クリエイティブコミュニティに3DのパワーをもたらすMixamo を買収
デジタル イメージング製品担当バイスプレジデント ウィンストン ヘンドリクソン(Winston Hendrickson)
(6月1日)
https://blogs.adobe.com/creativestation/files/2015/06/handshake_04_220X139.gif
3Dツールはここ数年で飛躍的な進歩を遂げましたが、その複雑なテクニックをマスターするには多大な費用とさまざまなトレーニングが必要なため、ほとんどのデザイナーにとっては依然として手が出しづらい分野です。しかし、2Dのワークフローで3Dを利用することで、より柔軟なデザイン業務が可能になり、インタラクティブなWebサイト、ゲームコンテンツ、ビデオおよび3Dプリントといった魅力的な出力オプションで活用できます。アドビのリサーチレポート(英語サイト)では、3Dはデザイナーにとって最も需要が高いスキルの1つとなっていますが、現在のツールやテクノロジーではこの3Dスキルを利用することは非常に困難です。アドビは昨年Photoshopに3Dコンポジットと3Dプリントをより簡単にする新機能を発表して以来、3Dのパワーと使いやすさとのギャップを埋めることに取り組んできました。
本日アドビは、デザイナーに3Dのパワーを提供するためのさらなる一歩を踏み出し、Mixamoを買収したことを発表します。Mixamoはサンフランシスコに拠点を置き、多岐にわたる高品質の3Dキャラクターやアニメーション制作やカスタマイズなどをサポートし、デザインコミュニティに以下のメリットをもたらしています。
・アセットを3Dで簡単にカスタマイズできるようにし、これを再利用することで生産性を向上する
・照明、環境、遠近法および素材をより柔軟に変更できる
・現実に近い照明、反射、影をつけて、プロジェクト向けに、より現実的なシーンを創り出す
・静止画と動画の双方で、さらに優れた出力オプションを提供する
・実際に製造する前に、現実的なパッケージング、製品コンセプト、プロトタイプを作成する
Photoshopはすでに、さまざまな3D作品制作に利用されていますが、Photoshopと3Dコンテンツの組み合わせでできることをもっと増やして、もっと多くの人がもっと簡単にこれらのメリットを得られるようにするためにMixamoのテクノロジーとPhotoshopを統合することを計画しています。この統合によってデザイナーは、3Dコンテンツを作成、カスタマイズ、操作、リギング、そしてアニメーション化することが可能になり、プロジェクトで簡単に利用できるキャラクターのストックを始め、数多くの高品質のターンキー3Dモデルを利用できるようになります。
デザイナーはこれから、現実の世界には存在しないシーンを写真のように現実的に作成することがますます要求されます。また今日Photoshopでは実現されていることですが、わたしたちはさらなる限界に挑み、今までにないようなレベルまで精度を高め、これを誰もが簡単に利用できるようにします。わたしたちは近い将来、3Dテクノロジーがより身近なものになるための変化があると確信しています。まず、3Dスキャンテクノロジーが出現することですぐに利用できる高品質3Dコンテンツへの需要が高まります。次に、ハードウェアの性能が向上していくことで、標準的なデバイスやタブレットでの3Dコンテンツ作業がもっと簡単になります。最後に、高品質コンテンツと強力なツールが結び付き、グラフィックデザイナーはこれまで以上に3Dを用いた業務が容易になるでしょう。Mixamoは、アドビがこれらの市場需要に対応し、現在の3D作業における課題を解決するための原動力となります。
キャラクターは、3Dコンテンツの最大の成長カテゴリーの1つであり、グラフィックデザインの魅力的な使用事例です。たとえば、わたしたちはPhotoshopを利用してMixamoのアニメーションキャラクターを画像に合成することで、このようなサイト(英語サイト)を作成しました。
しかしこれは始まりにすぎません。MixamoをAdobe Creative Cloudに統合することで、コンテンツだけでなく使う人の能力に至るまで、将来のさらなる3Dイノベーションのための素晴らしいプラットフォームを提供します。この買収を通じて、わたしたちはより大きな価値をお客さまにお届けできるとともに、3Dツールによってその限界を打破しようとしているデザインコミュニティに新しい働き方を提供できることを嬉しく思います。