Adobe Media Managerは、Google AdWords検索クエリー仕様変更にも対応

SEM新時代

SEM(Search Engine Marketing: 検索連動型広告、ペイドサーチなどとも呼ばれます)はデジタルチャネルを通じて見込み顧客をサイトへ誘導する上で有効なため、多くの企業が定常的に運用していることでしょう。
一方、検索エンジン大手のGoogleが提供している広告メニューAdWordsは、様々な背景からしばしば仕様変更が行われています。マーケターとしてはそのたびに、仕様変更が自社へどのように影響するかを検討しなくてはなりません。

今日もGoogle AdWordsに大きな仕様変更が行われましたので、それが広告主にとって何を意味するのか、アドビのプロダクトイノベーション担当ディレクターのジョナサン ビーストン(Jonathan Beestion)の記事からご紹介します。

※以下はUS Digital Marketing Blog「Adobe Media Optimizer Support for Google AdWords Search Query Changes」の翻訳です。

Googleは今日、google.comでのSSL検索により、広告クリックからクエリーデータが削除される予定であるとアナウンスしました。

Adobe Media Managerチーム(訳注:日本国外でのブランド名はAdobe Media Optimizer)は、この仕様変更に対して準備するためにGoogleと協業しており、広告主であるSEM実施企業のワークフローとプロセスへの影響を最小限にしようとしています。このGoogle AdWordsの仕様変更に対して、チームは広告主を支援するツールの開発に注力しています。これは以前のGoogle Product Listing Ads(商品リスト広告)やGoogle Enhanced Campaigns(エンハンストキャンペーン)への対応と同様です。

計測と最適化には影響なし

私たちは広告クリックからのクエリーデータを収集していましたが、広告主の設定したキャンペーンのキーワード計測に使っていた訳ではありませんでした。データを収集するために私たちが活用しているのは AdWords Val­ue­Trackパラメーターで、あらゆるクリックに対して適用し、コンバージョンとの関連付けに利用しています。この仕組みには影響がありません。私たちはこのデータをキーワードモデルの構築と予測に利用しているため、アドビのお客様はキャンペーンから最大の成果を上げ、精度の高いパフォーマンス予測を見ることができるのです。

一方、クエリーデータの欠落によって、SEMの世界はかつてないほど早いペースで変わっていくでしょう。これこそまさに私たちが提案していること、つまり、広告主がSEMパフォーマンスを向上させるためには、自社所有のデータをあらゆるところで活用すべき、ということの背景なのです。アドビが最近アナウンスしたように、Adobe Analyticsをお使いのお客様ならば、離脱率やサイト滞在時間といった指標を利用できるので、Adobe Media Managerと組み合わせて広告投資のROIを大幅に向上させることができます。

検索クエリーレポート

GoogleはAdWordsやAPIを通じて一部の検索クエリーデータを提供しています。AdWords検索キーワードレポートは、以前からAdobe Media Managerユーザーインターフェイスを通じて利用できるようになっています。広告主はこのデータを活用することができるでしょう。
(操作方法:[Reporting]タブで、[Create Report]→[Specialty Reports]→[AdWords Search Query Report]を選択)

Bing広告は引き続きクエリーデータを提供しているため、Google AdWordsでのキーワード運用やマッチタイプ、除外キーワードなどに利用することもお勧めします。

インテリジェントなキーワード運用

広告主はいまや、キャンペーンに追加/除外するキーワードについて、よりきちんとした、よりスマートな選定方法が必要になっています。このプロセスを支援するために、完全一致キーワードや除外キーワードをよりインテリジェントに作れるようにするツールを開発しています。これについてはあと数週間を予定しています。

Adobe Media Managerチームは、製品イノベーションとベストプラクティスの提案を通じて、アドビのお客様のお役に立てるように注力しています。これにより、検索連動型広告(ペイドサーチ)キャンペーンの成功を持続していただけることでしょう。

Jonathan Beeston