Adobe AppBox Awards 2013 受賞作品 – 最優秀賞は「ドッツドッグ」

3つのテンがイヌの顔に。 “永遠に終わらない絵本”のようなアプリ「ドッツドッグ」が最優秀賞を獲得

アプリケーション開発のテクノロジーとして、Adobe AIRだけでなく、PhoneGapも利用されるようになっています。それを受けて、Adobe AIR Galleryは「Adobe AppBox」へ、Adobe AIR Contestは「Adobe AppBox Awards」へと生まれ変わりました。

新しいアワードとなり、第1回目となったAdobe AppBox Awards 2013。Adobe AppBoxに登録された数多くのAdobe AIR/PhoneGapアプリケーションを対象に、著名審査員による厳正な審査のもと、優秀作品が決定いたしました。その栄誉を称え、素晴らしい作品をここに紹介します。
※Adobe AppBox Awards 2013の表彰式の模様は、Adobe TVにてご覧いただけます

最優秀賞 「ドッツドッグ」by 京野文彦

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【アプリの概要】

幼児向けとして、「永遠に終わらない絵本」をコンセプトに作成いたしました。主な入力操作はタッチのみとシンプルで、色々な顔のイヌが次々と現れます。ドッツドッグは、まずタッチした位置にテンを描きます。テンの大きさは、タッチの長さにより変化します。大きさと位置の異なるテンを3つ描いたところで、次にタッチすると、それらのテンを目鼻とするイヌの顔を描きます。

タッチし続けるだけで、3つのテンの位置と大きさから、目が離れていたりくっついていたり、顔が長かったり短かったり、デカすぎる鼻だったり小さい鼻だったり、カワイイ顔や変な顔だったりと…、まさに終わらない絵本として無限に色々な顔のイヌが現れます。

【開発時に努力した点】

ドッツドッグでは3つのテンをイヌの顔の2つの目と1つの鼻に見立てますが、これを適当に決定してしまうと、意外とイヌの顔っぽくなりませんでした。どんなに適当に配置されたテンの集まりでも、人の目には最も顔っぽく見える構図が必ずあります。その法則のようなものを、例えば「そのテンは他の2つのテンから最も離れているか?」といったような条件で数値化し、導き出していく作業が最も苦労したところです。

また、幼児用ということを意識し、イヌ顔への変化や画面転換のワイプなどでは意図的にアニメーションを多用しており、この表現にはFlashアニメーションの強みが大きく活かされていると思います。

【使用ツール&テクノロジー】

Flash Professional CS6
Photoshop CS6
Illustrator CS6
Audition CS6
Adobe AIR
ActionScript 3.0

【審査員のコメント】

沖 良矢 氏
誰かにシェアしたり、何かのAPIと連携したりといった、昨今のアプリに必ずと言っていいほど搭載されている機能は、このアプリには存在しません。できるのは、ただひたすらに3つのドットでワンコを描くだけ。なのに、なんでこんなに夢中になれるのでしょう? ものづくりの楽しさを再発見させてくれるアプリです。

上条晃宏 氏
ディスプレイ内に表示されるインタラクティブコンテンツというよりも、遊べる「モノ」としての印象を強く受けました。イラスト、操作性、音楽が融合したとても完成度の高いアプリだと思います。

馬場静樹 氏
どんなふうにタップしても、けっして期待を裏切ることのない、ファニーな犬が描かれる。その驚きの設計と素晴らしいグラフィックデザイン。アプリとしてはこれ以上ないくらいにシンプルながら、わくわく感や驚き、明快で軽快な操作感など、魅力的なアプリが持つ条件を完璧に備えています。作者の方は長年のFlashクリエイターで、アプリの開発はこれが初めてとのこと。イラストレーションを含め、すべて一人で手掛けられたと聞いて、アイデアを形にするクリエイター支援ツールとしてのFlashの魅力をあらためて感じさせられました。

林 信行 氏
多彩な機能を持ち、とてつもなくよく作り込まれた数々の競合を押さえて、最終的に過半数でこのアプリを最優秀に選べたことは、AppBox Awardsそのものにとっても栄誉なこと。機能の搭載も大事だが、触っていて気持ちがいい、楽しいといったユーザーの感覚の部分での洗練、練り込みはこれからもっと大事になるはず。その部分において、このアプリは突き抜けていた感がある。

渡辺友太 氏
遊び方自体はシンプルなのですが、大人でも「次にどんな犬ができるかな?」とやり続けたくなります。誰もが思いつくような高機能化・多機能化ではなく、アイデアで勝負し、かつ技術的にもどうやってるの?と思わせる素晴らしいアプリです!

Andy Hall 氏
子供でも楽しめて、毎回毎回違う絵になるというアイデアの良さに加えて、細部まで気を配って作られているところが最優秀賞になった理由だと思います。応募されてきた作品は素晴らしいアプリばかりでしたが、その中でもドッツドッグの品質が目立っていました。

西山正一 氏
ポップでシンプルで楽しくて、18ヶ月の子供が熱中してしまう素晴らしさ。これがAdobe AIRデビュー作とは…恐るべき才能に脱帽です。

ユーティリティ賞 「My Heart Camera」by 有限会社アンジー

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【アプリの概要】

My Heart Cameraは、かわいいハートで写真をデコレーションできる写真加工アプリです。写真にビンテージ風のフィルター加工を施したり、たくさんのスタンプを使ってかわいく飾ることができます。

特徴は、すべてのスタンプにハートが入っていることと、近接センサーを用いた「オートデコ」機能です。写真の編集中に端末をハート(胸)に3秒間当てると、写真が自動的にデコレーションされます。ぜひお試しください。

【開発時に努力した点】

マーケットにはすでに多くのデコ系アプリが存在していたので、それらといかに差を付けるかがポイントでした。多機能なアプリが多かったので単機能に絞り、またUIやアイコンがかわいくないものが多かったので、ビジュアルにこだわりました。

一番苦労したのは、PhoneGapのシングルページアプリケーションでの広告表示です(笑)。onloadイベントが一度しか起きない状況でも、広告をローテーションさせるにはかなりの工夫が必要でした。

【使用ツール&テクノロジー】

Illustrator
Photoshop
Dreamweaver
PhoneGap 2.4

【審査員のコメント】

馬場静樹 氏
この多機能で軽快なカメラアプリをみて、誰がHTML5 で作られたアプリだと思うでしょう! カメラアプリとして人気の機能をすべて備えた上に、操作のもたつきを感じさせない巧みな設計など、「うまいなぁ」と感心させられるところばかりです。

有川榮一 氏
多くの写真加工アプリがある中で、このアプリはよりシンプルでかわいいアプリに仕上がっていると思います。フィルターエフェクトやSNS など機能も充実しており、その中でもオートデコ機能はとても便利でした。また、HTML5 Canvas を使ったアプリとして完成度がとても高い点も評価しました。

ユーティリティ賞 次点「Gradation Camera」 by quq.jp

【アプリの概要】

Gradation Camera は、iPhone で使えるカメラアプリです。8つのグラデーションカラーフィルターとシェア機能を持っています。

【審査員のコメント】

林 信行 氏
審査後もずっと愛用し続けています。直感的なUI、シェアボタンのアイコンにまで同じ世界観を持ち込む繊細さは素晴らしいと思います。次バージョンではグラデーションの中心点の移動を!(あと、iPhone 5s 以外のユーザーからは少し動作が重いという評があったので動作の最適化を!)。

ゲーム賞 「R-CUBE」by 中野 亘

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【アプリの概要】

キューブを転がしてマークを拾い、ゴールにスタンプするという思考型パズルゲームです。

  1. キューブで「○・□・×」のマークを踏みつけると、そのマークが踏んだ面とその反対側の面に貼り付きます。
  2. マークの貼り付いた面で同じマークのゴールにスタンプしてください。スタンプするとキューブ上のマークは消えます。
  3. すべてのゴールにスタンプすればステージクリアです。

操作もルールもシンプルながら、立体的な空間認識力が試されます。様々な仕掛けに富んだ全100ステージを制覇してください。

【開発時に努力した点】

How to画面やチュートリアルといった説明がなくてもゲーム内容を理解できるよう、序盤のステージデザインに気をつかいました。タイトル画面から一貫してすべてのUIをフリックだけにしているのもその工夫の一つです。

また、ボタンのフリック操作が自然になじむよう、メニュー画面の遷移も横方向にスライドする演出で統一しています。

【使用ツール&テクノロジー】

Flash Professional CS6
Adobe AIR 3.4

【審査員のコメント】

沖 良矢 氏
ポップなデザインや、どこか懐かしさを感じるサウンドもさることながら、開始数秒で理解できるシンプルなゲームルールが秀逸です。簡単そうに見えるのに、プレイしてみると奥深く、もう1 回、もう1 回と止められなくなってしまいます。

上条晃宏 氏
直接オブジェクトを操作できる楽しさと、ゲームとしての楽しさが上手に組み合わされ、練度の高さを感じます。だんだんと遊び方を学べる丁寧なステージの設定もお見事でした。

ゲーム賞 次点「ドラゴンクリスタルスマッシュ」 by Amateral Inc.

【アプリの概要】

往年の名作「さめがめ」に、文字通り“ひねり”を加えて進化させたアクションパズルゲームです。

【審査員のコメント】

矢野りん 氏
チュートリアルのテンポもよく、カタルシスのあるゲームバランスでとても完成度が高いゲームです。ゲーム性に加え、リテンションを上げる工夫もあり、運用に配慮しているところも素晴らしいですね。

ゲーム賞 次点「おせんべ焼くんべ」 by Amateral Inc.

【アプリの概要】

おばあちゃんと一緒に縁側でお煎餅を焼くだけのシンプルなゲームです。埼玉出身の開発者が、埼玉名物のお煎餅をモチーフに、故郷の祖母への敬意を込めて制作しました。iOSとAndroid両方に対応しています。

【審査員のコメント】

渡辺友太 氏
審査の際、一同しばらく焼き続けた上に、最後にもう一度焼いてみました(笑)。非常にシンプルなゲームなのですが、ランキングや通知など、繰り返し遊べる仕組みがしっかり入っているところが評価のポイントです。おそらく審査の際に最も盛り上がったアプリなのではないでしょうか。

タブレット賞 「FIELD AiD SCOREBOOK」by Bluemoon-Entaertainiment,Inc. & CloudProduction,LLC

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【アプリの概要】

FIELD AiD SCOREBOOKは、野球のスコアをタブレットで簡単に入力できるように作られたアプリです。入力したスコア情報は、アプリ上でお馴染みのスコアブック通りに再現されます。

拡張機能も充実しており、アプリの機能拡張やWebでのデータ集計機能、さらにはWeb上でメンバー間での情報共有や交流を行えます。

【開発時に努力した点】

想定しているユーザー像は、”年間100試合以上行うような野球チーム”です。開発の初期段階から、その想定に限りなく近い実際のチームへ実機を貸し出し、プレイの再現性や、現場で必要な機能を常にチェックしては改善するという手法で取り組みました。

開発手法としては、ウォーターフォールを指針としてアジャイルを細かく実施する形です。また、アプリの発展要素として、Webと連携したデータ解析機能を含む会員サイトがあります。こうしたバックエンド周りも含めて、開発トータルで3名の少数チーム(一部外注)で対応したところも努力した点です。

また、市場のモデル分解から運用コストと利用価値のバランスを考慮してマーケティングしたビジネスモデル(課金モデル)の設計部分にも注力しました。

【使用ツール&テクノロジー】

Adobe AIR 3.9
ActionScript 3.0

【審査員のコメント】

有川榮一 氏
UI が、野球のスコアブックを書いたことなくても簡単に入力できるように考慮されており、使いやすいと思いました。また、Web連携した拡張機能も充実しており、サービス性の高さも評価しました。難しい作業を簡単にするという課題を、iPad で解決する点は素晴らしいと思います。これからもぜひブラッシュアップしてください。

渡辺友太 氏
野球関係者なら誰がみても「使いたい! すげー!!」と思うアプリです。そして、スマートフォンではなく、タブレットでの利用がピッタリなSCOREBOOK。マルチプラットフォーム展開期待しております!。

デバイス賞 「タニタの無料健康管理アプリ ヘルスプラネット」by 株式会社タニタヘルスリンク

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【アプリの概要】

タニタが提供する無料健康管理サイト「ヘルスプラネット」のアプリ版。体重・体脂肪・歩数などをグラフ化し、目標の実現に向けた、効率の良いダイエット・健康管理をサポートします。Bluetooth内蔵の体組成計と連携して自動的に体組成データをアプリ内に取り込むことができます。アプリのご利用には、タニタの無料健康管理サイト「ヘルスプラネット」への会員登録が必要です。

【使用ツール&テクノロジー】

PhoneGap
Monaca

【審査員のコメント】

西山正一 氏
2013 年はデバイス連携するアプリが本格的に普及しはじめ、来年以降は爆発的に普及すると言われている中、PhoneGap でこのような高品位なアプリケーションができることを見せてくれた素晴らしい事例だと思います。是非iOS 版もリリースし、PhoneGap のメリットを最大限にご活用いただけると嬉しいです。

林 信行 氏
ヘルスケアはスマホ活用の注目分野。その王道を行くちゃんとした商品として魅力あるアプリをデバイス連携も実現した上でPhoneGap / Monaco で作ったというのは、これらのツール自体の可能性も見せてくれた、という点で素晴らしい。

みんなのお気に入り賞 「Blind Saga」by 豊永 篤

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【アプリの概要】

Blind Sagaは、3Dで再現された世界を自由に冒険するファンタジーRPGです。どのような活躍をするかはプレイヤー次第、正義の戦士として王族を目指すことも、暗殺者として非道の悪鬼となることもできます。

冒険者の仕事内容は様々で、荷物の宅配からアイテムの探索、モンスターの駆逐といったものがあります。これらはあくまで表向きのもので、まれに裏家業の仕事が発生していることも…。一度裏の仕事をすると後戻りはできませんので、覚悟の上で挑戦してください。

ゲームの中で家を購入し結婚すると、子供ができることがあります。冒険を自分の子供に引き継ぐことができ、結婚相手によって子供の基本スキルが増加するので、より優秀な冒険者として育てることも可能です。

【開発時に努力した点】

モバイル端末用のゲームであるため、少ない負荷でどうやって3Dを描画するかが課題でした。解決策として、2DにはStarlingとFeathers、3DにはAway3Dを使っています。2D描画はATF(Adobe Texture Format)を用いることで、さらなる読み込み・描画速度の向上を図っています。

また、3Dキャラクターの描画やアニメーション処理も試行錯誤の連続でした。装備や髪型でキャラクターのアバターが変わる仕組みにしたかったので、3Dモデルの構造は色々と工夫しています。

【使用ツール&テクノロジー】

Flash Builder
Adobe AIR SDK 3.9
Starling 1.4.1
Away3D 4.0.9
Feathers 1.1.19

【審査員のコメント】

Andy Hall 氏
レトロなゲームなのでシンプルに見えますが、Blind Sagaの奥深さは気に入りました。ダンジョンに一歩踏み込むことで始まり、家を購入して子供を作ったりするまで続いていく。その作り込みに凄さを感じるゲームでした。

矢野りん 氏
ウィザードリィの「先が見えない感」が味わえるダンジョン設定が良かったです。依頼クエストの時間制限など、没頭できる要素が豊富でゲーム設計のセンスが感じられました。

AppBox Awards 2013 総評

渡辺友太 氏
初めて審査に参加させていただきました。様々なジャンルのアプリが応募されていた上に、技術的レベルも、アイデアの良さも高いものが多くてびっくりしています! また、PhoneGapを用いたアプリの応募があった上に、スマートフォンだけでなくタブレット向けのアプリでもレベルの高いものがあったことも印象に残った点の1つです。今後のクロスプラットフォーム、マルチスクリーン対応の広がり、期待しています。

矢野りん 氏
今回はゲームを中心に優れたアプリが数多く集まりました。バランスよいゲーム性や作り込まれた世界感などはコンソールゲームに匹敵します。また、基本的な要素ばかりでなく、起動直後のチュートリアルステージをわかりやすくデザインしてユーザーの心を掴んだり、インセンティブに工夫があって長く楽しめたりと、ビジネス面においても鍛えられているアプリがありました。作り手の成熟を感じます。このアワードから世界中のユーザーを熱狂させるタイトルが出るのもそう遠くないでしょう。

林 信行 氏
受賞を逃しましたが、審査会で話題になった3作品について。「ヒポクロス」は、ゲームとして世界観やキャラ、難易度などよく練り込まれており、日本だけでなく広く世界でいけそうな感じがしました。「ルームライト」は、ついに画面を飛び出した作品の登場に興奮しました。アイデアは素晴らしいので、もっと洗練を重ねて再び我々を「あっ!」と言わせて欲しい。「とびだす絵本」は、かなり凄い可能性を感じる表現ながらも、作り込みはいいとして、作品としての練り込みが足りないことが逆にもったいないと思いました。他の人とディスカッションをしながら奥行きを加えて欲しい。

馬場静樹 氏
最後まで最優秀賞を争った「ドッツドッグ」と「My Heart Camera」は、アプリの評価をする上で実に好対照なものでした。最終的には、審査員がどのくらい心を動かされたかというところが、結果に現れたように思えます。そもそも開発プラットフォームをもとに企画・開催されたこのアワードにおいて、このような論議をもとに結論が導き出されたこと自体が、今年のアワードの特徴だったのではないでしょうか。そこには、Adobe AIRだから、PhoneGapだからというエクスキューズは、もはやなかったように思われます。

上条晃宏 氏
もう今の審査方法ではつけていけてないんじゃないかと思ったくらい、色々な方向性を持ったアプリが登場した今回の審査会でした。

沖 良矢 氏
幅広いジャンルにクオリティの高いアプリが集まり、審査を超えて1ユーザーとしても大変楽しんで参加できました。また、単純にできが良いというだけではなく、Adobe AIRならでは、PhoneGapならではの表現を備えたアプリが増えており、ネイティブアプリとの棲み分けがうまく進んでいる印象です。惜しくも受賞は逃しましたが、かわいいイラストが印象的だった「ヒポクロス」、何かの可能性を感じさせた「ルームライト」、技術的なチャレンジが光る「とびだす絵本」などの作品も審査会で話題を呼びました。というわけで、アプリ作るなら「AIRでしょ!(PhoneGapも!)」

有川榮一 氏
受賞を逃しましたが、審査会で話題になった3作品について。「ヒポクロス」は、ゲームとしての作り込みやキャラ別の特性などがよく考えられていたと思います。「ルームライト」は、iPhoneをルームライトにする!という、アプリの中で完結しないアイデアが個人的に面白かったです。UIのブラッシュアップも含めた今後の展開が気になるところです。「とびだす絵本」は、アイデアとしてはとても面白い表現だと思います。平面からの奥行きや視点といった立体的表現などでのブラッシュアップを期待しています。

西山正一 氏
回を重ねる度にアプリの質が上がっていることに驚きと嬉しさを感じます。モバイル向けアプリの市場が確立したことを再認識するとともに、Adobe AIRやPhoneGapというマルチプラットフォーム技術の可能性を見せつけてくれたのではないかと思います。

轟 啓介 氏
これまでのAIR ContestにPhoneGapアプリの門戸を広げ、AppBox Awardsとして生まれ変わりました。その新たな門出を祝ってくれているかのように、作品のクオリティの向上は目を見張るものがありました。技術のためのアプリではなく、アプリのための技術としてAdobe AIRとPhoneGapを上手く活用した作品が多かったのも特徴だったと思います。特に最優秀賞のドッツドッグは、そのアイデアとシンプルさとアルゴリズムの全てを楽しめた作品であり、自分のスマホの標準装備となりました。

Adobe AppBox Awards 2013 審査員:(※ 敬称略)

林 信行(フリージャーナリスト)
矢野りん(バイドゥ株式会社)
渡辺友太(日本マイクロソフト株式会社)
馬場静樹(Web Designing 編集長)
有川榮一(AKABANA / PhoneGap User Group 代表 / Flex User Group 代表)
沖 良矢(世路庵 / F-Site 代表)
上条晃宏(Cuaoar)
Andy Hall(アドビ システムズ 株式会社)
西山正一(アドビ システムズ 株式会社)