アドビとSAP、マーケターがマーケティングに注力できる環境を支援
※以下の文章は米国時間 2014年3月25日に米国で公開されたブログの抄訳版です。
デジタルの普及が進む今日の世界で、消費者とブランドの関係は新たな共通の局面を迎えています。今、消費者は自分の声や自らの選択を他の消費者と直接共有できる手段を持っています。これにより今まで以上に、消費者がブランドに何を求め、何を期待しているのかが明確になりました。そこで企業は、消費者の厳しい要求を積極的に受け入れ、あらゆる企業行動の中心に消費者を据えるようになってきています。そして、このような消費者を主軸に据えたアプローチは、企業ビジネス自体のあり方にも、大きな変化をもたらし始めているのです。
製品やサービスに触れる消費者は必ずしもこうした変化に気付くものではありませんが、企業は、消費者からの期待に応えるために、地殻変動とも言える極めて大きな社内変革を迫られています。ビジネスモデルの変更、従来とは異なる市場ルートの開発、さらに複雑で微妙なニュアンスが伴うブランド接点のデザイン、老朽化するITインフラストラクチャへの対応、あるいはチームに必要なスキルが備わっているか否かなど、これらはビジネスの大小を問わず、あらゆる企業が直面している課題の一例に過ぎません。マーケティングはこのような変化の最先端にあり、今まで以上に、ビジネスの中心的な役割を果たすことが求められています。マーケターが成功を収めるためには、よりスマートで迅速、かつ俊敏に変化へ対応できるテクノロジーが必要なのです。
このためアドビは、Adobe Marketing Cloudに最強のマーケティングテクノロジーを統合することに注力してきました。また、マーケターにとって重要な意義をもたらす多様なデータを活用し、最先端の企業向けテクノロジーと統合し、既存投資を無駄なく活用するためのパートナーを求めてきました。本日のSAPとの提携は、アドビがマーケターへの約束を果たすと同時に、その成功をさらに大きなものにするための、次なる一歩となります。
SAPとアドビは、マーケティングを変革し、企業全体にわたる最強のテクノロジーを提供するという、共通のビジョンを持っています。SAPは強力な技術専門チームを抱えており、20万社を超える企業の経営幹部にエンタープライズテクノロジーを提供してきた40年の経験を有しています。Adobe Marketing CloudとSAPのHANA、hybris、およびCRM製品とサービスとの一体化を進めることにより、アドビとSAP両社のお客様からのニーズにこれまで以上に応えられるものと確信しています。さらにSAPは、消費財、公益事業、製造、通信といった分野における専門知識を有しています。今回の提携により両社は、オムニチャネルコマース、マーケティング変革、ソーシャル変革、インサイト主導型のマーケティングなど、企業が抱える課題に対して、さらに迅速な解決策を提供していきます。
アドビとSAPは共に両社のビジョンを推進することで、世界中の企業の変革、競争力の強化、および卓越した顧客体験の提供を迅速化します。過去にアドビのMarketing Cloudを採用いただいた企業は、システム統合などの作業に煩わされることなく、顧客体験に注力できるようになりました。今回のSAPとの提携により、これがさらに加速します。マーケターが自らの得意分野に集中し、本来のマーケティングを行えるようになったことにより、クリエイティビティが向上し、イノベーションが創出されることを嬉しく思います。
デジタルマーケティング事業部門担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー
ブラッド レンチャー(Brad Rencher)