Adobe Summit 2015 1日目

アドビが主催する世界最大のデジタルマーケティングイベント「Adobe Summit」が、米国時間3月10日、今年もソルトレイクシティで開幕しました。初日の模様を現地からお届けします。

ますます規模を拡大


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Adobe SummitはUSとEMEAで毎年一度のペースで開催している、大規模なイベントです。昨年から主要日程が3日に拡大され、今年も10~12日にわたり、ジェネラルセッション、ブレークアウトセッション、ハンズオンラボ、将来のテクノロジーを紹介するスニーク、業種別スーパーセッション、コミュニティパビリオンと呼ばれる協賛スポンサーによる展示会などが展開されます。本編の前となる8~9日にもAdobe Training Services(英語)やさまざまなコミュニティイベントが実施されており、ソルトレイクシティは一週間アドビ一色となります。
参加規模は毎年増加し続けており、例年会場となるソルトパレスコンベンションセンターには、今年は44ヶ国から7,000名を超えるお客様が終結しています。
また日本からも、100名を大きく上回る皆様にご参加いただいています。

オープニングジェネラルセッション


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Summit本編は、ジェネラルセッションから始まります。メイン会場では例年、会場内前方をすべて使った巨大な横長スクリーンと、会場中ほどの天吊スクリーンによるマルチスクリーン型ステージが繰り広げられます。今年も、アドビのデジタルマーケティング事業部門担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのブラッド レンチャーがホストとなり、様々な登壇者を招きいれて、盛りだくさんのセッションとなりました。

アドビのDNA

またアドビの社長兼CEOであるシャンタヌ ナラヤンが、クリエイティブのDNAを持つアドビがデジタルマーケティングに参入し、急成長し続けるこの分野の意義を、昨年のキーワード「Real-time enterprise」などを振り返りながら整理しました。

今年のテーマは「Marketing beyond marketing」


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Summitでは毎年、アドビがトレンドリーダーとして注力している領域をテーマとして進行します。2014年は「Reinvention」、2013年は「The Last Millisecond」、2012年は「Digital Self」といったキーワードが登場しました。
それらを踏まえ、今年どのようなキーワードが使われるのかが注目されるなか、登場したキーワードが「Marketing beyond marketing」でした。

これまでの企業内でのマーケティング部門の役割といえば、自社のもつ所定の製品やサービスを対象に、それをどのように市場へメッセージを伝えるかを立案し、広告予算を投下し、キャンペーンを設計して、潜在顧客へリーチし、購買へと誘導するか、という活動が行われてきました。

一方、顧客が企業とのコミュニケーションの中で体験することは、顧客の購買行動に深く関わります。顧客とコミュニケーションし、カスタマージャーニー全体にわたって優れた体験を提供することは、いまや単なるマーケティング活動を超えて、企業と顧客の長期的なエンゲージメントへと意味合いを深めています。
マーケティング活動によって提供されるエクスペリエンスは、もはや単なるマーケティングではなく、ビジネスそのものだ、とブラッドは強調しました。

コカコーラのCDO


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エクスペリエンスがブランドを体現する、”Experience is Brand”というキーワードも語られました。このような全社的取り組みを行っている事例として、コカコーラで‎Chief Development Officerを務めるローリー バッキンガム(Lorie Buckingham)氏を招き、「幸せを生み出す」という同社のミッションとブランドエクスペリエンス構築の取り組みを、同社が展開するイノベーション”free style machine”のストーリーなどを交えて明かしました。

Adobe Marketing Cloudの新ソリューションと機能拡張


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マーケティングテクノロジー業界が活況を呈する中、このブログシリーズでも以前お伝えしたように、アドビは米調査会社のガートナー社、フォレスター社それぞれからこの分野の「リーダー」として認められています。その優位性の源泉として、マーケティングテクノロジーが備えるべき3つの規範が紹介されました。それは、1. 包括性、2.統合、3.アクショナブル(実行につなげられる)、です。
それをさらに進めることになるイノベーションが、順次紹介されました。
Adobe Marketing Cloudを構成する従来の6つのソリューションとコアサービス(core services)の強化内容が順次発表されましたが、さらにふたつの新ソリューション、既存ソリューションの拡張が明らかとなりました。新ソリューションとして以下のふたつが加わり、Adobe Marketing Cloudは8つのソリューションを含むことになります。

そして、新機能がどのようなものなのか、各ソリューションを連携して使用する事例として、各担当からデモを交えた機能紹介が披露されました。

マーケティングの限界を打ち破り、実世界まで


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続くイノベーションは「Marketing beyond marketing」を体現するもので、従来「デジタルマーケティング」として呼ばれていた領域の限界を超えて、ウェアラブルデバイスやIoT機器を含む、実世界の顧客タッチポイントまでマーケティングの影響範囲を広げる、様々な機能拡張が紹介されました。

具体的な事例として、

のそれぞれの企業からの事例対談によって、わかりやすくご紹介しました。

多彩なステージ

このほか、

など、さまざまなチャレンジや考えが共有されました。

詳細はオンデマンドでも

初日午後のブレークアウトセッションでは、発表された様々な新ソリューションの詳細や、事例企業による取り組み、各分野のリーダーによるベストプラクティスなど、多様なセッションが展開されました。これらは参加者のみが体験できる情報の宝庫といえるでしょう。

一方でオープニングジェネラルセッションの模様は、Adobe Summit公式サイトでオンデマンド再生により視聴することもできますので(英語)、ぜひご覧ください。
http://summit.adobe.com/na/

参考情報: