日本からの受賞者に聞く!Adobe Stockでリクリエイトする「THE TAKE 10: MAKE A MASTERPIECE EDITION」

Adobe Stockの写真素材10枚のみを使って、新しいイメージをリ・クリエイトする国際的なコンテスト「TAKE 10 CHALLENGE: MAKE A MASTERPIECE EDITION 」が2016年10月に開催。このたび、Webマガジン「Adobe Create Magazine」にて10人の受賞者が発表されました。

これは、「The Storm(嵐)」というテーマで、自由なイメージを作り上げるコンテスト。Adobe Stockの素材を使って失われた名画を復活させる「Make a Masterpiece」に関連するプロジェクトで、コンテストにおいてはレンブラントの盗難された名画を復活させたAnkur Patarが審査員をつとめました。(Ankurによるビハインド・ザ・シーンはこちら!)

さて今回の「TAKE 10 CHALLENGE: MAKE A MASTERPIECE EDITION 」では、10名の受賞者のうち、日本から2名のクリエイターが入賞!受賞者のOkusora Keitaさん、池田大輝に受賞の感想をお聞きしました。

■Okusora Keitaさん

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https://blogs.adobe.com/creativestation/files/2016/11/1477064589562.jpg
「The Storm」

Okusora Keitaさんは香川を拠点に活動するグラフィック・デザイナー/アーティスト。本コンテストに応募したのは、Adobe Creative Cloudのツイートを見かけたのがきっかけだそう。Behanceは2014年頃から使っていらっしゃるそうで、本作品の他にもOkusoraさんの手がけた作品が紹介されていますので是非チェックを!→ Okusora Keita

ーー「The STORM」のコンセプトや、みどころ、 制作に苦労したところなどありましたらお教えください。

Okusora: 海面上の激しい嵐の世界だけではなく、 海の中の嵐の世界も表現してみようと思って制作しました。 限られた10枚の写真素材のみで どう「海の中の嵐」を表現するかを、とても悩みました。 岩で構築された海底は1つの写真素材のみで作っているのですが、 切り抜いた岩の大きさや形を少しづつ変えたものを無数に組合せています。 さらに陰影や光の調節を試行錯誤し、 海底の広がりや奥行きを表現するのが難しかったです。

ーーAdobe Stockを使った感想は?

Okusora: 仕事でもストックフォトを使用する機会は多いのですが、 「Adobe Stock」はPhotoshopと連携して、 アプリ上で検索や管理が出来るので便利だなと思いました。 今回の受賞で1年間のサブスクリプションをいただけたので、 今後の制作で活用していきたいと思います。

ーーなにかメッセージがありましたら!

Okusora: 今回の審査員であるAnkur Patar氏に、 私の作品を選んでくださった事を深く感謝します。 とても嬉しく光栄に思っています。 本当にありがとうございました。

■池田大輝さん

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https://blogs.adobe.com/creativestation/files/2016/11/1477065144570.jpg
「Where the world ends

池田大輝さんは、現在東京工業大学生命理工学院の修士1年生。普段は映像作家、写真家として活動しているとのこと。デザイナーというよりも、フォトグラファーとしてストックフォトを使ったリ・クリエイトにチャレンジしたアプローチがユニークです。

ーー「Where the World Ends 」のコンセプトや、みどころ、 制作に苦労したところなどありましたらお教えください。

Ikeda:私は比較的遅めに作品を提出したので、最初の頃に他の方が投稿した作品を見て、入賞するにはどういう工夫をすべきなのかをじっくり考えていました。 ひととおり概観して、全体的にまとまった色合い・構成の西洋的な作品が多いという印象を受けました。 そのような均整のとれたものを作るのは苦手なので、真っ向勝負ではなく、少し外したアプローチをとることに決めました。

とはいえ、具体的なアイデアがなかなか浮かばなかったため、課題の写真をいかに面白く使うか、という点に焦点を絞りました。 注目したのは、岩場の向こうに虹がかかった一枚の写真です。 他の作品では虹や岩場をそのまま使っているものがほとんどだったので、差別化を図るために、岩を壁のように使おうと決めました。 そうして、割れた海に炎の嵐が渦巻いているというコンセプトにたどり着きました。

全体のトーンとしては、写実的よりもむしろファンタジックなものを目指しました。 そのためハイライトや光は結構過剰気味に入れ、彩度も高めにしています。 雷は当初入れる予定は無かったのですが、試しにラフで描いてみたら画がかなり引き締まったので、結局手書きで地道に描きこみました。

苦労したのは、先ほども少し言及したのですが、作品にまとまりを出すのが非常に苦手なので、何度もいろんな人に途中経過を見せて反応を見ながら修正を繰り返したことです。 ちなみに完成形を見てもまだ、あまりしっくりきていません。

ーーAdobe Stockを使った感想は?

Ikeda: Adobe Stock自体はまだライセンスを頂いていないので実際に使ってはいないのですが、Photoshopから直接画像を検索できるのは非常に便利ですね。 このコンテストを機にコラージュを作る楽しさが分かったので、今後積極的に使わせていただきたいと思います。

ーー受賞された感想などありましたらお教えください。

Ikeda: 他の応募者さんのプロフィールを見ると本職でグラフィックデザイナーやCGアーティストをやっておられる方が多い中、そうしたものを専門にやっていない私のような人間が賞を頂けたことは、非常に大きな自信につながりました。 今回は大学院のPhotoshopで作品を制作したのですが、本当にソフトウェア一つあれば、ほかに特別な設備がなくても自由自在にものがつくれるいい時代だなぁとしみじみと感じています。

お二人には副賞として、Creative CloudとAdobe Stockのサブスクリプションが贈呈されます。ほか、全世界からの入賞者の作品はAdobe Create Magazineにて!