4000名を超える注目イベントAdobe Digital Marketing Symposium 2015、無事閉幕
名実ともに日本最大級
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去る9月15日(火)、アドビの主催する大規模イベント「Adobe Digital Marketing Symposium 2015 」が、無事閉幕しました。
年々注目の高まるデジタルマーケティング分野のイベントですので、多くの方々を収容できるよう、今年は会場を東京六本木のANAインターコンチネンタル東京へと移して開催しました。その結果、午前の基調講演だけで1,800名、午後も含めた最終来場者数としては2,200名にものぼりました。多数のみなさまのご来場ほんとうにありがとうございました。
組織と個人の変革に向けて
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今年は終日のイベント として、午前中の基調講演から開幕しました。
登壇者:佐分利ユージン
まずはアドビらしいクリエイティビティあふれるオープニングを皮切りに、アドビ日本法人の代表取締役社長を務める佐分利から、今年のイベントテーマ「Digital Transformation(デジタル変革)」を掲げた意味合いが共有されました。
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身の回りに多様な情報があふれ、様々なデジタルデバイスに囲まれている現代は、直接、間接を問わず、消費者のあらゆる日常の体験にデジタルが深く根ざしています。企業は、これを新たな機会と捉え、デジタル時代に即した新たなビジネスの姿へと変革できるかどうか、果敢にチャレンジできるかどうかが問われていると言えるでしょう。
登壇者:ジョン・メラー
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そこで、グローバルな視点から企業や個人のDigital Transformationがどうあるべきか、そして、アドビはそれをどのように支援できるかについて、アドビ米国本社のデジタルマーケティング事業部門でバイス プレジデントを務めるジョン・メラーが語りました。
オリンピックおよびパラリンピックを2020年に控えた今、日本はグローバルからの注目を浴び、新たな事業機会を展開するうえで、絶好の立ち位置にあります。日本ならではのエクスペリエンスが問われることになります。
ビジネスとマーケティングのあり方を再構築し、企業と顧客のあらゆる接点でデジタルを活用した優れた体験を提供することが、そのカギとなります。体験こそが、消費者にとってのブランド価値となるのです。デジタルを活用した顧客体験を提供できるような企業となること、それがデジタル変革のめざすものとすれば、それを実現するためには、組織が変革し、マーケターが変革するとともに、その戦略に向けた取り組みや日々の業務を支える基盤や仕組みも必要となります。Adobe Marketing Cloudは、そのためのプラットフォームとなります。
包括的、統合、実現力
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ジョンは、このプラットフォームがまさしく企業やマーケターの変革を支えるものとなるよう、アドビが注力している原則として、包括的であること、統合されていること、実現力を備えていることである、と紹介しました。多岐にわたる業務を、ワークフローを合理化しながら、すばやくアクションに変えていくことのできるプラットフォームを、アドビは提供していると強調しました。
Digital Transformation(デジタル変革)に取り組む日本企業
また基調講演の後半では、まさにいまデジタル変革に取り組んでいる日本企業と個人が登場しました。
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まず、ソニーマーケティング株式会社代表取締役社長の河野氏、全日本空輸株式会社デジタルマーケティングチームリーダーの冨満氏が登壇しました。ソニーマーケティングは、モノの価値から体験価値へのシフトという戦略のもと、顧客の行動履歴にもとづいた情報提供を展開しています。
また全日本空輸では、組織を統合し、一貫したコミュニケーションの実現を目指すことによって、予約や搭乗の枠を超えて、デジタルを活用した総合的な旅客サービスを目指しています。
ビジョンデモ
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そしてANA様のご協力のもと、Adobe Marketing Cloudを活用した、一貫したコミュニケーションのデモンストレーションを、アドビのエキスパート2名が披露しました。カスタマージャーニーの前半(匿名顧客の段階)と後半(会員顧客/既存顧客の段階)とで、企業側が認識できる個人の姿は異なりますが、その全過程にわたって、広告、Webサイト、メール、モバイルアプリなどにまたがって、適切なコミュニケーションを図る、というものでした。
ご案内: ※2015/10/6更新
基調講演の模様は、イベント登録者にはご自身の「マイページ」から動画をご覧いただけます(※公開許諾を得ている部分のみとなりますので、ご了承ください)。また、一般のみなさまは、以下から視聴いただけます(要フォーム記入)。
http://apps.enterprise.adobe.com/go/70114000002Ja78AAC
また、基調講演の様子をTwitterを使ってリアルタイム投稿し、その内容をまとめたサイトもありますので、あわせてご覧ください。
26ものテーマ別セッション
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午後には、主にふたつのテーマ、ふたつの業態/部門、アドビのパートナー企業、そしてアドビ自身による、様々なセッションを展開しました。Adobe Marketing Cloudをご活用いただいているユーザー企業のみなさまを始め、多数の登壇者の取り組みの結晶が、これらのセッションとなって実現しました。セッション数も、過去最多の合計26でした。また経営者限定となるセッションも併催しました。
ここでは簡単に、テーマとご登壇企業を振り返ります。
エクスペリエンス
顧客を引き付け、魅了するために、優れた顧客エクスペリエンスを提供するための施策や取り組みをご紹介いただきました(企業名は順不同)。
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データドリブン
マーケティング活動の状況を把握し、データに基づいてアクションすることの意義や方法などについてご紹介いただきました。
モバイル&クロスチャネル
普及を見せるスマートフォンなどのデジタル顧客接点を活用したコミュニケーションについてご紹介いただきました。
イベントスポンサー
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またこのイベントの実現に向けてスポンサーいただいたアドビのパートナー様のうち、Platinum SponsorのDeloitte Digital様をはじめ、Gold Sponsorsのアクセンチュア様、日本アイ・ビー・エム様、エプシロン様にも、各社のベストプラクティスについてご登壇いただきました。またソフトバンク・テクノロジー株式会社には、具体的な取り組みをされている事例企業にご登壇いただきました。
ご案内:
登壇企業から公開許可をいただいたセッションにつきましては、講演資料のダウンロードサービスのご提供を予定しております。
IT部門の新たな役割
Adobe Digital Marketing Symposiumは規模や名称を変えながら今年で6回目となりますが、これまでは一貫してマーケターやマーケティングリーダーのみなさまを対象に開催してきました。今年は加えて、企業のIT部門や情報子会社のみなさまを対象とした、ITトラックも新たに設けました。
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ビジネスを変革させるには組織や個人の備える知恵と努力に加えて、テクノロジーによる省力化、自動化、効率化が欠かせません。そして、そのテクノロジー選定と実装、運用支援という面から事業部門を支える、IT部門の役割はとても大きいものがあります。クラウドは導入のしやすさという点で事業部門主導で小さく始めるケースもありますが、顧客体験に関わる全社すべてのプロセスを支える重要なプラットフォームへと成長した今、IT部門と事業部門はともに、事業課題や戦略目標、施策設計の段階から連携することが望まれます。
欧米ではIT戦略を担うCIOと、事業戦略やマーケティング戦略を担うCMOとのコラボレーションが必要であると叫ばれ、その試みや実践が進みつつあります。ビジネスとテクノロジーの両面を統括する新たな役員を設置する企業も登場しつつあります。一方で日本企業でも、企業風土や組織構造はやや異なるとはいえ、日本に即した同様なコラボレーションが求められます。
そうしたマーケティング部門とIT部門のコラボレーションについての対話や議論のきっかけとして、今年のITトラックを設けました。ここでは簡単に登壇者をご紹介します:
- ガートナー ジャパン株式会社 川辺 謙介氏
- 日経BPイノベーションICT研究所 小林 暢子氏
そして、アドビ自身の事例として、IT部門からWebプロダクションチームへの変革と取り組み、アドビのソリューションを活用してIT部門が事業部門に対してどのような価値を創出していくことができるのかを解き明かすセッションが続きました。
IT部門に所属するみなさま、マーケティングなど事業部門の立場からIT部門と協業するみなさまの指針になるセッション群だったのではないでしょうか。
クロスチャネルキャンペーン管理、日本で本格展開
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Adobe Marketing Cloudの特長のひとつは、総合ソリューションでありつつ、ひとつひとつのソリューションを単独でも利用でき、各ソリューションがその分野で業界のリーダー評価を得ている、ということです。
現在このAdobe Marketing Cloudは8つのソリューションで構成されていますが、そのひとつとして、クロスチャネルキャンペーン管理(CCCM)という市場カテゴリーに分類されるソリューション、Adobe Campaignがあります。これは2013年にアドビが買収したNeolaneというフランス企業の製品を起源としています。もともとはヨーロッパ圏や北米を中心に、あらかじめ多言語に対応した製品として、グローバルで展開されてきました。
このイベントのタイミングで、このAdobe Campaignをいよいよ日本市場でも本格展開する、という発表を行いました。
いわゆるメールマーケティングのためのツールやサービスは日本市場でもあまたありますが、消費者や法人顧客をとわず、昨今のように様々なオンラインおよびオフラインチャネルを通じて企業と接触し、購買を判断するという顧客行動を前提にすると、もはや企業にとって、個々のチャネルにそれぞれの施策、というスタンスでは通用しなくなっています。そこで、「クロスチャネル」という顧客行動に対応できるソリューションが求められているのです。
キャンペーンをクロスチャネルで展開することは、顧客体験という面では極めて自然ですが、マーケターにとっては大きなチャレンジとなります。戦略、施策、政策、実行、効果測定といった多様な業務を、全社の様々なブランド、様々なシステムやデータ、それぞれの強みを持つ代理店や制作会社といった、複雑な要素が絡み合う中で、合理的に進めなければならないからです。
この課題に、アドビはテクノロジーの面だけでなく、コンサルティングサービスも提供し、戦略や運用などのパートナー企業と共に、企業やマーケターのみなさまの変革を力強くご支援します。
イベントの中でも、Adobe Campaignに関わる様々なセッションが行われました:
- エクスペリエンスセッション: Adobe Campaignを先行利用されているANA様の取り組み
- Adobe Innovation: パートナー企業のシンフォニーマーケティング様、ディレクタス様をお招きしたディスカッション
- Adobe Innovation: グローバルのベストプラクティスや事例に基づいた、Adobe Campaignのご紹介
共にデジタル変革を
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かつて「デジタルマーケティング」という言葉は、捉えどころがない、馴染みのない、あるいは先進的すぎるという印象が先行していました。
6回目を迎えた今年のイベントの盛り上がりを見るだけで、もはやその時代はすっかり過ぎ去りました。もちろん企業の課題や戦略は各社各様ですので、デジタルマーケティングの持つ意味も各社それぞれ異なることでしょう。問題はそうした言葉のもつ広がりを定義することではなく、自社がどのような価値や機会を見出すか、ではないでしょうか。
何ごとも、新しい取り組み、従来のやり方を変えることは、難しいものです。ときに困難も伴います。しかし、デジタル体験に親しみ、それを当たり前に感じるようになった顧客は、企業の変革をいつまでも待ってはくれません。企業が、個人がデジタル変革を進めるのはまさに今だと、実感できた一日だったのではないでしょうか。
アドビは、企業のその変革と共に歩み、ご支援します。
参考情報:
- イベントサイト
- 登壇企業の関連情報
- Adobe Campaign本格展開の関連情報
- ソリューション情報
- Adobe Marketing Cloud
- 8つのソリューション
- クロスチャネルキャンペーン管理(CCCM): Adobe Campaign
- Webコンテンツ管理(WCM)、エクスペリエンス管理: Adobe Experience Manager
- テスト、ターゲティング、パーソナライズ: Adobe Target
- マーケティング分析、顧客分析: Adobe Analytics
- デジタル広告の自動運用、最適化: Adobe Media Manager
- データ管理プラットフォーム(DMP): Adobe Audience Manager
- 放送業界向けプレミアム動画配信&収益化: Adobe Primetime
- ソーシャルメディア管理: Adobe Social