新調査レポート「モバイルアプリケーション開発プラットフォーム」分野でも、アドビはリーダーに

マーケティングチャネルとしてのアプリ

ターゲットとなる顧客とのコミュニケーションをいかに効果的かつ効率的に行えるか、というのは常にマーケティング活動における重要な課題です。そこで、様々なチャネルの活用方法が問われることになりますが、今やすっかり普及したモバイルデバイスを、そうしたチャネルの重要なひとつとして活用すれば、一人ひとりを相手にコミュニケーションを行える可能性が広がります。特に、モバイルデバイスからすぐ利用できるモバイルアプリケーションは、企業のマーケティング活動からチャンスを掴むための、新たな可能性を秘めています。

何ごとも、利用者ニーズの生まれるところに提供側の動機も生まれ、投資と消費のサイクルができあがり、その現象を指して客観的に「市場」と認識されるに至ります。その例に漏れず、モバイルアプリケーション(以下モバイルアプリ)についても市場が形成されています。
今回ご紹介するのは、提供側の市場に関するもので、米調査会社ガートナーによる、「モバイルアプリケーション開発プラットフォーム」という調査レポートです。ここで対象となっている「モバイルアプリケーション」とは、iPhone、iPad、Android、Windows Phoneに代表される、スマートフォンやタブレット用のモバイルアプリを指しています。そして、モバイルアプリを開発するための開発環境、開発プラットフォーム分野でソリューションを提供している様々なベンダーが調査対象となっています。

モバイルアプリケーション開発プラットフォームとは

ここで、やや初歩的なトピックですが、この市場調査レポートが発表された背景に少し触れてみましょう。

モバイルアプリ登場初期の頃は、モバイルアプリと言えば、対象となるモバイルデバイス専用のソフトウェア開発キット(SDK)を使って開発する「ネイティブアプリ」が中心でした。その後の急速なテクノロジーの進化に伴い、共通の開発フレームワークを使って異なるデバイス向けにモバイルアプリを展開できる、生産性の高い開発プラットフォームが生まれてきました。また、モバイルアプリ内に表示される情報をすべて開発工程で組み込むのではなく、動作中のアプリ自身が必要に応じてネットワークからコンテンツを取得してくる、「ハイブリッドアプリ」という形態も一般化してきました。

ネイティブアプリを開発するには、モバイルテクノロジーに詳しい技術者による開発工程が欠かせません。一方でハイブリッドアプリの場合には、コンテンツ部分をコンテンツ担当者が用意し、後から配信することができます。利用者のモバイルデバイス上にインストールされているアプリ内の表示情報を差し替えるには、とても柔軟で効率的な方法、という訳です。コンテンツ差し替え作業ならば、そのたびに技術者に開発を依頼することなく、マーケターの思い通りに、最新情報などを届けることができるでしょう。IT分野の用語では「DevOps」に該当します。

このような、異なるデバイス向けに共通したモバイルアプリを開発できるプラットフォーム、ネイティブアプリないしハイブリッドアプリ、あるいはその両方をカバーするプラットフォーム、これが、この調査レポートの対象としている分野という訳です。

それではこのレポートの登場について、Product & Industry Marketing担当ディレクターのロニ スターク(Loni Stark)のブログ記事の翻訳でお届けします。

※ご案内: ガートナーは当初、当レポートを英語版のみで発表していますが、同社より日本語版がリリースされました。こちらからご覧ください。

※以下は”Adobe Positioned as a Leader in Gartner Magic Quadrant for Mobile Application Development Platforms”の翻訳です。

重要性を増すモバイルアプリ

私たちにとってモバイルデバイスは、もはや手放せない存在です。その高まるばかりの愛情の裏側には、デバイスに利便性や楽しみを与える、パーソナライズされたコンテンツやアプリの存在があります。ディスプレイに映し出され、指を動かすだけですぐに反応してくれる……もし、そんなコンテンツが存在しなかったとしたら、モバイルデバイスもただの箱、黒光りするきれいな見た目だけの存在に過ぎないでしょう。

Kleiner Perkins Caufield & Byers社(訳注:米国のベンチャーキャピタル企業)のメアリー ミーカー(Mary Meeker)氏は、自著の「Internet Trends 2014」の中で、2013年における全世界の携帯電話、スマートフォン、タブレットのユーザー数は、4倍以上もの大差で、PCのユーザー数を圧倒したと述べています。
また、「Adobe Digital Index」の調査によると、タブレットとスマートフォンのアプリについて、利用1回当たりの消費時間は、モバイルWebサイトの場合と比べ、それぞれ4倍と2.5倍に上ることが明らかとなっています。

アドビのソリューションを活用してデジタルエクスペリエンスを構築している企業にとっても同様に、モバイルは重要な要素です。そうした企業のためにも、このたび発表されたガートナー社の2014年版レポート「Magic Quadrant for Mobile Application Development Platforms(訳注:モバイルアプリケーション開発プラットフォーム分野のマジッククアドラント)」の中で、アドビが「リーダー」に選ばれたことを、私たちは光栄に思います。
アドビはAdobe PhoneGapを保有していますが、このレポートで取り上げられている他の多くのベンダーもPhoneGapを活用しています。
Adobe Experience Manager Appsは、PhoneGap EnterpriseAdobe Digital Publishing Suite(DPS)とも連携します。さらに、業界をリードするAdobe AnalyticsとAdobe Experience Manager Appsを併用することで、ひとつのアセットで、モバイルアプリとWeb両方のデジタルエクスペリエンスの構築を行い、効果を測定できます。

モバイルアプリに対する消費者の注目が高まる中、ビジネスリーダーやデジタルマーケターは、アプリの構築や立ち上げだけではなく、ブランドへの親近感の醸成、需要の喚起、ロイヤルティの向上といった、デジタルカスタマーエクスペリエンスの全般にわたって、いかに適切な形で関与し続けるかという点にも、目を向ける必要があります。そして、開発者にとっては様々なモバイルプラットフォームに対応したアプリを構築できる一方、マーケターにとっては、アプリ開発の専門スキルがなくてもコンテンツの更新/管理を自分で行うことができます。このような特長を備えたアプリ管理ソリューションは、アドビが業界唯一なのです。

PhoneGapに対するイノベーションにより、業界をリードし、また貢献することで、アドビはこれまで、ネイティブとハイブリッド、両方のアプローチから、モバイルアプリのエクスペリエンスを構築、管理、提供している企業のニーズと課題を見てきました。そして、これに影響を受ける形で誕生したのが、私たちが今年発表し、すでに提供しているAdobe Experience Manager Appsです。

モバイルアプリを魅力的にするには

モバイルが普及し始めた初期段階では、独立したプロジェクトと「タイガーチーム(精鋭の開発集団)」が、イノベーションを実現する最高の方法だったかもしれません。しかし、状況は一変しました。顧客接点としてモバイルが第一の選択肢へと急浮上してきたことを受けて、企業は、アプリの開発、管理、更新の方法を考え直し、アプリとチャネルを横断する形で、一貫性のある、パーソナライズされた最新のブランドエクスペリエンスを保証しなければなりません。

また、モバイルアプリに対しては、Webサイトの構築/最適化と同等の投資を行い、注意を払う必要があります。そこで、企業各社には:

の両方について、短期および長期のビジネスニーズへと柔軟に対応できるモバイルアプリ開発プラットフォームを選定し、業務遂行することが求められます。これは同時に、共有アセット、オーサリング、管理、パブリッシング、最適化のメソッドを実現するものでもあります。

これこそまさに、Adobe Experience Manager Appsの真骨頂、イノベーションを加速し、アプリの価値を顧客/デバイス/企業にわたって拡大するための能力なのです。

マーケター、開発者、デザイナーの人材を活用

現在、アプリストアには100万種類以上のアプリが公開されており、常に増加しています。企業は、チーム全体の能力を引き出し、優れた操作性の、快適な、そしてエレガントなモバイルアプリを開発する必要があります。すべての競争分野がそうであるように、企業に求められるのは、一人ひとりの才能を活用することです。

これまでのモバイルアプリの開発プラットフォームでは、開発者側のニーズだけが考慮の対象でした。例えば、マーケティングコンテンツの更新や、アプリ内でエクスペリエンスのパーソナライズを行う必要があった場合、ビジネスユーザー側でアプリを直接更新する術はなく、どんなに些細な変更内容でも、開発作業が必要でした。
ところが、アドビのモバイルアプリ開発プラットフォームなら、マーケターに代表されるビジネスユーザーが、技術チームに追加開発を依頼することなく、コンテンツの更新とパーソナライズを容易に行うことができ、技術チームには充実したアプリ機能の開発に専念することができます。

PhoneGapを使ってリッチなネイティブアプリやハイブリッドアプリを開発している開発者は10万人以上もいるため、企業は彼らと協業することで、Adobe Experience Manager Appsの真価を発揮することができるでしょう。

カスタマーロイヤルティと同様、モバイルアプリにも長期的な視野が必要

これまでアプリの開発は、Webページを立ち上げと同様、優れたスキルだと賞賛されたものでした(もちろん重要な工程ですが)。ただ実際のところ、これは旅の始まりに過ぎません。継続的に更新することでアプリを磨き、利便性の向上とパーソナライズへと常に取り組むことこそが、長期的なモバイルエンゲージメントを実現する上で不可欠なのです。私はこれが、最初の開発作業に匹敵するほど重要だと考えます。
モバイルアプリ管理プラットフォームは、開発者、マーケター、デザイナーがこうした作業を迅速かつ効率的に行えるようサポートしつつ、アプリ以外の顧客接点とも協調しなければなりません。これがアドビの考える、モバイルアプリ管理プラットフォームの不可欠な要素です。

詳細につきましては、ガートナー社のレポートを無償で提供しておりますので、こちら(訳注:2014/11より日本語版提供開始)をお読みいただければ幸いです。

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Loni Stark

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