月刊 Photoshop マガジン 2016年6月(Photoshop CC 2015.5新機能, Adobe Stockプレミアムコレクション, Lightroomで学ぶRAW現像の基礎, etc. )

連載

月刊 Photoshop マガジン

既報の通り、6月22日にアドビCreative Cloud製品のアップデートが公開されました。今年は、昨年までの同時期の発表とは異なりマイナーアップデートという位置づけでの更新で、Photoshop CCの最新バージョンは2016ではなく2015.5です。具体的な変更点は、以下の記事に丁寧にまとめられています。

「使える」「喜ぶ」機能搭載。Photoshop CCバージョン2015.5 提供開始
https://blogs.adobe.com/creativestation/photo-pscc2015_5-update

Photoshop CC 2015.5 の主な新機能

さて、今回のアップデートで追加された、画像加工に役立ちそうな新機能3つをを改めて確認しましょう。下のリストは、各項目が関連するアドビサイトの学習用チュートリアルにリンクされています。


https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/how-to/content-aware-crop-fill.html

「コンテンツに応じた切り抜き」の例

より実践的な使用例として、実際にこれらの機能を試したレポート記事がデジカメWatchに公開されています。沢山の画像による詳細な作業手順が解説されたお勧めの記事です。
この記事の最後には、一足早く6月10日に発表されたLightroom 2015.6の「ガイド付きUplight」の使用例も紹介されています。

Adobe Photoshop新機能「コンテンツに応じた切り抜き」を試す

ゆがみフィルターの新機能「顔立ちを調整」の使用レポートは、ITmediaのこちらの記事にも実際の作例付きで掲載されていました。人物補正の未経験者でもプロフ画像やアイコン作成に活用できそうな新機能であることが書かれています。

フォトショ詐欺がはかどる!? Adobe Creative Cloudの6月アップデートまとめ


https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/how-to/face-aware-liquify.html

顔立ちを調整した例(アドビのチュートリアルより)

その他にも様々なメディアでPhotoshop CCの更新情報が取り上げられていました。主なものを以下に紹介します。

Adobe Stockのプレミアムコレクションとコントリビューター(寄稿者)ポータルの発表

Adobe Stockは、現在5,500万点以上のロイヤリティフリーの写真、ビデオ、イラスト、グラフィックスを提供するサービスです。約一年前の発表以来順調に機能を拡張し、今回のタイミングでは、Creative Cloudアプリケーションからワンクリックで購入して、作品内に配置できるワークフローが新たに可能になっています。

また、Adobe Stockには新たにプレミアムコレクションが追加されました。プレミアムコレクションは、著名な写真家やエージェンシーの作品の中から、熟練のキュレーターが厳選した約10万点の作品で、高品質なコンテンツを必要とする媒体に向けてつくられたそうです。英語の記事になりますが、下のリンク先にアドビからの紹介とFAQが掲載されています。

Introducing the Adobe Stock Premium Collection
https://blogs.adobe.com/creativecloud/introducing-adobe-stock-premium-collection/

さて、少し先の話として静かにしかし気になる発表がありました。Adobe Lightroom CCおよびBridge CCから、Adobe Stockに直接作品を提供する機能の公開が予定されています。素材寄稿者が、写真やイラストなどオリジナルのコンテンツをアップロードして販売できる、コントリビューター用ポータルサイトが開設されて、世界中のAdobe Stockユーザーとのビジネスを簡単に始められるとのこと。近い将来にベータ版の開設が予定されている要注目の発表です。

Adobe Stock(日本)
https://stock.adobe.com/jp/

Adobe Stockのライセンスについては詳しい記事が公開されていましたので、併せて紹介しておきます。

ストックフォトとは何か? どのような場合にどういったライセンスが必要なのか? 「Adobe Stock」のライセンス形態と使用できる範囲

「Lightroomで学ぶRAW現像の基礎」セッションレポート公開

今年も大盛況に終わったデジタルフォト&デザインセミナー2016。今回は、写真編集を本格的に始めたい人のための「ベーシックセッション」、撮影の実演を行なう「ライティングワークショップ」も新たに設けられ、現場のプロによるトークセッション以外にも盛り沢山の内容となりました。

Shuffleサイトにはセッションレポートの公開が開始されています。まず最初に公開されたのは、ベーシックセッションから御園生大地氏による「Lightroomで学ぶRAW現像の基礎」のレポートです。45分間のセッションの内容、ほぼ全てがカバーされた充実のレポートは読み応え十分です。ベーシックセッションに相応しく、Lightroom初心者にも分かりやすい構成になっています。

画像著作権:Shuffle

主なトピックは、RAWで撮影して現像するメリットに始まり、Lightroomに画像を読み込み、写真を管理したり選択する方法。それからセレクトした写真の色調整と現像を実際に行う手順などです。最後に、Lightroomの特徴でもある、便利な「同期」機能にも触れています。これからLightroomを始めたい方も、改めてLightroomを使いこなしてみたい方も、是非ご覧ください。

Lightroomで学ぶRAW現像の基礎 | デジタルフォト&デザインセミナー2016


http://shuffle.genkosha.com/event/dpds/2016_1/9149.html

画像著作権:Shuffle