2016年12月23日公開 ディズニー映画『ピートと秘密の友達』でのAdobe Creative Cloud活用

by Adobe Comms

Posted on 12-19-2016

このブログ記事は、Disney’s Pete’s Dragon Soars Into Theaters With Help From Adobe Creative Cloud の日本語訳です。

森林保護官のグレイスはずっと、太平洋岸北西部にドラゴンが住んでいるという父親の話をまったく信じていませんでした。そんな彼女がある日出会ったピートと名乗る10歳の謎めいた少年は、森でエリオットという名の大きな緑色のドラゴンと暮らしていると言いました。

ピートは何者で、どこから来たのでしょうか。そして、エリオットの正体は?

2016年12月23日に日本で公開されるディズニー映画『ピートと秘密の友達』で、グレイスは、そして観客の皆さんは、魔法の世界へと招かれ、人生観が変わるような少年とドラゴンとの友情を目撃します。

『セインツ -約束の果て-』などの自主映画で知られる、脚本家で映画監督のデヴィッド・ロウリー(David Lowery)氏は、そのインディーズの精神をもって、1977年公開のディズニーの名作映画を現代の観客向けにリメイクしました。登場人物の関係やその幼少時代、そしてもちろんドラゴンを、最新映像で描きます。1977年版の『ピートとドラゴン』に登場するエリオットは2Dのアニメでしたが、2016年版では文字通り数十年の進化を遂げ、存在感のアルリアルな質感を持ったCGI作品になりました。

ピートとエリオットの物語を現代風にリメイクすることは、すなわち実写とCGI映像をいかに違和感なく合成するかという挑戦でした。これは、綿密な計画と舞台裏で働くスタッフ全員の協力があって初めて実現できます。ここでAdobe Creative Cloudが、特にAdobe Photoshop CC、Adobe Premiere Pro CC、Adobe After Effects CCが重要な役割を果たしました。プリビズとポストビズ制作の多くを担っただけでなく、ロウリー氏は撮影現場でシーンのラフカットを素早く作成することができ、撮影中に必要となるものを常に把握しておくことができました。

クリエイティブチームが『ピートと秘密の友達』のビジョンを実現する上でAdobe Creative Cloudに果たした役割を知るため、ロウリー氏、プロデューサーのジム・ウィタカー(Jim Whitaker)氏、大手ビジュアライゼーションエージェンシーProof所属でプリビズスーパーバイザーを務めたスチュアート・アレン(Stuart Allen)氏、視覚効果制作会社Weta Digital クリエイティブアートディレクターのジノ・アセベド(Gino Acevedo)氏にお話しを伺いました。
https://video.tv.adobe.com/v/16470/?hidetitle=true

アドビ: 『ピートとドラゴン』のどこに魅力を感じましたか。

ウィタカー氏: 本質的に、『ピートとドラゴン』は友情の深さと力強さを描いた物語です。たまたまそれが少年とドラゴンだったわけですが。この脚本を読み始めて素晴らしい映画であることが分かり、すぐにこのピートとエリオットの美しい関係に引き込まれました。

ロウリー氏: 子供向け映画は、人格形成時期に影響を与えるものとして重要だと思います。私は、子供とともに成長する映画を作るというアイデアにとても興味を持ちました。最初に観たときは、ビジュアルや魔法のような出来事に反応し、ピートの感情と体験に共感します。そして、大人になったとき、物語の別の部分が持つ意味に気付くのです。

アドビ: 『ピートと秘密の友達』の制作にあたり、ビジュアライゼーションはどのように役に立ちましたか。

ウィタカー氏: エリオットはドラゴンですが、その感情表現は、私たち人間と同じようにリアルに感じられるものでなければなりません。彼が実際に息をして生きている存在であると思わせる必要があります。とは言え、エリオットは現実にはいませんから、キャストや撮影スタッフは、彼がどのように見え、どのように動くかを理解しなければなりません。そのため、このような映画では、プリビズはとても重要です。

アラン氏: エリオットの大きさや、彼がどのような見た目で、どのように動くかなど、細部をある程度、事前に理解しておけば、撮影の時間やコストを大きく節約できます。事前に適切な作業をしておくことで、チーム全員が同じ考えを共有し、見た目とトーンを十分理解してシーンに臨むことができます。こうすることで、撮影現場での混乱や無駄な撮影を減らすことができます。これは、予算とスケジュールに合わせてプロジェクトを進める上で非常に需要なことです。

ポストビズも同様に、どのような仕上がりになるかを撮影中に確認できるために非常に重要です。ペース配分、フレーミングを試すことができ、デジタルキャラクターを表すことで監督や制作チームにさまざまなオプションを示しながら物語を作ることができます。

アドビ: ビジュアライゼーションプロセスで、アドビのソリューションはどのように使われましたか。

アラン氏: プリビズプロセスの大部分は実験です。私たちは、監督のビジョンを実現するために、できるだけ多くのオプションを検証し共有します。Premiere Pro CCは、プリビズおよびポストビズの全体で使用します。監督や制作チームが新しいアイデアを思い付いたらすぐにシーケンスを変更できます。また、実写シーン、3Dモデル、Photoshopレイヤーなどの複数のソースのビジュアルを組み合わせて、必要なエフェクトを生み出すことができます。

『ピートと秘密の友達』では、ビジュアライゼーションにPhotoshop CCとAfter Effects CCをずいぶん使いました。エリオットは透明になる能力があります。監督は私たちに、エリオットが消えて、再び姿を現すときのバリエーションを考えるように言いました。私たちは、Photoshopレンダーレイヤーを使用して、複数のルックをレンダリングし、すぐにAfter Effectsで合成しました。

プリビズが完了したら、Adobe Illustrator CCを使用して、撮影現場で使用するテクニカルダイアグラムを作成します。これらのダイアグラムにより、カメラと役者の位置関係、カメラの高さや動きに加え、撮影スタッフがプリビズを実際の映像に変換するために理解する必要がある情報が分かります。

アドビ: ドラゴンはどのようにしてリアルに描いたのですか。

アセベド氏: 一般的に、ドラゴンは恐ろしいものだと考えられていますが、エリオットについては子供の友達となる生き物のように見せる必要がありました。また、彼は話すことができないので、表情を豊かにする必要もありました。最終的にちょうどいい外観を創り出すために、大量のコンセプトデザインを作成し、さまざまな目、耳と毛並みを試しました。Adobe Photoshop CCは、私のデザインプロセスの大部分で使います。レイヤーとエフェクトを追加して、素早くオプションを見比べることができます。リアルな外観を目指していましたから、現実のテクスチャをたくさん取り入れました。たとえば、エリオットの足はクローズアップされることが分かっていたので、犬の足のツメや肉球などの参照画像を複数利用し、レンダリングしたものの上にレイヤーを作ってそれらの画像を載せ、想定しているディテールのタイプを示しました。Adobe Photoshopは、最終的なピースを完成するまでに、何度も繰り返して試すことができるので、私たちのクリエイティブプロセスに不可欠です。

アドビ: デヴィッドさんは自身のビジョンをキャストや撮影スタッフにどのように伝えたのですか。

ロウリー氏: ひとつのショットを仕上げるには多くのさまざまなアーティストの協力が必要です。全員が協力して、意見を一致させなければなりません。私の場合、Adobe Creative Cloudのソフトウェアは、特に、私が実現したい内容を全員に伝える上で不可欠な存在でした。たとえば、トラックが橋を渡っている場面が、木を彫る木工職人の映像に切り替わるというシーンを思いついたら、Photoshopでカンプを作成し、After Effectsにドラッグして、アニメーションを作成し、Wetaのアーティストに渡して、「このように表現したい」と伝えます。アーティストとのやり取りを重ねることから起きる混乱や時間の浪費はほとんどなくなります。

この映画に限って言うと、「共演者」が実際には存在しない場合、役者にシーンを説明することが難しくなります。その時は、After Effectsで手早くカンプを作って、ラップトップを開いて、ロバート・レッドフォード(Robert Redford)やブライス・ダラス・ハワード(Bryce Dallas Howard)らの役者陣に、これがどのようなシーンになるかを見せることができました。相手の「役者」とどのようにやり取りするかが分かれば、役者は自信を持って演じることができます。

また、Premiere Proでライブ編集をしています。必要な映像は撮影できているので、撮影時にすぐに編集したいと思っています。Premiere Proは、この作業に最適です。使いやすく、柔軟性にも優れています。その日撮影した映像をラップトップに読み込んで、すぐに編集して、目指している方向に向かっているかをすぐに確認できます。

アドビ: Premiere Proが撮影に役立った具体的な例はありますか。

ロウリー氏: たとえば、2人の子供、ピートとナタリーが巨大な木から落ちるシーンがありました。実際に2人の子供にハーネスを付けて23メートルの高さまで引き上げたので不安でした。リギングや予備作業など多くの作業が必要でしたし、子供たちは学校に通わなければならないので、撮影時間は1日5時間しかありません。撮影時間が短くなった分、効率性が最大の課題でした。

このシーケンス撮影に2日かけた後、必要な映像を撮影しきれていないと思いました。残された日は1日しかなかったので、Premiere Proを立ち上げました。撮影カットをまとめて確認したところ、問題はそんなに多くないことがわかりました。次の日に追加撮影が必要なカットが正確に把握できたので、再撮影に余分な時間やコストを掛けずに、素晴らしいシーンを作ることができました。

アドビ: 今後もAdobe Creative Cloudを使いますか。

ウィタカー氏: 映画の準備には欠かせませんから、プリビズには必ず使います。また、デヴィッドを見て、日々の撮影にもPremiere Proが役に立つことが分かりました。他の監督にも、デヴィッドがやったように、Premiere Proを使って、シーンの構成をリアルタイムで理解し、撮影素材を最大限活用するように勧めるつもりです。

アラン氏: 私たちは、ビジュアライゼーションプロセス全体でCreative Cloudを使用します。PhotoshopとAfter Effectsに追加予定の3D機能が楽しみです。テクスチャ、カメラ、ライトを3Dの世界にもたらすことで、ビジュアライゼーションをさらに現実的なものにすることができます。

アセベド氏: Photoshopを使わない選択肢は考えられません。非常に高機能なツールで、さらにアドビは新しい機能やブラシを追加して常に進化させています。コンセプトワークを作って、多数のバリエーションを短時間で作成するための最も効率的な方法です。

ロウリー氏: 別の映画を撮り終えたばかりですが、Premiere Proで編集しています。Creative Cloudによってすべてが同じ場所に収められ、すべてのソフトウェアが連携して動作することが気に入っています。また、アップデートがとても速く、ソフトウェアが常に進化することも素晴らしいことです。今のCreative Cloudを楽しみながら使っていますし、今後もアドビのソフトウェアをもっと使えるようになって、新しい物語を映画に仕上げることを楽しみにしています。

(c) 2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved. / 12月23日(金・祝)全国ロードショー

次のステップ

**同じツールを使って、ご自身の物語を作ってください。**すべてのCreative Cloudアプリの無償体験版は、http://adobe.ly/1qxvzOx からダウンロードできます。
Adobe Createの「When The Star Of The Movie Is A Dragon」(英語)も併せてお読みください。

Topics: クリエイティブ

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