アドビのPDFラインナップを刷新。強力なサービス群から生まれる新たなエクスペリエンス #AcrobatDC

※以下の文章は米国時間 2015年3月16日に米国で公開されたブログ「Transforming Adobe’s PDF Lineup」の抄訳版です。

Acrobatは、e-signサービスやモバイルに対応し、変革の旅に乗り出しました。世界各国のセールス担当者は、競合他社と差別化できる提案書を作成したいと考えています。学生は、自分が作成したレポートを他人よりも目立たせたいと思っています。マーケティング担当者は、どんなデバイスで閲覧しても見栄えが良く、ROIを高められる資料の作成を望んでいます。さらに企業は、セールスプロセスに起因する軋轢を解消したいと願っています。魅力的かつ知的で関心を惹くPDFの作成や閲覧は、シンプルであるべきです。個人や企業が、優れたドキュメントエクスペリエンスを伴うビジネス活動をエンドツーエンドで管理できるようにすること。Acrobat DCおよびAdobe Document Cloudは、そんな私たちのビジョンを実現する大きな一歩です。

p71-image01-1024x302
https://blogs.adobe.com/documentcloudjapan/files/2015/04/p71-image01-1024x302.jpg

モダンで没入型のエクスペリエンス

私たちは、タッチスクリーン対応が進む2015年に、人々がより自然にPDFコンテンツを「リミックス」する方法を考え直したいと考えていました。そのため、タッチおよび「App Storeモデル」に主眼を置いた製品ラインナップをご用意しました。

Acrobat-DC-Desktop-Tools-View-On-Surface-Pro-3-1024x732

まずは、電話、タブレット、PCに、タッチファーストなエクスペリエンスをお届けします。これによって、魅力的な文書をより自然な方法で作成でき、コンテンツを閲覧できるようになります。自分の指でページをめくったり、スワイプでPDFを閲覧できます。次に、Homeスクリーンという新たなイノベーションを導入しました。これを利用することで、最近閲覧したファイルを様々な端末で簡単に探し出すことができます。また、Adobe Creative Cloud、Adobe Document Cloud、Microsoft Office 365に置かれたファイルを閲覧できます。つまり、他社のクラウドサービスとつなげていくことにも取り組んでいるのです。

適切なツールを見つけるために様々なメニューを探しまくるのはもう古いと私たちは考えています。新しいTool Centerを使用すれば、App Storeのルック&フィールで必要な機能が探せます。もちろん、これらのツールは、Officeファイル、Webページ、PDF、スキャン画像、写真など、様々なソースのコンテンツを簡単に再利用できるよう一新されました。

アドビのマジック:スキャンした画像と写真の編集

この新リリースの中核を成しているのが、デジタル文書を使用した仕事の進め方を一変する、奥深いイノベーションです。例えば、今回、Acrobat DCは、スキャン画像を開き、先進的な画像処理技術によってテキスト領域を決められるようになりました。Acrobat DCは「合成」フォントを動的に生成するため、一貫したルック&フィールを保てます。このソリューションは異なる画像解像度において展開可能で、複数言語に対応しているため、通常のテキスト編集と同様の直感的な編集エクスペリエンスが実現します。ベータ版の技術テストではとりわけこの新機能が好評を博しました。

Acrobat DCで取り組んだもう一つの難問は、タブレットや携帯電話で撮影した画像と文書の関係を強化することでした。こうした画像は、斜めになってしまったり、影、強すぎる照明で品質を損なっており、使用に耐えないこともしばしばです。Acrobat DCはこうした画像を、再利用、抽出、保存に適したデジタル文書に変換するソリューションを導入しました。Adobe Photoshopの「ノウハウ」で生まれた先進的な画像処理技術により、Acrobat DCは劣化を起こさずにテキスト改善、背景のノイズや影の除去、直感的なクリーニング・コントロールを自動的に行います。さらに、文書の境界線を正確に検知して、まっすぐに調整する一連の技術を採用しています。

デジタル化のラストワンマイル | 電子署名機能の普及を促進

2015年になってもいまだに、企業が重要書類に署名をもらう際、ファックス、紙、ビジネス宅配便を使用しているのはおかしなことです。当社の調査によると、北米で締結される契約の98%は依然として紙で取り交わされています。この障壁の排除に必要な法律の制定と技術上の機能は10年以上前から存在しているにもかかわらず、全世界における電子署名の採用は4%に届くかどうかというレベルです。これを私は「デジタル化のラストワンマイル」と呼んでいます。これまで企業は、業務システムに追加できるポイント・ソリューションに頼るしかありませんでした。しかしこれからは違います。Acrobat DCおよびAdobe Document Cloudにより、電子署名は中核的なサービスとなり、Adobe Readerの技術を活用している何億ものユーザーが即座に利用できるようになります。

法人顧客に対しては、Adobe Document Cloudの電子署名機能を新たに作り直し、企業がよりどころとしている業務システムと連動できるようにしました。salesforce.com、Office 365 、Microsoft Dynamics、Ariba、Apttusなどのネイティブサポートと統合は新製品の中核を成しており、10社を超える主要ISVがすでにAdobe Document Cloudの電子署名サービスを自社製品に組み込んでいます。また、このサービスは、グローバル企業が必要とするセキュリティ、プライバシー、可用性、管理容易性といった要求にも応えています。

個人ユーザー向けでは、電子署名した重要書類や書式をどの端末からも容易に取り出せるようにしました。その優れた例が、新機能である「Fill & Sign」です。この機能によって、学校の遠足などで提出が必要な保護者許可届や医療機関の問診票など、紙ベースの書式を手軽に費用もかけずデジタル化して電子署名が行えます。紙の書式をタブレット端末で写真撮影し、スマート自動記入技術を活用すれば、個人情報の再入力は不要になります。

Fill-Sign-App-Signature

Adobe Document Cloud – 未来のイノベーションに向けたプラットフォーム

アドビ、お客様、パートナーにとって、今回の新製品における最も有意義な要素は、おそらくAdobe Document Cloudの発売で示された新たな方向性でしょう。Adobe Document Cloudは、企業および個人に向けて、電子署名とPDFの強力なサービスを提供します。

Three-Cloud_300dpi
https://blogs.adobe.com/documentcloudjapan/files/2015/04/Three-Cloud_300dpi.jpeg

当社は今後数年かけてAcrobat DCと連動するだけでなく、エンタープライズアプリケーションとシームレスに統合する総合的な文書ワークフロー、保護、アナリティクス、パブリッシングサービスを構築していきます。どのような端末で閲覧しても見栄えが良くインパクトのある文書の作成と公開が簡単になります。またビジネスクリティカルなワークフローを伴うAdobe Marketing CloudおよびAdobe Creative CloudとAdobe Document Cloudとの統合をも開始します。

アドビは過去20年以上にわたってデジタル文書ビジネスを展開してきましたが、次の20年がよりエキサイティングなものになることは疑問の余地もありません。個人や企業が文書の処理の方法を見直すのを支援する当社の取り組みは、まだ始まったばかりです。

1252
https://blogs.adobe.com/documentcloudjapan/files/2015/04/1252.jpg

アドビ ドキュメント サービス製品担当 バイスプレジデント
Jon Perera