企業のWeb担当者に聞いてみた17の質問 − 受注の鍵はやはりモバイル? [2014 上半期]

by 杉山 貴章

Posted on 05-22-2014

企業の Web 担当者に聞いてみた 17 の質問

メモ1 : 受注の鍵はやっぱり”モバイル”対応?

Web制作者の皆さんは、企業のWeb担当者がWebデベロッパーやWebデザイナーに対してどのような意識を持っているのか知りたいと思ったことはないでしょうか。アドビが企業のWeb担当者を対象に実施した意識調査からは、今後のWeb制作案件の受注につながる興味深い結果を知ることができました。

* 本記事は意識調査レポートの中から特に注目すべき点を抜粋して解説しています。オリジナルのレポートは下のリンクからダウンロードして読むことができます。

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1 企業のWeb担当者に何を聞いたか

「企業の Web 担当者に聞いてみた 17 の質問」は、Adobe Pinch Inのオープンを記念して2014年3月にアドビが実施した企業のWeb担当者を対象とする意識調査です。

Web制作者にとって、仕事の発注者となるWeb担当者の意見や考え方などの本音を知るのは大切なことです。発注者側と意識を共有することで、将来的な仕事の受注幅の拡大や、より良い制作物の納品につなげることができるからです。この調査ではその点にフォーカスし、企業のWeb担当者が WebデベロッパーやWebデザイナーをはじめとする制作側に対してどのような意識を持っているのかを調べました。

2 予算・発注量は増える模様

発注量増える10.3%、やや増える25.8%、変わらない55.0%、やや減る5.6%、減る3.3%

今後のWeb制作の発注量について (回答数:515)

予算増える6.0%、やや増える24.5%、変わらない55.0%、やや減る10.5%、減る4.1%

今後のWeb制作の予算について (回答数:515)

この意識調査の結果で注目すべきポイントのひとつが、今後のWeb制作業務の発注量と予算に関する質問への回答です。いずれも約半数の55%が「変わらない」という回答でした。しかし一方で「増える」・「やや増える」の割合も30%を超えており、全体的には発注量・予算ともに増加傾向にあると言えます。
予算増加率300以上0.6%、200~299程度3.2%、150~199程度15.3%、140程度5.7%、130程度19.8%、120程度33.8%、110程度14.0%、110未満7.6%

現在の予算を100とした時のおおよその増加割合は? (回答数:157)

300 以上
200~299
150~199
140 程度
130 程度
120 程度
110 程度
110 未満

増えると回答した企業のうち予算の増加については20%から30%増しという回答が半数を超えており、決して小さな規模の変動とは言えません。また、50%以上増やす予定という会社も2割近くに上っており、Webに対する期待の高さが伺えます。

3 どんな案件が増えるのか?

増える案件の種類Webサイトのモバイル対応37.1%、モバイルアプリの制作19.9%、SNSと連動したWeb企画14.5%、新規Webサイト立ち上げ11.3%、Web分析、アクセス解析9.7%、多言語サイトの制作5.4%、その他2.1%

どんな案件が増えると思いますか? (回答数:186)

Web サイトのモバイル対応
モバイルアプリの制作
SNS と連動した Web 企画
新規 Web サイト立ち上げ
Web 分析、アクセス解析
多言語サイトの制作
その他

増えると予想される案件の内容は、「Webサイトのモバイル対応」が37.1%で1位、「モバイルアプリの制作」が19.9%で2位となっています。モバイルに関連するこの2項目だけで60%近くを占める結果となっていることから、今後はスマホやタブレットを中心としたモバイル端末向けの制作の需要が伸びていくと予想されます。
予算が増える理由会社としてWebに関連する取り組みに積極的になっているから43.3%、スマホやタブレット等のデバイスの普及によりWebの需要が増えていると感じているから40.8%、SNSの普及によりWebの需要が増えていると感じているから11.5%、担当する業務の種類が増えたから3.8%、その他0.6%

予算が増えると答えた理由は? (回答数:157)

会社として Web に関連する取り組みに
積極的になっているから
スマホやタブレット等デバイスの普及により
Web の需要が増えていると感じているから
SNS の普及により
Web の需要が増えていると感じているから
担当する業務の種類が増えたから
その他

予算が増える理由については、「会社としてWebに関連する取り組みに積極的になっているから」が43.3%で、40.8%の「スマホやタブレットの台頭 によって、Webへの取り組みの需要が増えているから」をわずかに上回りました。

この数字から、単純なモバイル対応に留まらないWeb全体に対する取り組みを強化したいという意向が読み取れます。モバイル端末の普及をきっかけとして一般の人々がWebに触れる機会は増えており、そのことが企業のWeb重視の姿勢につながっているものと考えられます。

4 やはり”モバイル”は受注の鍵

一番重視する機器は現在PC92.2%、スマートフォン6.6%、タブレット1.2%、将来PC47.6%、スマートフォン33.8%、タブレット18.6%

Webコンテンツを企画する時に一番重視する機器は? (回答数:515)

「Webコンテンツを企画する時にどの機器を最も重視しますか?」という質問への回答では、さらに顕著な傾向が見られました。

現状では92.2%と圧倒的多数を占めているPCが、将来的に向けては50%以下まで減少しています。その一方で約3分の1の回答者がスマートフォンを一番に選択しました。また、タブレットが2割近くの票を集めたことも目を引きます。

これらの回答を踏まえれば、今後のWeb制作案件の受注に向けて、モバイルへの対応強化が不可欠であることは明らかです。

5 一歩先の提案で差別化を

とはいえ、依然として半数近くが「PC」を挙げている点にも注目すべきでしょう。これは、モバイル重視と並んで、PCを対象としたコンテンツの充実も継続していく必要があるということです。

また、「モバイルの重視」という言葉の裏側には、タッチポイントの拡大による売り上げの向上やビジネス規模の拡大といった具体的な成果への期待が込められているということを忘れてはいけません。そのための予算追加が検討されていると考えるべきです。

従って、モバイルの活用を不可欠な要素のひとつと捉えつつ、Webをどのように顧客のビジネスに絡め、価値を高める一歩先の提案を行っていていけるのかがこれからの制作者の腕の見せ所と言えるでしょう。

* 本記事は意識調査レポートの中から特に注目すべき点を抜粋して解説しています。オリジナルのレポートは下のリンクからダウンロードして読むことができます。

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