Inspiration on Behance | 日本のクリエイター名鑑 Vol.6 CGデザイナー:Ryo Asakura

by 齋藤 あきこ

Posted on 08-19-2016

連載

Inspiration on Behance | 日本のクリエイター名鑑

世界最大級のオンライン ポートフォリオ サービス、「Behance」。グラフィック、イラスト、3DCGなど、さまざまなジャンルのクリエイターが登録し、自身の作品をプレゼンテーション中。クリエイターもクライアントもワールドワイドなだけに、海外からのオファーがあることも。この連載では、日本で「Behance」を活用しているクリエイターをご紹介していきます!

本日登場していただくのは、神奈川県在住でCGディレクターとして活躍するクリエイターの 朝倉涼 / RYO ASAKURAさん。(https://www.behance.net/seventhgraphics)

朝倉さんが手がけるのは、フォトリアル系3DCG 、アブストラクトCG からモーショングラフィックスからグラフィックデザインまで、デジタルによる様々なイメージ。Twitterに投稿された、朝倉さんのフォトリアル作品は大きな話題を呼びました。例えばこちらの画像は、机もおいしそうなカプチーノも、スプーンもシナモンも、すべて写真ではなくて朝倉さんが作ったCGです。

image002 信じられないという方はこちらをご覧ください!

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すごすぎです。ミュージックビデオ「SAKURA SPARKLING feat.Hatsune Miku」など、音楽プロジェクトも数多く手がける朝倉さんにお話をお伺いしました。

–普段使っているツールやソフトを教えてください。

**Asakura:**Photoshop、Illustrator、AfterEffects、Premiereはもう絶対に必須なソフトです。バージョンはCreative Cloudのため、その時その時最新のものを使うようにしていますが、案件のタイミング等によっては1つ古いものをそのまま使っていることもあります。また、必要に応じてIndesignやMuse、Auditionなども使いますが、これらは使う度にチュートリアルを見ながら触るレベルなので習得しているとはいいづらいです。また、各種メディアの変換にMedia Encoder単品もかなり使用しています。

–3DCGを始めたきっかけは?

**Asakura:**小学生の頃に自宅にパソコンが来て、お絵かきソフトや簡単な3Dソフト等を触ったりして「楽しい!」と思ったのが始まりです。3DCGに進んだのはプレイステーションのファイナルファンタジー7が大きなきっかけだったと思います。「ゲームを作ろう!」というよりは「3DCGを作ろう!」という気持ちのほうが強かったので、趣味レベルで制作していたのですが、やはり「自分の思い通りの世界を産み出せる」というのは今になってもとても楽しいことだなと思います。

–朝倉さんが感じる3DCGの魅力とは?

**Asakura:**写真と見紛うようなリアルなCGを作れば、見てくれる人は驚いてくれますし、強烈なインパクトのグラフィックを作れば、見てくれる人はしっかりと覚えてくれます。映像と音楽がシンクロした瞬間は作っている僕も見ている人も気持ちいいと思いますし、他の人とのコラボ作品で、一緒に制作したクリエイターの世界と僕の世界が合わさることで、これまでに無かった世界が生まれるのも新鮮な感動があります。そういった、自分に対しても人に対しても、ある種の手品師のような喜びがかなり大きいと思います。

–最近手がけられたお仕事は?

**Asakura:**最近はBIGHEADさんというボーカロイド作品を中心に制作しているミュージシャンの楽曲「SAKURA SPARKLING」のMVをイラストレーターの河馬子さんにお手伝い頂き、制作させていただきました。初めて制作したボーカロイドMVということもあり、最近作った中では凄く印象に残っています。楽曲の爽やかさ、夏の空気感みたいなものをしっかりと出しつつ、河馬子さんの夏らしい可愛いミクさんの絵を活かしながらも音合わせの映像の刻み方等色々工夫しております。作中に出てくる空や海、ヤシの木のカットもCGなりに頑張って雰囲気を出しておりますので、是非見て頂きたいです。
https://www.behance.net/gallery/41559193/SAKURA-SPARKLING-

"SAKURA SPARKLING feat.Hatsune Miku"

“SAKURA SPARKLING feat. Hatsune Miku”

**Asakura:**基本的にはBehanceは個人製作のポートフォリオなので仕事案件等はあまり載せていないのですがその中でもStratocasterというギターのCGやKORGのmonologueのCGは自分的にも物凄くよく頑張って再現したフォトリアルCGです(https://www.behance.net/gallery/37002189/THE-TONE-)

Fender Stratocaster CGI Visualization

またContax IというクラシックカメラのCGが海外の方に大変人気があり、国ごとやジャンルごとにこういう作品を求められているんだな、と感じることがあるプロジェクトが思い入れが深いです。(https://www.behance.net/gallery/28858097/CONTAX-I

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"CONTAX I"classic camera

“CONTAX I”classic camera

–Behanceを使い出したきっかけは?

Asakura: 自分のポートフォリオをまとめる上では「すっきりと見せたい」「ある程度制作過程やTIPSを見せたい」「海外の方が見れるようにしたい」「更新がしやすい」という点が重要なのですが、全てを自分のサイトとして制作、運用するのはなかなか大変だなと思っていました。Web制作サービスやポートフォリオサービスは色々あるのですが、Behanceはそれらの条件をすべてクリアしていたんです。当時はまだ日本語には対応はしていなかったのですが、海外の優秀なクリエイターの方々が多く登録されていて、日頃から参考にすることも多かったので、自分も登録してみよう!と思いました。

–Behance経由でこんなところと繋がった!仕事が来た!なんてことはありますか?

Asakura: 最近は海外のフォトリアル3DCG系のサイトの方から「うちのサイトにも載せて欲しい」という問い合わせが増えました。中でもVrayWorld(http://vrayworld.com/)というサイトでは「Contax I」がマンスリーアワードで勝ち抜いたらしく、2015年のオリジナルカレンダーに掲載していただいたりとなかなか自分だけでは辿りつけない範囲の方々に自分の作品を見て頂く機会を得ることができました。

また、最近はちょくちょく海外の方から案件やリクルートのオファーもメッセージで来るようになりましたが英語も含め外国語への苦手意識からかなかなか正式案件まで発注できないことも多く・・・(笑)。制作の力もそうですが、やはり海外の方も多いサービスですので英語力を鍛えていきたいなと思っています。

–Behanceに登録する際のTipsなどがあれば教えてください。

Asakura: 作品を投稿する際には「何を作ったのか」「どう作ったのか」「どこを工夫したのか」をしっかり見せられるようにしています。bechanceはgifアニメーションも投稿できますし、YouTubeやvimeo、SoundCloudといったサービスのEmbedにも対応しているためかなり幅広く色々見せることができるので、しっかりと活用しています。また、Behanceのデザインルールに則った形式での投稿になるため、良い意味での制限があるのであれこれアップした結果ごちゃごちゃせず、整理整頓がしやすい点が気に入っています。作品そのものも大事なのですが、工夫点などの見せたい部分をしっかり見せることで閲覧数やAppreciationの数が変わってくるなと思っています。

–Behanceで良く見ているクリエイターがいたら教えてください。

**Asakura:
**Maxim Goudin https://www.behance.net/melkhiah
KORB https://www.behance.net/korb
INDG https://www.behance.net/indg
Nicolas Lopardo https://www.behance.net/nicolaslopardo
Raphael Rau https://www.behance.net/Silverwing-VFX

といったフォトリアル+作家性の強い方々を中心に色々な方をフォローしてフィードを眺める日々です。また、異なった視点を得るために写真家や絵画・イラストレーターの方もかなり見ています。

10月2日には、朝倉さんがMV制作やVJを担当するエレクトロ・ロックバンド「ジェッジジョンソン」( https://www.behance.net/gallery/41475317/The-JETZEJOHNSON-(TAIYOU-NO-TEIKOKU)-Music-Video)のワンマンライブが開催されます。初めての背景全面LEDのVJ+バンド生演奏のライブだそう。是非会場で体験してみては!

朝倉涼 (Ryo Asakura)Akari,inc / CG Director

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多摩美術大学 美術学部情報デザイン学科 情報芸術コース卒業。個人制作名義「Seventhgraphics」として3DCGによるグラフィック・映像を中心に規模の大小を問わず商業・同人・イベント・その他幅広く活動・制作中。
https://www.behance.net/seventhgraphics
http://seventh.graphics/

Topics: クリエイティブ

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