Adobe Summit 2016 現地レポート Vol.2

引き続き、2016年3月21日(火)より、アメリカ合衆国ラスベガス Sans Expo and Convention Centerにて、Adobeが主催する世界最大級のデジタルマーケティングカンファレンス、Adobe Summit 2016の様子をレポートいたします。

二日目General Session(基調講演)の様子

IMG_8018 二日目のGeneral Sessionは、例年Summitのテーマにちなんだ各界の著名人を招き自身の経験を語ってもらうという趣向で行われます。開会と共にVP, Business Development & Marketing ジョン・メラーが登場し、二日目のGeneral Sessionの趣旨を述べます。

Adobe Summitでは、最新のデジタルマーケティングテクノロジーや手法が様々なセッションを通して紹介されますが、初日に述べたられた「エクスペリエンス ビジネス」(顧客体験中心のビジネス)を実現するために最も重要なのは、それを創造する人、すなわち私や会場の皆様であると語ります。Adobe Summitの会場には、普段からデータに携わる方が多数居るとは思いますが、データその物には何の価値もありません。データにコンテキストを紐付け、それを元に語られるストーリーによって、感動するようなエクスペリエンスが生まれるのです。このようなストーリーを作ることができるのは「人」、すなわち私や皆様のような人にしかできないことであると、彼は言います。

各界の著名人からなるゲストスピーカー

Mattel, President COO, Richard Dickson
IMG_8054 70年もの歴史を持つアメリカの老舗おもちゃメーカーのMattel。Mattelは、その歴史の中でそれまで女の子が紙に印刷された人形で遊んでいた物を、プラスチック製の立体的な人形に置き換えることによっておもちゃ業界に革新を起こしました。その人形は、Barbieと名付けられ、長年子供や大人に愛されましたが、その人気が衰えると言う経験をMatellはしました。Richardは、Barbieの再生、そしてそれによって復活するMattel自身のストーリーを語りました。

VP, Sales and Marketing, Resident Show Division, Cirque Du Soleil, Alma Derricks

IMG_8187 ラスベガスにも数々のショーを構えるCirque Du Soleil。そのVice PresidentのAlmaは、Cirque Du Soleilがお客様に提供するエクスペリエンスについて語りました。サーカスや劇場で開催される舞台などの業種にとって、いかにお客様に魅力を訴えかけて来場をしてもらい、そこで期待を超えるエクスペリエンスを提供することが重要だと言います。

**Actor, Director, Producer & Humanitarian, George Clooney
** IMG_8246 そして、なんと今年のSummit General Sessionの舞台には、日本でも有名な俳優、ディレクター、プロデューサーのGeorge Clooneyが登場をしました。Georgeは、独特でユーモアある語りの中で、俳優、人としての心構えやデジタルコミュニケーションがいかに人々の生活を変えてきたかを消費者の目線で語りました。

Adobe Summit 恒例のSneaksセッション

IMG_8550 Adobe Summitの後半に毎年開催されるSneaksセッション。その意味は、アドビが現在開発している技術をSneak Peek(覗き見)するという物。ここでは、幾つかの試験運用中の機能やサービスが紹介され、会場の観客のツイートによる人気投票によって、今後本格的に開発する物を決定します。店頭でデジタルサイネージとそこに設置されたカメラを使って試着室に入る事無くサイズを測り洋服を選ぶことができるサービスやAdobe Marketing Cloudでアトリビューション分析を視覚的に簡単にできる機能などが紹介されました。

前田 龍 アドビ システムズ株式会社 マーケティング本部 プロダクト マーケティング マネージャー

アジア最大級の観光産業国の政府観光局、大手インターネット セキュリティ ソフト メーカーでデジタル マーケティング担当、プロダクト マーケティング マネージャを経て、2013年よりアドビ システムズに入社。同社では、Adobe Marketing Cloud製品のプロダクト マーケティングを担当。