Creatives in Japan:変化に合わせてテクノロジーを活用する日本のクリエイター

by Adobe Comms

Posted on 06-10-2015

※以下の文章は米国時間 2015年6月9日に米国で公開されたブログの抄訳版です。

最新の調査結果により、日本が世界のデザイントレンドとクリエイティブ経済に及ぼす影響に世界が注目していることが明らかに

【2015年6月10日】

Adobe(Nasdaq: ADBE)(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、以下アドビ)は本日、日本のクリエイティブ分野の最新状況を分析する調査「Creatives in Japan」を発表しました。

世界屈指のクリエイティビティ(創造性)の高さを誇る日本という国を思い浮かべるとき、まず頭に浮かぶのは、イラストやアニメーション、モダンアート、ファッションの各分野における極めてモダンなアプローチや絶え間ない試み、従来の限界を超えるスタイルです。日本のデザインとクリエイティビティは、他国における作品制作やイノベーションのあり方に大きな影響を及ぼしています。

こうしたことから、私たちが今回実施したクリエイティビティ調査(クリエイティブ活動に関する調査)の結果は、興味深い内容と感じています。日本のクリエイターを対象に実施した調査「Creatives in Japan*」に加え、アドビが展開するクリエイター向けのSNSサイトであるBehanceの500万人近いクリエイター(約61,000人の日本人クリエイターを含む)のプロジェクトからデータとインサイトを抽出(Adobe Digital Index**)することで、日本のクリエイターたちがどのように考え、何に取り組み、何を目指しているかを詳細に分析しました。日本のクリエイターたちは、流行の最先端を行く、活気あふれるこの国で、モバイルやソーシャルメディアといった目まぐるしい変化や新技術へのシフトにどう対応しているのでしょうか。私はBehance上で日本中のクリエイターたちの作品に目を向けたり、直接彼らと交流していますが、そうした私が抱く経験と、調査結果は一致しませんでした。

今回の調査において、日本では現在モバイルとデザインの再生が起きていることが明らかとなりましたが、その一方で、日本のクリエイターコミュニティは国内におけるクリエイティブ活動や自身の作品の評価を控えめに見ており、中には懐疑的な見方すらしていることが判明しました。世界各国は日本のデザインに魅了され、日本をクリエイティビティの最先端を行く国とみなしているため、世界から見た評価と正反対の結果と言えると思います。

今回の調査目的は、世界が日本のクリエイターの仕事に敬意を抱いているかを改めて日本のクリエイターの方々に認識して頂き、その並外れた才能と影響力をさらに活かしていただくことにあります。まずは皆さんの魅力的な作品をグローバルコミュニティとシェアするところから始めてみてはいかがでしょうか?また、今後もモバイルを積極的に活用して日常のクリエイティブ・ワークフローに取り入れ、さらにソーシャルメディアのインパクトを活用していけば、次世代の日本人クリエイターが世界で成功するのは間違いないと考えています。今後の作品が楽しみでなりません。

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主な調査結果は次の通りです。

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日本ではすべての世代において、過去1年間にアイデア創出、制作、共有された作品が増加しており、クリエイティブ活動が著しく増加しています。日本のクリエイターの66%は、クリエイティブ活動とデザイン思考はビジネスにおいて重要度が増していると考えています。しかし、最大の伸びが見られるのは若年層(18~22歳)であり、その層ではBehanceのようなソーシャル・シェアリング・コミュニティへの新規加入が前年比205%という目覚ましい伸びを示しました。この若年層のクリエイターは、新しいメディアを進んで試したり、モバイルやソーシャル・プラットフォームを介して作品を共有したりする積極的な姿勢を見せており、これがAdobe Creative Cloudユーザー数の目覚ましい増加を後押ししています。この層の著しい伸びを踏まえ、この層のクリエイターたちが重視する技能について調査したところ、イラスト、描画、グラフィックデザインの3つの主要分野に注力していることが分かりました。

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しかし、モバイルがデザイン業界に及ぼしている影響を活用したり、認識しているのは若年層だけではありません。全体で見ても、昨年1年間でBehanceに加入している日本のクリエイターのモバイル活動が65%増加しました。この劇的な増加は、ネットワーク接続を利用したモバイル・ワークフローの必要性が、納期の短縮、人材不足、ワークフローの圧縮などによって、かつてなく高まっており、場所を問わないクリエイティブ活動に評価が高まっていることを示しています。アドビの調査でも、日本のクリエイターの半数以上がモバイルによってクリエイティブ活動のあり方が変化していると考えており、74%が効率的なクリエイティブ活動への需要が高まっていると考えていることが分かりました。また、日本のクリエイターは新しいツールやプロセスを習得する多大なプレッシャーにさらされていることも明らかになり、今こそ、モバイル化されたワークフローの実験を始めるべき時であることが証明されました。

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クリエイティブ活動をリードする東京

日本はワークフローの加速度的な変化の中においても、一貫して素晴らしい作品を生みだしており、東京が国内におけるクリエイティブ活動の中心であり続けてきました。日本の他の都市と比べて、東京には12倍以上のクリエイターが集中しています。東京は日本の主要な美術学校の拠点であるだけでなく、幅広い専門分野にわたる多数のクリエイターを擁していることから、東京の影響力が今後も増し続けていくでしょう。一方、デザイナーについてはどうでしょうか。デザイナーは何に触発されて、新しい仕事のアイデア創出しているのでしょうか。クリエイターにとっての最大のモチベーションは、自分自身のアイデアが具現化するのを目の当たりにすることや、優れた作品を生みだしているという強い実感を得ることであることが分かりました。

こうした作品作りが日本のどこで行われているかを知るためのデータとして、日本のアイデア創出の中心地を示したヒートマップを作成しました。最も存在感が大きいのは東京(23区)ですが、大阪市と京都市、福岡市がトップ5に入っており、人口の観点からより小規模な都市が、横浜や札幌のような大規模な都市より多くの作品を創出している点は注目に値します。

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最も影響力があるクリエイティブはイラスト

日本のクリエイティブ・デザインと言われたら、真っ先に頭に浮かぶのは、漫画やアニメーション、アートワークです。そのため、Behance上で日本のクリエイティブ分野として最も重視されているのがイラストであるという結果は、私たちにとって驚きではありませんでした。実際、二番目に重視されているグラフィックデザインと比べて、イラストは2倍以上の評価を得ています。これは日本のイラストが世界のクリエイティブ・コミュニティに対して極めて大きな影響を及ぼしていることを示しています。

こういった革新的なイラストは、どこから刺激を得ているのでしょうか。新世代のクリエイターたちは依然として本や新聞、雑誌などのアートコンテンツから刺激を得ていることが明らかとなりました。このことは下記のビジュアルで表現されているように、日本では雑誌・刊行物、漫画、キャラクターデザイン、美術、アニメやインダストリアルデザインを含む、多種多様なイラストワークの多さを物語っています。

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次のトレンドへ…

18~22歳のクリエイターは新しいメディアを試そうという積極的な姿勢が見られることから、急速に成長している東京でのクリエイティブ活動とイラストの未来に対して楽観的に見ています。世界のクリエイティブ・コミュニティは日本のクリエイターとの関わりを持ちたがっています。私たちは皆さんの作品に興味を抱いており、Behanceを通じてさらに多くの作品に出会うことを心から楽しみにしています。アイデアの相互交流によって、クリエイティブ活動の中心地としての東京、そして日本全体の地位はいっそう揺るぎないものとなるでしょう。私たちは今後の日本に期待にしています。

日本のクリエイティブ経済は、次に私たちをどこへ連れて行ってくれるのでしょうか。来週6月17日(水)に開催の「Adobe Live 2015 Creative Cloud、新発見」 のキーノートで、Creative Cloudの2015年リリースを発表しますので、ぜひオンラインストリーミングにご参加ください。

*Creatives in Japanについて

Creatives in Japanレポートは、2015年4月下旬に323人の日本人プロフェッショナルたちから収集したデータに基づいてEdelman Berlandによって作成され、調査は日本在住でクリエイティブ業界に従事している、クリエイターとして雇用されている、あるいはフリーランスで働いている方を対象に実施しました。

**Adobe Digital Indexについて

Adobe Digital Indexから発表された、クリエイターを対象とする本調査は、Behanceの現行メンバーである500万人のクリエイター(約61,000人の日本人クリエイターを含む)に関連するデータからマイニングされたものです。このデータにはタグ、プロジェクト分野、プロジェクトのテーマ、エンゲージメント活動、場所などに関する情報が含まれます。このクリエイター関連データの分析により、クリエイティブ活動のトレンドやさまざまな業界におけるクリエイティブ経済の最新状況を記述、予測しています。

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Scott Belsky

アドビ Behance責任者兼コミュニティ担当バイスプレジデント

「Adobe Live 2015 Creative Cloud、新発見」のイベントの模様はオンラインにてストリーミング配信いたします。

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Topics: リーダーシップ, 社会貢献, コーポレートニュース

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