「9倍」損する(?)スマートフォン向け動画制作

「80億回」

2015年11月4日、Facebookによる第3四半期決算発表とあわせて、同社CEOのMark Zuckerberg氏の投稿でも紹介されていたこの数字。これはFacebook上で動画が「1日」に再生される回数だそうです。自動再生の機能によるものとはいえ、4月の段階で1日あたり40億回再生ということでしたから、半年ちょっとで倍増したことは無視できません。

ちなみに、9月30日時点でFacebookユーザー数は、月間15億5千万人、そのうちスマートフォンなどのモバイルユーザーは13億9千万人とのことで、ソーシャルメディアにおけるモバイル環境の重要性も改めて認識されます。

以上の数字から、企業もスマートフォン向け動画広告に対する関心が高まっていますが、テレビやPC向けに制作された映像をそのまま展開しているケースが、まだまだ多いのが現状です。わざわざ広告を見るために、画面を横に持ち変えるユーザーは少数派です。

「9倍」損する(?)

横長動画と縦長動画の効果の違いに言及した記事があります。アメリカのニュースメディアDaily MailのCEO、John Steinberg氏のブログです。この中で、「縦長動画広告の視聴完了数は横長のものよりも、最大で9倍多い」と書かれています。「9倍」損する、というのはオーバーな言い方かもしれませんが、上の画像を見ていただければ、横長と縦長のどちらが魅力的かは一目瞭然です。スマートフォン向けの動画広告は縦長の方が良さそうです。

もっとも、人間の目は基本的に横並びですので、横長が自然ということは言うまではありませんが、再生環境に応じて縦長映像を選択することを考慮に入れるべきです。一人の登場人物が語りかけるような内容であれば、なおのこと縦長映像によるメリットが強化されます。

映像制作業務の経験が長ければ長いほど、「映像は横長」という固定観念を持たれると思います。映像編集ソフトも多くは横長の画面に対応した設計です。Adobe Premiere Proもそうです。

縦長動画の編集もAdobe Premiere Pro

ですが、Adobe Premiere Proは、フレームサイズの設定が柔軟に変更できる仕様となっています。

VerticalSeqSettings
https://blogs.adobe.com/creativestation/files/2015/12/VerticalSeqSettings.png

9:16の縦長動画シーケンス設定例

テレビに対応した、1920×1080、16対9の画面サイズはもちろんのこと、4K、8K、さらに最大で10,240×8,192のサイズまで自由なサイズで映像制作を進めることができます。上記の設定画面のような、縦長映像や正方形のフレームサイズに対応できることも言うまでもありません(下記リンクにて、縦長映像編集用のプロジェクトファイルを用意しています)。

【ダウンロード】 Adobe Premiere Pro CC 2014.2(またはそれ以降)対応縦長映像編集用プロジェクトファイル

HD、4Kはもちろん、スマートフォンでの動画広告にも対応するAdobe Premiere Proで、クライアントのニーズに即した映像制作を!