のAdobe Creative Cloudアプリで利用できます。これらの機能は、まったく新しい方法で実験したり、アイデアを練ったり、創作したりすることを可能にします。
- Adobe Premiere Pro のAI 機能:Adobe Premiere Pro の新機能と改善点は、現在ベータ版として提供されています。受賞歴のある新しい「文字起こしベースの編集」は、自動フィラーワード検出でメジャーアップデートされています。「スピーチを強調」機能は、AIを使用して、録音が不十分な会話をプロのスタジオで録音したかのように聞こえるようにし、ワンクリックで音声録音からノイズを魔法のように除去します。また、Adobe Premiere Proのタイムラインは最大5倍高速になり、編集やトリミングなどがよりスムーズになり、応答性が向上しました。さらに、新しい簡素化されたカラー設定、改善されたトーンマッピング、新しいプロジェクトテンプレート、カスタムエクスポート場所、オーディオタイプのタグ付けなど、コミュニティが求めていた数十の改善が追加されています。
- 3DワークスペースとAfter Effectsのロトブラシ:After Effectsベータ版アプリでは、After Effects内で高品質の3Dモデルの読み込み、テクスチャ、照明、シェーディング、レンダリングを行うことができる3Dワークスペースを利用できます。3D ワークスペースでは、3D モデルと 2D グラフィックスを組み合わせて、シームレスな VFX 合成と目を見張るようなモーショングラフィックスを作成できます。AIで強化された新しいロトブラシがAfter Effectsベータ版アプリで利用可能になり、ユーザーは素材からこれまで以上に迅速かつ正確にオブジェクトを切り取ることができます。
- Adobe Firefly web版:Adobe Creative Cloudメンバーは、firefly.adobe.comからAdobe Firefly web版にアクセスできます。Adobe Firefly web 版の使用で、ムードボード用の画像、ストーリーボード用のキャラクター、ブランドデザイン用のカラーパレットなど、あらゆるプロジェクトのアイデアやコンテンツをすばやく作成できます。Adobe Fireflyは日本語を含む100言語以上のテキストプロンプトに対応しており、Adobe Fireflyで作成したコンテンツはすべて商用利用にも安心してご利用いただけます。
- Adobe Express:Adobe Expressで「テキストから画像生成」および「テキスト効果」といった、Adobe Fireflyの生成AI機能の商用利用が可能です。Adobe Creative Cloudアプリとの綿密なワークフローの連携によって、Adobe Express内でAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorのクリエイティブアセットに直接アクセスして編集したり、アプリを横断して同期された状態のファイルを追加して作業することができます。また、PDFをすばやく簡単にインポートして加工し、目を引くテキスト、画像、背景、ブランドロゴなどを追加して、ドキュメントをレベルアップさせることもできます。さらに、Adobe Expressの使用で、ユーザーはチームのブランドを維持しながらリアルタイムで共同作業を行い、ソーシャルメディアやコンセプト承認用のコンテンツをすばやく作成することも可能です。Adobe Expressのプレミアムプラン(有料)は、Adobe Creative Cloudのコンプリートプランおよび一部の単体プランに含まれています。
Adobe Creative Cloudのサブスクリプションプランに生成クレジットの導入
生成AI搭載のワークフローへの幅広いアクセスと導入を可能にするために、アドビは、Adobe Fireflyによる新しい画像生成ワークフローを採用した全ての製品に生成AIの新しいクレジットベースモデルを導入しています。Adobe Firefly、Adobe Expressのプレミアムプラン、Adobe Creative Cloudの有料プランが対象に含まれます。生成クレジットとは、テキストベースのプロンプト入力により、Adobe Photoshop、Adobe Illustrator、Adobe Express、Adobe Firefly上で画像やベクター作品を生成するためのクレジットです。また、Adobe Creative Cloud、Adobe Express、Adobe Fireflyの無料版のユーザーにも、毎月生成クレジットが付与されます。
今後、作成できる生成コンテンツの種類が増えるに従い、「生成クレジット」は引き続きアップデートいたします。生成クレジットの詳細については、こちらをご覧ください。
Adobe Creative Cloudの価格改定について
これまでにアドビは、Lightroom のノイズ除去、Adobe Premiere Pro と Adobe After Effectsで利用可能なAdobe Creative Cloud向け Frame.io、Adobe Photoshop と Adobe Illustrator の「レビュー用に共有」機能、ワークフローの強化、サブスクリプションの価値を高める新製品など、多くのクリエイティブ機能をリリースしてきました。これら新機能やアップデートによる価値の向上と、さらに生成AI機能の拡充を反映して、個人向けおよび法人向けサービスの価格改定を行います。新価格は2024 年3月5日より、いくつかの Creative Cloud プランにて適用されます。
Adobe Creative Cloud個人版単体プラン (生成クレジット、Adobe Express、Adobe Fireflyも含む)
- 年間プラン(月々払い契約):月額552円値上げ
- 価格改定前: 2,728円/月、改定後: 3,280円/月
- 月々プラン(月々払い契約):月額1,152円値上げ
- 価格改定前: 3,828円/月、改定後: 4,980/月
- 年間プラン(一括払い):年額5,904円値上げ
- 価格改定前: 28,776円/年、 改定後: 34,680円/年
Adobe Creative Cloud個人版コンプリートプラン (生成クレジット、Adobe Express、Adobe Fireflyも含む)
- 年間プラン(月々払い契約):月額1,300円値上げ
- 価格改定前: 6,480円 /月、 改定後: 7,780円/月
- 月々プラン(月々払い契約):月額2,100円値上げ
- 価格改定前: 10,280円/月改定後: 12,380円/月
- 年間プラン(一括払い):年額14,544円値上げ
- 価格改定前: 72,336円/年、改定後: 86,880円/年
Adobe Creative Cloudグループ版
- Adobe Creative Cloudグループ版単体プラン:月額700円値上げ
- 価格改定前: 1ライセンスあたり4,380円/月、改定後: 1ライセンスあたり5,080円/月
- Adobe Creative Cloudグループ版コンプリートプラン:月額1,500円値上げ
- 価格改定前: 1ライセンスあたり9,280円/月、改定後: 1ライセンスあたり10,780円/月
Adobe Creative Cloud エンタープライズ版を販売店から購入したプラン
Adobe Creative Cloudエンタープライズ版の変更点は、各メンバーシップの条件によって異なります。プランについてご不明な点がございましたら、アドビのアカウント担当者がプランの変更をお客様にご理解いただけるようサポートいたします。販売代理店を通じてご購入されたグループ版およびエンタープライズ版のお客様は、購入元の販売代理店に詳細をお問い合わせください。
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