ビジュアルトレンド:都市 – 空から見て気づいたこと

by Ryusei Yoshimoto

Posted on 03-30-2017

連載

Adobe Stock ビジュアルトレンド

これまでAdobe Stock のブログのなかでドローン撮影と空中映像のブームを何度か取り上げてみましたが、ようやくお手頃価格で良質なドローンカメラが手に入るようになってきました。今後ドローンを通して映し出されたビジュアルから何がみえてくるのか、今後ますます楽しみですが、中でも特に人々の好奇心を駆り立てるのは上空からの都市風景ではないかと思います。

ご存じのよう、大都市にはバラエティに富んだカラー、コントラスト、ディテール、そして力強いヒューマンストーリーなど、フォトグラファーにとっては格好の撮影チャンスがありとあらゆるところにあります。しかし、一方でこの混沌とした空間を、広い視点からとらえるのは非常に困難でした。それが今やドローンはフォトグラファーにより多くの撮影チャンスを与え、出来あがった作品は新鮮なビジュアルでデザイナーたちを魅了しています。特に上空からの光景は、ジャーナリストが環境、社会、政治状況についての全体像を語る際に大いに役立っています。

上空から明らかになるパターン

ドローンで撮影された都会の景観は、人口の密度、土地の利用方法、そして人々が都会でどのような生活を送っているかを理解するのに役立ちます。地上では、腹立たしい渋滞やひどく退屈な空間を経験することが暫しあります。しかし、そのような都会でも視点を上空に移すだけで、実は美しいパターンが形づくられていたことがわかることもあります。

CURIOSO PHOTOGRAPHY / ADOBE STOCK

ビジュアル化された社会問題

ニッチながらも非常に重要な「社会問題」というテーマにスポットライトを当てて撮影するドローンフォトグラファーもいます。たとえば、Johnny Millerのシリーズ「Unequal Scenes」(=不平等な光景)は、道路、川、森林、工業団地などが富裕層と貧困層を隔てる障壁として存在する南アフリカの著しく不平等な様子をとらえています。

Papwa Sewgolum Golf Course, photo by Johnny Miller

世の中の不平等は今に始まった問題ではありませんが、上空からのビジュアルは改めて「不公平さ」についてより深く考えるきっかけを与えます。「人間には同じ観点から何度も考えてきた事柄に対し、状況をよく理解できていると思ってしまう傾向があります。しかし上空から実際の状況を改めて見ることで、今までの先入観は完全に覆り、それどころか建物、山、森などすべてが全く違って見えるのです。」とJohnnyは言います。

ドローンでの撮影自体はJohnnyの社会的不公平を示す最初の試みではありませんでしたが、これまでのところ、最も影響力のある伝え方のようです。「私は不平等であることの苦しみやそれらにまつわるストーリーをより正確にとらえようとこれまで撮影をしてきましたが、人々の心を大きく動かすことはできませんでした。しかし、地面を離れ、上空から小さな点で造られた不平等な光景をとらえ始めた瞬間、人々が一斉に注目し始めたのです。」

Johnnyは自分の写真以外にも、Code for Africaというアフリカの諸問題に焦点を当てたドローンジャーナリスト、マッパー、ストーリーテラーのコミュニティの構築にも取り組んでいます。

ルールを知る大切さ

みなさんがドローンで都会の上空を撮影するにあたっては、そのルールを知る必要があります。たとえばアメリカでは、昨年8月に新しい法規制が施行されました。この規制では、いつ、どこで、どのようにドローンを飛ばすことができるかということが決められており、より多くの人々が趣味や仕事にドローンを使うようになった今、このルールが安全性とプライバシーを保護しています。Know Before You Fly では、コマーシャルフォトグラファーのための規制を含む、すべての詳細が記載されており、ドローンを飛ばす人々にとっては非常に有益な情報ソースになっています。規制は国や地域によって異なるため、アメリカ以外の国ではその場所のルールを知る必要があります。

詳細については、Adobe StockコントリビューターのRyan LongneckerとTobiasHäggの記事、ドローン撮影のコツ をお読みください。

RYAN LONGNECKER / ADOBE STOCK

空の限界

ドローン技術の開発が進み、フォトグラファーの数が増えるにつれ、ドローン分野での様々な変化が期待できます。Johnnyは、いくつか可能性を秘めたツールにすでに目をつけているようです。「赤外線などのマルチセンサーを搭載したドローンからどんな芸術が生まれるのか楽しみです。あと電池の持ちも良くなってきているのでタイムラプス(低速度撮影)にも期待しています。」

技術に関係なく、基本的にドローンで撮影された画像は常に新しい角度からのビジュアルとなるでしょう。航空写真家でAdobe Stock プレミアム コントリビューターのTobias Häggは、次のように説明しています。「私にとってドローンの撮影で重要となる要素はたった1つ、視点だと思います。 上空からの自分なりの視点のとらえ方をマスターし、それを画像を通じてうまくアウトプットできれば、それは間違いなく説得力のあるビジュアルとなります。」

PLACIDO / ADOBE STOCK

いかがでしたでしょうか?もっとドローンで撮影された画像をご覧になりたい方は、こちらの専用サイトAdobe Stock Galleryからどうぞ。また、ご自身の作品をAdobe Stockで販売するには、コントリビュータープログラムをご確認ください。皆さまからの作品をお待ちしております!(この記事は2017年2月27日に Adobe Stock Team により作成&公開された February Visual Trend Exploration: Urbanization の抄訳です)

Topics: Stock, クリエイティブ, デザイン, フォト, UI/UX & Web, ビデオ

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