イベントレポート Flashユーザーズ新年会
Flashを今使っている人も元使っていた人もという呼びかけで、Adobe Flash Professional CCからAdobe Animate CCへとバトンタッチが行われた2日後の2月11日、ちょっと遅めの新年会が渋谷のFabCafe MTRLにて開催されました。9名のスピーカーを含めて、申し込み開始後あっという間に定員を超える参加希望者が集まって、出遅れて残念という人も少なくなかったようです。
ビールやワインが何故か開始時刻前から飲み放題だった新年会は、有志代表として司会を務めた沖氏の音頭による乾杯で始まりました。
まずはみんなで乾杯。手前の石川市はLTで実際にFuture Splashを使ってみせた
続いて、この会に協賛しているアドビの轟氏から、公開されたばかりのAnimate CCの新機能の紹介がありました。改めてアニメーション制作ツールとして舵を切りなおしたAnimate CCには、アニメーターのための新機能が多く追加されているようです。ご興味のある方はこちらの関連記事(Animate CC、ついに誕生!アニメーション制作の新機能を大幅強化)をご覧ください。
Animate CCの新機能をデモを交えて紹介する轟氏
また、この会の最後には、おそらく日本ではもっとも長く活動を続けてきたFlashコミュニティであろうF-siteの活動停止がアナウンスされました。F-siteの初期から最期まで主催者側の立場で関わってきた沖氏による、活動中に苦労した事やそれを超えるコミュニティの価値についての気持ちのこもったトークに、参加者は皆心から聞き入っていたようでした。関係者の皆さま、長い間本当にお疲れ様でした。
代表としてコミュニティを閉じることへの想いを語る沖氏
その他にも以下の8名の方から、それぞれ10分間のLTがありました。数が多いためスピーカー(敬称略)とタイトルだけの紹介になりますが、いずれも話者自身とFlashとの深い関わりが感じられる興味深いお話ばかりでした。
- 道家 陽介 「ごはんとFLASHのつくりかた」
- 野中 文雄 「Flashで数学を学ぶ」
- 阿部 貴弘 「フラ松さん」
- Andy Hall 「薄切りAndyの”Why Japaneseペンツール!?”」
- 増田 浩二 「スマホゲームの小規模開発で意外とAdobe AIRが使われている話」
- 池田 泰延 「私の黒歴史」
- 石川 修一 「すべてはFuture Splashから始まった」
- 岡本 紳吾 「Flashは何回死んだのか」
- 沖 良矢 「コミュニティの一生」
20年に渡るFlashの歴史は、様々な形で多くの人に関与してきたことを改めて感じた新年会でした。また、これからのAnimate CCを担うであろう学生の参加は嬉しい出来事でした。今でも、Animate CCが最も強力な2Dアニメーションツールのひとつである事は確かです。マルチプラットフォームに向けたコンテンツ、或いはゲームやアプリの制作ツールとして、更なる発展を期待したいと思います。
自信が主催していたコミュニティについて語る道家氏
算数教材としてつくったFlashコンテンツを紹介する野中氏
Flashとのこれまでの関わりと現在製作中のアニメーションについて語る阿部氏
Animate CCの新しいブラシをネタに笑いをとるAndy
ゲーム制作の現場でAIRが使われている様子を紹介する増田氏
学生の頃に初めて作ったFlashコンテンツを紹介する池田氏
Flashが良く死んでいるしいんだと調べてきた岡本氏