Generatorのこんな使い方、のお話

こんにちは。またご無沙汰しておりました。アドビの栃谷です。

さて、本社米国のPhotoshopブログにおもしろい記事が掲載されましたので、ご案内します。

Generator技術については皆さんキャッチアップされていますかね?
昨年のPhotoshop CCのアップデートで追加された新しいテクノロジーです。

Photoshop CCに組み込まれているNode.jsサーバを使用して、Photoshop上の情報をリアルタイムに取得し、リソースを活用することができる(テクニカルエバンジェリストのAndy Hallのブログが参考になります)

まずさきがけとして、Web用の素材をエクスポートできる機能がPhotoshopに追加されました。
既に多くの方にご使用いただいているようです。(希望も含めて!)

過去ブログでもご案内しています。>こちら
Photoshopマガジンの記事は、 >こちら

なんとこのGenerator技術が、オンラインコミックの作成を自動化するために使用されているとのことです。

漫画というと日本人の私達の食らいつきは他国の比ではないはず…!わたしも漫画大好きです。
特に最近はまっているのは…

いやいや、Generatorのお話ですね。
Photoshopで、通常通りのフラットな漫画を描くフローを考えてみましょう。

コマごとに当然レイヤーが分かれますし、さらに1コマの中でも複数レイヤーを抱えることになります。
別ドキュメントで作成したイラストを合成し、最終的にページとして仕上げていくのです。

こういうレイアウトやコマ割りの作業に関しては、IllustratorやInDesignの方が適任ですね。

Photoshopのみでページ作成を完結させることは、かなり手間のかかる作業になります。

この作業をGenerator技術をうまく使って、動的なオンラインコミック用のコンテンツを制作するフローを自動化させる、という試みがなされています。

まず、コマごとにグループ化されているレイヤーに一貫性のある名前を付け、Web表示に最適化された状態で書き出します。ここまではなんとなくイメージもつきますが、この書き出されたコマをアニメーションさせるために必要になる位置情報(座標)やマスクを切る作業をも自動で行うGeneratorエクステンションを作った、ということです。

オンラインコミックですから静的なものだけではなく、アニメーションさせて見せるのが効果的でしょう。
そのために幾重もあった制作フローをGenerator技術をカスタムすることで可能にしたんですね。

この一連の作業を可能にする拡張機能がプラグインとしてまとめられました。
GutHub上で公開されています。

Generatorが、非常に拡張性のあるテクノロジーであることが分かる一例になっています。
元ネタは英語ですが、一見の価値ありです!

皆様のワークフローにも大きく貢献してくれる技術として、活用が期待できます。
開発に明るい方は是非参考にしていただき、今後日本からも活用事例が増えることを期待しています。

以上、久々にGeneratorについてのお話でした。これを機会にちょっと使ってみては如何でしょうか?