クリエイティブのすばやさを加速させる、アセット管理

マーケティングとクリエイティビティは次の段階へ

今週アドビは、クリエーターの方々がわくわくする、あるいは驚くような、Adobe Creative Cloud 2015年リリースを発表しました。このブログ記事では、そのマーケターにとっての意義をお伝えします。

マーケティング活動にはいつの世にも、発想力と洞察力が欠かせません。自社の商品やサービスの魅力やメリットを、どうやったら顧客にきちんと届けることができるか、マーケターは思いをめぐらし、メッセージやキャンペーンコンセプトへと落とし込みます。そしてそれを、顧客の目に触れる形あるもの、つまり、webやモバイルアプリ、電子メール、ソーシャル投稿、デジタル広告、あるいは郵便物、屋外広告、テレビCM、店頭ポップなどなど、あらゆる顧客チャネルへと展開してゆくことになります。そのとき、きわめて重要な役割を果たすのが、顧客の興味を引きつけ、魅了するクリエイティブのパワーでしょう。クリエイティブな才能を併せ持ったマルチなマーケターならともかく、社内の製作部門や社外の制作会社などにいる、クリエイティブのプロに制作を依頼することが多いことでしょう。

「クリエイティブのアドビ」という側面は、多くのみなさんに浸透しているかと思います。そのアドビがデジタルマーケティングのためのソリューションも提供しているのには、企業にとって非常に大きな意義があります。以前からこのブログをはじめとして様々な形でお伝えしてきた、クリエイティブとマーケティングの融合について、最適なデジタルエクスペリエンスを実現する基盤であるAdobe Experience Managerのアセット管理機能に関するプロダクトマーケティングを担当している、エリオット セデガー(Elliot Sedegah)のブログ記事を翻訳でご紹介します。

※以下はUS Digital Marketing Blog「Unleashing Creative Content Velocity Through Asset Management」の翻訳です。

マーケターにとってのAdobe Creative Cloud 2015年リリース

Adobe Creative Cloudの2015年リリースが登場しました。デザインを重視するブランド企業にとっては、これまで以上に多くのクリエイティブを製作することのできる最新のツールとサービスが手に入ることになります。
Adobe Creative Cloudに含まれる主な新機能は、中核となるPhotoshop CCやInDesign CCといったアプリに加え、4,000万点を超える写真、ベクターグラフィック、ラストレーションを提供するAdobe Stockがあります。これによって企業のデジタルマーケターは、これまでにないほど、クリエイティブ投資を実際の顧客エクスペリエンスへと結びつけることができます。その対象は、あらゆる種類のスクリーンやデバイス、印刷物に及びます。そして、パーソナライズする機会も増えることになります。

今回のリリースに伴って私たちのチームも、デジタルマーケターとクリエーターとの仕事の結びつきをさらに強化することのできる機能をご紹介したいと思います。
具体的には、Adobe Marketing Cloudの中核コンポーネントというべきAdobe Experience Managerに含まれるアセット管理機能で自動的な同期を実現することによって実現されます。これにより、企業におけるクリエイティブ活用のスピードを加速させるのです。

Adobe Experience Manager Assetsは、組織全体で活用することのできる、承認済み最新マーケティングアセットの集中保管場所、マスターリポジトリーの役割を果たすことになります。
例えば、2014年冬のキャンペーン用アセットがあったとして、それを2015年の新しいキャンペーンで再利用するのはとても簡単です。しかも再利用できる状態ということは、アセットが最新かどうかを確認するまでもないのです。

顧客とのやり取りをすぐ見直していく必要のある現代に、クリエイティブからマーケティングへというワークフローを合理化することは、マーケティングキャンペーンの進め方をもっとスムーズにすることにつながるのです。

コンテンツのすばやさは、俊敏なマーケティングに欠かせない

すばやくコンテンツを活用できるかどうかは、デジタル変革の進む市場環境のなかで、ますます重要になってきています。企業にとってはおびただしい数のマーケティングチャネルがあり、その増加は止めるべくもありませんが、顧客はそうしたあらゆるチャネルを通じて接触してきますので、今までよりも、もっと早くクリエイティブなコンテンツを制作しなくてはなりません。

このたび実現されたコンテンツワークフローのすばやさは、デジタルマーケティングに取り組む組織にとって、これまで長い間存在したクリエイティブからマーケティングへという業務の間の垣根を取り払った新たな組織のあり方、開放型組織への自然なシフトをうながすことでしょう。マーケティング組織に今求められているのは、魅力的なデジタルキャンペーンを、増え続けるあらゆる顧客チャネルへと展開できるような体制へと変革することでしょう。
そのためには、クリエイティブのプロセスをマーケティングプロセスの一環として組み込まなければなりません。

近々、アドビがスポンサーしたIDC InfoBriefがリリースされる予定ですが、少なくとも75%のマーケターが、顧客の求めるスピード感に対応するためには、自社内、社外の制作会社を含めた複数のクリエイティブチームと仕事をしている、と回答しています。分断されたチーム、分断された仕組み、分断されたビジネスプロセスというのはもはや非生産的で、求められるスピードに対応できず、ブランド企業の存続にも関わる、ということが広く認識されてきています。

どのようなマーケティングキャンペーンにおいても、新しいクリエイティブアセットに投資するというのは大きなコスト要因となります。
こうしたアセットをきちんと管理することの大きなメリットのひとつは、必要に応じてさまざまなキャンペーン、各地域、異なる形態でコンテンツを再利用できるようにすることです。アセットがきちんと管理されていなければ、本来あるべきスピード感で様々なマーケティングチャネル(例えばwebとソーシャルと印刷物など)へと展開できないままです。
一方で、最新のクリエイティブアセット、承認済みのアセットをきちんと保つことができれば、顧客にとってのエクスペリエンスも望ましいものとなるでしょう。

Adobe Experience Manager AssetsとAdobe Creative Cloudを組み合わせれば、このようなメリットがあります。

クリエイティブの活用でWin-Winに

Adobe Experience Manager Assetsを使えば、クリエーターとマーケターがチームとしてすばらしいコンテンツを生み出し、活用できるようになります。あらゆるチャネルへ、今日の市場環境から求められる速さで対応できます。これは、ブランド企業と顧客の両者にとってのメリットでもあります。企業はROIを向上でき、顧客はより適切なエクスペリエンスを得ることができるからです。

Elliot Sedegah

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