アドビ、TVのオンライン視聴とオンライン動画のトレンドに関する調査結果を発表 オンラインTVの利用回数が388%増

TVのオンライン視聴の利用デバイスでは、ゲーム機/ブロードバンド放送サービス(OTT)が最も急速に成長中
ジャンル別では、映画がスポーツを上回る人気を獲得

※以下の文章は米国時間 2014年10月20日に米国で公開されたプレスリリースの抄訳版です。

米国カリフォルニア州サンノゼ発(2014年10月20日)Adobe(Nasdaq: ADBE)(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、以下アドビ)は本日、TVのオンライン視聴(「TV Everywhere」型サービス)と、それ以外のオンライン動画に関するトレンドを分析した「Video Benchmark Report」を発表しました。この「Adobe Digital Index」レポートの調査結果から、TVのオンライン視聴の利用者数と利用頻度が過去最高となったことが明らかとなりました。全デバイスを通じたTVのオンライン視聴の利用回数は、前年同期比で388%の成長を遂げており、ブラウザとTVアプリを合わせた月間ユニークビューワー数は前年同期比146%増と、利用の拡大が見られました。オンラインTVを利用プラットフォーム別で見ると、細分化の状況は変わらないものの、視聴時のアクセスポイントとして、最もシェアが拡大しているのは、ゲーム機(据置型)/ブロードバンド放送サービス(オーバーザトップ:OTT)デバイスでした。また、Androidアプリのシェアがデスクトップブラウザを上回る結果となりました。

アドビの「Video Benchmark Report」は、Adobe Marketing CloudとAdobe Primetimeを使用して1,300種類以上のメディア/エンターテイメント関連企業から集計した匿名データをベースとした、業界で最も包括的なレポートです。調査対象となったオンライン動画の開始回数は計1,650億回、正規のTV Everywhere型サービスの認証回数は15億3,000万回、これらを放送する有料TVサービスプロバイダーは250社で、米国の有料TVの利用世帯の99%が網羅されています。分析では、105社のTV局と300種類以上のTVアプリ/サイトのTV Everywhereコンテンツも検証されました。

アドビのPrimetime担当バイスプレジデントのジェレミー ヘルファンド(Jeremy Helfand)は、「消費者によるコンテンツの利用動向は、急速に変化しています。再生用デバイス、放送局、メディア企業が拡大の一途をたどる中、視聴者が求めているのは、これまで以上にパーソナライズされた、シームレスな視聴体験です。つまり、広告主企業に求められるのは、自社のデジタル戦略を革新し、視聴体験の最適化を図ることです」と述べています。

その他の主な調査結果は、以下の通りです。

**・TVのオンライン視聴利用回数:**今夏のオンラインTVのビッグイベントとなった、FIFAワールドカップの影響もあり、全デバイスを通じたTVのオンライン視聴の利用回数は、過去最高の前年同期比388%増加となりました。TVのオンライン視聴サービスを一般消費者に直接提供する放送/ケーブルネットワークについては、オンラインTVの全局を通じた月間ユニークビューワー数が前年同期比で146%増加したほか、視聴者1人あたりの視聴コンテンツ数が、前年同期比で55%増加しました。なお、米国では現在105社のTV局により300種類以上のオンラインTVサイト/アプリが運営されています。

**・利用プラットフォームの細分化:**TVのオンライン視聴の利用デバイスでは、ゲーム機/OTTデバイスのシェアが最も高い成長を見せ(前年同期比194%増)、利用デバイスのシェア3%から10%に拡大しました。Androidアプリのシェアは28%増の2割を占め、ブラウザの1.9割(前年同期比41%減)を上回っています。最大シェアは引き続きiOSアプリで、51%となっています。

**・TVのオンライン視聴コンテンツ:**ジャンル別で見たオンラインコンテンツの視聴状況では、今回初めて映画がスポーツを上回りました。視聴頻度については、映画ネットワークが最も増加しており、月間平均の視聴コンテンツ数は、前年同期の2本から125%増の4.5本に増加しました。放送/ケーブルネットワークについては、エピソード型コンテンツの月間視聴数が、前年同期比で81%増加しました。スポーツネットワークについては、月間平均で4.2本のスポーツイベントが視聴されており、31%という緩やかな増加に留まりました。

**・オンライン動画コンテンツ:**今回初めて、スマートフォンによるオンライン動画の視聴割合(シェア14%)がタブレット(シェア13%)を上回りました。シェアの増加率が最も高かったのはゲーム機/OTTデバイスで、前年同期比127%増でした。動画が最も長く視聴されたプラットフォームはデスクトップで、コンテンツ全体の7.5割まで視聴されたのは、モバイルデバイスの3倍に上りました。スマートフォンで再生された動画のうち、全体の7.5割まで視聴されたのは17%に留まりました。

関連リンク
Adobe Digital Index:「Video Benchmark Report」(英語)
解説動画(英語)
Adobe Digital Indexポータル(CMO.com)(英語)

Adobe Digital Indexについて
Adobe Digital Indexは、デジタルマーケティングやその他の関連トピックに関する調査結果を、 マーケティングやe-コマースに関わる上級管理職や役員クラスの人々に提供します。この調査は、Adobe Marketing Cloudを使って自社Webサイトでの活動から実行可能なデータや分析結果を取得している世界中の5,000社を超える企業からの特定の、匿名の、および集約したデータに基づいて行われています。Video Benchmark Report、その他のレポート、およびインサイトはこちらをご覧ください。