デジタル広告管理をリードする、Adobe Media Manager最新版

広告主の成功のために

デジタルマーケティング分野の動きはダイナミックなため、新しい概念や仕組みを表現する、さまざまな用語が飛び交っています。アドテク分野の用語「プログラマティック(programmatic)」もそのひとつでしょう。広告にはふたつの側面、サプライサイド(媒体側)とデマンドサイド(広告主側)がありますが、この記事で取り上げるのは後者、広告主側のデジタル広告管理を最適化する、アドビのソリューションについてです。

アドビは、広告主企業の広告投資から得られるリターンを最大化させるという目的のために、Adobe Marketing Cloudの一部としてデジタル広告管理ソリューションを位置付けています。これは2012年1月に完了したEfficient Frontier社の買収がもとになっています。
当時から既に、サーチ(検索連動型広告)、ディスプレイ広告、ソーシャル広告というクロスチャネルに対する、強力な科学的アルゴリズムをベースにした広告投資最適化の能力は、高く評価されていました。
さらにアドビは、その後もこのテクノロジーへのイノベーションに取り組んでいたわけですが、このたび、買収以来最大となるアップデートを行いました。その具体的な内容を、アドビのデジタル広告ソリューション分野のプロダクトマーケティングのディレクター、ティム ワデル(Tim Waddell)によるブログ記事の翻訳でご紹介します。

※以下はWhat’s New in Adobe Media Optimizerの翻訳です。

最新のイノベーション

アドビはこのたび、Adobe Media Manager最新版をリリースしました。今回リリースする最新のイノベーションは、広告管理と最適化のソリューションとして業界をリードするものです。新しいAdobe Media Managerは、収益性の高い広告機会を予測し、リアルタイムな対応を行なうことができます。

強化点をまとめます:

では各項目について、どのように変わったのかをご紹介していきましょう。

パフォーマンス可視化の強化

マーケティングのリーダーや担当者の双方にとって、キャンペーン効果をすばやく把握することは、とても重要です。Adobe Media Managerの新しいホームページやポートフォリオのメインページを使えば、チャネルを横串にして重視すべきキャンペーンの詳細をチームメンバーが確認し、さらにパフォーマンスを向上させるための調整を図ることができます。

Adobe Media Managerホームページのアップデート

  1. 好みに応じてカスタマイズすることができるので、非常に見やすくて柔軟になりました。
  2. 表示させたい重要な情報について、モジュール数、カラム、サイズなどを設定することができます。
  3. 特に注目したい情報について、任意のチャートを選ぶことができます。

パフォーマンスホームページのアップデート

  1. 運用しているキャンペーンについて、すべて、または特定のポートフォリオのパフォーマンスをすばやく確認できます。
  2. 充実したPortfolio Spotlightページ、SimulationやModel Accuracyレポート、Spend Recommendationを確認するためにいくつかのポートフォリオを選ぶことができます。

モデリング機能の拡張

拡張され、かつ操作も容易な管理と最適化の機能を使って、広告の効果に変革を起こします。

最適化アルゴリズムのアップデート

Adobe Media Managerのエンジン部分となるのがポートフォリオモデリングシステムです。アドビのサイエンティストチームは常に、広告パフォーマンスを向上させるためのアイデアを模索しています。
モデリング分野でのAdobe Analyticsとの統合は、広告主である企業にとても大きな効果をもたらします。実際に、latest engagement data(LED)をAdobe Analyticsからリアルタイムに直接受け渡すことにより、アドビのサイエンティストたちは特許出願中のモデリング改善方法を編み出しました。これにより、顧客による広告投資のROIを、平均16%上乗せして向上させることができます。

上流のエンゲージメントデータを活用し、コンバージョンデータが少ないかまったく無いキーワードを見つけることで、収益に繋がらないキーワードを最適化の対象にすることができます。この追加されたアルゴリズムにより、Adobe AnalyticsとAdobe Media Managerの両方を利用しているどの企業でも、エンゲージメントデータを最適化に活用することができます。

キャンペーン最適化の簡素化

ひとたび注力すべきことが確定したら、パフォーマンス管理へと注力するのは容易なことでしょう。合理化されたワークフローにより、SimulationやSpend Recommendationツールを使って、PCとモバイルのどちらに出稿するのが最善なのかを特定し、設定することができます。そして確度を把握し、Model Accuracyレポートを使って調整します。

ワンクリックするだけで、計画されたメディアミックスを実装することができるのです。


Spotlight


Model Accuracy


Simulation


Spend Rec­om­men­da­tion

Adobe Marketing Cloudとの統合

Adobe Marketing Cloudの一部としてAdobe Media Managerを利用することのメリットは次の通りです。

  1. シングルサインオン:ひとつのインターフェイスから、アドビの様々なソリューションを利用できます。
  2. 統一されたワークフローにより、ソリューション同士の連携や操作が容易になります。
  3. 通知の共有などによって、コラボレーションが合理化されます。
  4. データ分析のAdobe Ana­lyt­icsやDMP/オーディエンス管理のAudi­ence Managementと連携できます。

小売の最適化

フィード広告管理はさまざまな小売企業のマーケティングキャンペーンにおいて重視されています。いまや小売企業は、フィード管理とは別にキャンペーン管理を行わなければなりません。この状況はレポートの分断を招き、支払の重複にも繋がります。

このたびアドビは小売企業のみなさんのために、フィードとキャンペーンの管理を一括して、単一の契約と価格のもとで提供できることになりました。この契約プロセスの合理化により、レポートや支払にまつわる矛盾を取り除き、単一のフィードから検索、商品リスト広告(PLA)、ディスプレイ広告を運用できます。

広告主企業の収益性向上のために

私たちは、このAdobe Media Managerにおけるイノベーションを提供できることに心躍る想いですし、このソリューションをご利用されている広告主企業のみなさんが、クロスチャネルのキャンペーンを最適化し、収益性のさらなる向上に取り組むことができるよう、最高のデジタル広告管理プラットフォームを提供し続けていくつもりです。これからもAdobe Media Managerの革新にご期待ください。

Tim Waddell

参考情報: