デジタル変革のスタートは「紙に依存したプロセス」の脱却から【後編】PDFが支えるデジタルトランスフォーメーション #AcrobatDC
(前編から続く)
安全性の高いPDFを正確に作成する重要性
契約書類や請求書のように、ビジネスに直結するドキュメントをやりとりする場合、どのようなユーザーでも安全に正しく書類を扱えることが重要である。そこでポイントとなるのは、Adobe Acrobat DCの存在だ。
アドビはPDFの仕様をISO(国際標準化機構)標準として公開しているため、世の中にはPDFを作成するツールが多数存在している。ただし、品質の高い最新のPDFを正確に作成できるという点で、「Adobe Acrobat DCに勝るものはない」とアドビは述べる。
サードパーティー製のツールで作成したPDFが、閲覧ソフトウェアで表示が崩れてしまい正しく表示できないというケースは非常に多い。またセキュリティ設定が不十分で、容易に改ざんされたりマルウェアに感染したりする恐れもある。それに対し、Adobe Acrobat DCで作成したPDFは、簡単な操作でセキュリティを確実に設定できる。またアドビのPDFリーダー「Adobe Acrobat Reader DC」を使うことで、マルチデバイスやマルチOSで正確に表示することが可能だ。
「万が一、表示のミスなどで重要な契約に不備があれば、デジタルトランスフォーメーションは本末転倒になってしまいます。Adobe Acrobat Reader DCは、Adobe Acrobat DCで作成されたPDFを完全に表示できることを補償しています。またアドビはPDFリーダー市場で大きなシェアを獲得しています。いわゆる『PDFリーダーのデファクトスタンダード』といえると思います。ドキュメントをやりとりする相手に正確にドキュメントを表示いただくためにも、統合されたAdobe Document Cloudの利用をお勧めします」(アドビ)
デジタルトランスフォーメーションを成功に導くアドビのサービス
英国の金融機関のRoyal Bank of Scotlandでは、Adobe Document Cloudを用いて、顧客サービスのデジタルトランスフォーメーションに成功している。
ローンや口座開設の書類をデジタル化することで、申請書類のサインから受領までの期間は14日から4時間以内に、サービス申し込み完了までの期間は11日から1日に短縮できたという。ドキュメントワークフローは100%可視化され、各種サービスへの申し込み件数は60%も増加したとのことだ。
「もちろん、全ての業務に電子サインを導入するのは容易なことではありません。このユーザーは、各部門のリーダーとなるべきスタッフを選出し、強力なリーダーシップをもってプロジェクトを推進しました」とアドビは話す。
アドビも述べる通り、イノベーティブなプロジェクトの推進にはリーダーシップなど、組織全体での取組が不可欠だ。最大の障壁は、企業の体制や仕組みであることも多い。
そこでアドビは、日本のユーザー向けに導入支援サービスといったとさまざまな取り組みをしている。下記がその取り組みの一部だ。
- 国内データセンターの開設
- 印影といったイメージファイルのサポートなど、日本ユーザーに合ったAdobe Signの機能強化
- Adobe Document Cloudの管理者向けトレーニング及び導入支援プログラムの無償提供
- ビジネスワークフロー設計支援のコンサルティングサービスを有償で提供
- パートナーエコシステムの強化による、各種ビジネスソリューションとの連係
- 電子サインをはじめとするデジタルソリューションの導入における知見の共有や共通ルール構築を推進する「デジタルトランスフォーメーション研究会」の発足
デジタルトランスフォーメーションを加速したいが、どのように進めるべきか悩んでいる企業は、アドビに相談するところから始めてみてはいかがだろうか。
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1611/17/news03.html
TechTargetジャパン 2016年11月17日掲載記事より転載
本記事はTechTargetジャパンより許諾を得て掲載しています。