CS5 VIDEO DAYS – Summer 2010 アンケートから見えてくるこれからの映像制作

8月4日~6日の3日間で開催された「CS5 VIDEO DAYS – Summer 2010」に、のべにして386名のご来場をいただきました。熱い中、ご参加いただいた皆様、まことにありがとうございました。

今回も、ご来場いただいた方にアンケートをお願いしておりましたので、この結果からこれからの映像制作の方向性を考えてみました。

まずご来場いただいた方々の概要ですが、映像制作を業務とされている方が9割を占めています。

そしてテープレス収録の普及状況はというと、昨年7月、今年1月のアンケートと比較してみて、初めてテープレス収録がテープ収録を上回りました。現場では、作業に応じて使い分けるケースも多いようですが、この1年でテープのみの収録が大幅に減少しているのも興味深い結果です。

また、編集に関してはノンリニア編集が85%を占め、納品もテープ納品を行わない場合が75%と、ファイルベース化は着実に進行しています。

CS5では、64-bit環境へのネイティブ対応を強化し、Premiere Pro CS5およびAfter Effects CS5ともに64-bit版のみでの提供となっているわけですが、制作環境の64-bit化も進んでいるようです。

2010年1月のアンケートでは、64-bit対応環境はWinとMacあわせて25%程度でしたが、今回は倍増し過半数が64-bit環境へ移行されているとの結果でした。

そして、2010年残り注力していく業務はご参加いただいたみなさんの業種にもよると思うのですが、デジタルサイネージ関連が今年の1月の結果(11%)から急伸しているところが特徴的でした。

今回、もっとも参加者が多かったS3D(立体視)映像制作ですが、すでに取り組んでいるおよび今年中にはじめるという回答の合計が撮影・編集ともに30%程度でした。

放送でのS3D対応は視聴環境の点から時間がかかりそうですが、さきほどの今後注力する領域のデジタルサイネージでの用途や、今後登場が予想される裸眼立体視対応携帯機器でのコンテンツなど、これからの映像制作という点で今後の関心の高まりがあるのではないでしょうか?

今回のセミナーでは、日替わりでいま関心が高まっている、テープレスカメラやS3Dをテーマとして開催いたしましたが、この傾向はしばらく続きそうな印象を持ちました。これまで映像制作といえば、テレビ・映画という大きな存在が占めていたわけですが、デジタル一眼を始めとするテープレスカメラの台頭と、64-bit環境の普及、そしてウェブや携帯機器による映像視聴環境の拡充とあわせて、さまざまな領域で映像が応用されてきています。制作ツールとしては、64-bit対応がこれまでのツールのひとつの到達点になっていますが、CS5製品群をお選びいただけると幸いです。