キャンペーン管理市場でアドビは3年連続リーダーを獲得

注目されるキャンペーン管理分野

膨大なマーケティングテクノロジー分野のなかで、「キャンペーン管理」と呼ばれる市場の注目が高まっています。日本では「マーケティングオートメーション」という表現で呼ばれることが多いようです。呼び名はいろいろありますが、企業が顧客とコミュニケーションすることで、顧客一人ひとりのカスタマージャーニーを先に進めることを目的とするのがキャンペーン管理です。
顧客体験がもっとも重視されるこのデジタル時代に、なくてはならない存在になってきたことが、注目の理由でしょう。

ところでキャンペーン管理とは?

日本語で「キャンペーン実施中」と言うと、どのような施策を思い浮かべるでしょうか?おそらく、「限定xxxx個」「x割引」といったような、通常の販売に対しての「限定感」を演出する施策、という印象があるかもしれません。
しかし本来の意味はそうではありません。ある目的を達成するために組織的に行われる一連の活動のことを、キャンペーンと呼びます。この「一連の活動」というところがポイントです。
例えば、今アメリカでは各候補者が大統領選挙戦として様々な活動をしています。これは「選挙で選ばれること」を目的とした一連の活動、「選挙キャンペーン」という訳です。

ビジネスにおいて目的とは、一定の売上であったり、募集であったり、既存顧客との契約更新であったりと、ビジネスモデルやその時点の事業優先度によって変わってきます。いずれの目的においても、目的を達成するためには、様々な段階を踏んで顧客とコミュニケーションしなければならないことが往々にしてあります。この段階を踏んで顧客とコミュニケーションし、一歩一歩と目標に向けて顧客の歩みを後押しするのが、キャンペーンであると言えるでしょう。

クロスチャネルキャンペーン、マルチチャネルキャンペーン

そしてそのキャンペーンを管理する際に、「クロスチャネル」「マルチチャネル」という用語が前に来るところが現代のマーケティング活動の特徴です。顧客接点が多様化するとともに、膨大な情報が市場にあふれていますので、顧客自身が「賢く」なりました。様々な情報源へと顧客自らがおもむいて情報収集し、比較検討するといった具合に、企業から見ると複雑な行動をします。
マーケターとしては、顧客とのコミュニケーション機会が増えた一方で、複雑化して手に負えなくなりつつある、という状況ではないでしょうか。

こうした、目的を達成するための一連の組織的活動を、多様化する顧客接点で効率的に展開するために用いられるのが、冒頭のキャンペーン管理ソリューションという訳です。

様々な選択肢から選ぶ方法

注目を集める分野だけに、市場には様々な選択肢があります。アドビは、2013年に旧Neolane社を買収し、準備期間を経て2015年9月に国内での本格展開を発表しました。
なぜアドビがこの市場に注力するかは言うまでもないですが、なぜ企業のみなさんは様々な選択肢の中からアドビを選ぶのでしょうか。それはビジョン、戦略、製品、提供能力などの様々な要因によって判断されることでしょう。

ここで第三者による最新のベンダー評価をご紹介します。マーケティングテクノロジー分野でリサーチやコンサルティングを展開する米国調査会社のガートナー社は、同社独自のメソドロジーによる様々なベンダー評価レポートを提供しています。
このガートナーから、キャンペーン管理分野の最新レポートが発表されました。このレポートの内容について、 Adobe Campaignのプロダクトマーケティングディレクターを務めるKerry Reilly(ケリー レイリー)のブログ記事を翻訳でご紹介します。

※以下はUS Digital Marketing Blog「Gartner Magic Quadrant Report Recognizes Adobe for Third Straight Year」の翻訳です。

3度目のリーダー

アドビをビジネスパートナーとして選んでくださった世界中の顧客企業のみなさんは、時には課題に直面しつつも、顧客を引き付ける、パーソナライズされた、顧客一人ひとりのコンテクストに即したエクスペリエンスを提供するうえで、Adobe Marketing Cloudがみなさんのお役に立っていると実感されていることでしょう。
アドビの一員に加わりAdobe Marketing Cloudの一部となってから3度目となりますが、米調査会社ガートナー(Gartner)が毎年発表しているレポート「マルチチャネルキャンペーン管理分野のマジッククアドラント(Magic Quadrant for Multichannel Campaign Management)」によってアドビは今年も「リーダー」であるという評価を獲得しました。恐縮ですが、とても嬉しく思います。

Adobe CampaignはAdobe Marketing Cloudの中で重要な役割を担っています。マーケターは、パーソナライズされコンテクストに沿ったクロスチャネルにわたるメッセージをリアルタイムに配信することができ、その効果も測定できます。この能力がリーダーとしてふさわしいと評価されたのです。

ガートナーは「マルチチャネルキャンペーン管理(MCCM)市場」に該当するベンダーについて、次のように定義しています。

「企業から特定顧客セグメントに対する、Webサイトやモバイル、ソーシャル、ダイレクトメール、コールセンター、電子メールといったチャネルをまたいだコミュニケーションやマーケティング活動に関わる体系的な運用(オーケストレーション)を実現しようとしている」(訳注:アドビによる参考訳)

そして繰り返しますが、アドビは市場で群を抜いてリーダーとなりました。この市場における課題は、顧客中心のパーソナライズされたエクスペリエンス主体の世界に応えなければならない、という新たな状況の中で勝ち抜けるようなツールを提供できるか、という部分にありますが、アドビは既にその方法を見出しているのです。

企業のビジネス活動における主導権は、モバイルデバイスの世界的な普及によって消費者の側に移りました。今の消費者は、自分にとって関心のあること、自分の置かれた状況に沿った情報、今求めている通りの体験を探しています。それが得られなければ、クリックひとつで競合ブランドへと容易に立ち去ってしまうのです。

マルチチャネルキャンペーン管理市場に含まれる19のベンダーのなかでAdobe Campaignがもっとも優れている、とガートナーが評価した理由については、ぜひお確かめください。

たとえベストオブブリードを組み合わせたとしても、デジタル基盤がバラバラなままでは様々な弊害がありますが、統合プラットフォームなら分断の問題を解決できます。Adobe Marketing Cloudは統合されているので、マーケティングキャンペーンをより迅速に、より柔軟に、そしてより一貫性をもって実行することができます。また、顧客ライフサイクルの全般にわたって、人の心を引き付ける顧客エクスペリエンスを生み出すことができるのです。
アドビのキャンペーン管理ツールには、顧客をアクティベートするAdobe Audience Manager、1:1ターゲティングによるパーソナライズとクロスチャネル配信を行うAdobe Campaign、デジタルアセットを管理するAdobe Experience Manager、電子メールを受信者のコンテクストに沿った内容にするAdobe Target、リアルタイムなトリガーを発見するAdobe Analyticsといった要素が含まれています。
Adobe Marketing Cloudなら、現代のマーケターが抱える課題をまとめて解決することができます。

アドビは2015年を通じ、これまで以上にAdobe Marketing Cloud内の統合を強化してきました。データ、コンテンツ、配信といった「点」どうしをつなげ、集約し、すぐに自動化できるように連携を進めてきたのです。アドビの総合プラットフォームは、顧客企業は市場展開能力を高め、リスクを取り除き、コストを削減することに貢献してきたのです。

Adobe Campaignのクラウド型/オンプレミス型/ハイブリッドという導入形態や他のMarketing Cloud構成要素との組み合わせにより、アドビの顧客企業は高い柔軟性を得することができます。

ビジネスを成功に導くには、顧客の求めるリッチでパーソナライズされたデジタル体験を生み出すうえで正しいデータも欠かせません。

マーケターはキャンペーンを展開するうえでしばしば、訪問履歴のような匿名のサードパーティデータの利用に迫られます。これもAdobe Campaignの活用法の一部でしかありません。ファーストパーティデータにはどの顧客が購入済かといったような自社の情報が含まれていますが、サードパーティデータとともに一貫した形で利用すれば、ビジネス拡大の見通しや効率性を高めることができるでしょう。電子メール、SMS、コールセンター、POSといったクロスチャネルにわたるマーケティングキャンペーンを展開するときには、適切なデータを統合することが、成功と失望とを分けることになります。

Adobe Campaignにご興味をお持ちの方は、先月開催されたAdobe Summit 2016各種セッションをご覧ください。機能拡張も予定していますので、今後にもぜひご期待ください。

ガートナーの評価につきましては、詳しくはレポート(英語)をご覧ください。

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Kerry Reilly

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