データドリブン型パーソナライゼーションにより自動車内でのエクスペリエンスを一新
アナリティクス、コンテンツ配信、広告の新機能によりコネクテッドカーの音声操作や自動運転を促進
米国の消費者は、1日当たり平均55分(英語)を自動車の運転に費やしており、企業の消費者とのエンゲージメントの場として、大きな可能性を秘めています。音声インターフェイス、自動運転技術、インフォテインメントシステムアプリの進化とそれに伴う車載コネクテッドサービスのエコシステムの拡大により、消費者の関心と期待は高まる一方です。自動車メーカーとアプリの開発者は、安全性を損なうことなく、シームレスでパーソナライズされたデジタルエクスペリエンスをドライバーと乗客に提供するという課題を抱えています。
アドビは、自動車内でのエクスペリエンスを向上させるため、Adobe Experience Cloudに、車載用途に重点を置いたアナリティクス、パーソナライゼーション、広告の新機能を追加しました。これにより自動車メーカーと車載用アプリ開発者は、さまざまなタッチポイントから得た消費者データを活用し、パーソナライズされたプレイリスト、ドライブルート上のお勧めスポット、オーディオ広告といった多様なコンテンツを提供することが可能になります。世界の主要な自動車メーカー10社がすでにAdobe Experience Cloudを利用しています。アドビはブランド企業やAutomotive Grande Linux Project(英語)などのエコシステムプレイヤーと共に、新しい車載デジタル機能の開発に取り組んでいます。
アドビのエマージングビジネス部門Adobe Experience Cloud担当バイスプレジデントであるアミット アフジャ(Amit Ahuja)は次のように述べています。「自動車業界では、車載デジタルサービスが新しい収入源になりつつあります。そして、エクスペリエンスビジネス(顧客体験中心のビジネス)を目指すブランド企業の動きを後押ししています。消費者の期待がこれまでになく高まっている中で、個々の利用者の好みに応えるためには、データとインサイトにもとづいたコンテンツの提供が不可欠です。車に乗ることがパーソナライズされた没入型のデジタル体験になりつつある中、アドビはブランド企業があらゆる場所で優れた顧客エンゲージメントを実現できるツールを提供します。」
Adobe Experience Cloudの新しいコネクテッドカー機能は、以下の通りです。
- 運転中の行動を認識:アドビは、Adobe Analytics Cloudの測定機能を強化し、ブランド企業が音声機能などを使って車内の行動シグナルを把握できるようにしました。そこで得られたインサイトを他のチャネルからの顧客データと融合させることで、真にパーソナライズされたエクスペリエンスを提供できます。例えば、位置データと既知の嗜好情報を組み合わせれば、ファストフード店の広告を配信するレコメンドサービスも可能です。ブランド企業は、Adobe Senseiの人工知能(AI)およびマシンラーニング機能を利用して分析とレコメンドを自動化することで、より多くのユーザー行動情報を把握できます。音声機能がうまくいかず、ドライバーがタッチスクリーンを使わざるを得ないというトラブルが発生しても、ブランド企業はトラブルの通知を受けてエクスペリエンスを改善することができます。
- パーソナライズされた車載コンテンツの配信:ブランド企業は、Adobe Marketing Cloudのソリューションを通じてデータインサイトを最適化し、活用できます。Adobe Experience Managerを利用することで、音楽やニュースなどのコンテンツのデザインと管理を行い、車載スクリーンでコンテクストに合った魅力的なエクスペリエンスを提供できます。Adobe Targetは、車内へ多様なコンテンツを配信し、最適化します。Adobe Campaignは、あらゆるフォーマットで車内にメッセージを届けられるプラットフォームを提供し、ドライバーや乗客とのパーソナライズされた一対一のエンゲージメントを確立します。また、自動車メーカーは、カスタマイズされた新しいリースプランなど、消費者に合わせたオーディオメッセージを提供することができます。
- ターゲットオーディオ広告の提供:デジタルラジオおよび音楽ストリーミングのアプリが次々と車内エクスペリエンスの機能として追加される中で、Adobe Advertising Cloudは、クロスチャネルソリューションの一環として、ターゲティングされたオーディオ広告枠の購入を可能にしました。広告主は、ファーストパーティのデータとリスナーが好むアーティストや音楽ジャンルを考慮し、車内オーディオ広告のパーソナライゼ―ションを強化することができます。ドライバーに広告メッセージが届いたら、マーケティング担当者はビデオ、ディスプレイ、ソーシャル、検索などの他のチャネルで再びオーディエンスをターゲティングし、メッセージ想起とコンバージョンを推進できます。
Adobe Experience Cloudについて
Adobe Experience Cloudは、企業が優れた顧客体験を提供するために必要なあらゆる要素を備えた8つのソリューションで構成される包括的なクラウドサービスです。Adobe Experience Cloudは、Adobe Senseiのマシンラーニングおよび人工知能(AI)の機能を活用し、世界水準のソリューション、完全かつ拡張可能なプラットフォーム、包括的なデータおよびコンテンツシステム、堅牢なパートナーエコシステム、卓越した体験を届けるための専門知識を兼ね備えています。
Adobe Senseiについて
Adobe Senseiは、アドビのクラウドプラットフォームに組み込まれるフレームワークとインテリジェントサービス群で構成されており、デザインとデジタルエクスペリエンスの提供を大幅に改善します。人工知能(AI)とマシンラーニングの統合フレームワークにより、アドビが蓄積してきたコンテンツとデータアセットおよび、デザイン、ドキュメント、およびマーケティング分野の深い専門知識を活用しています。詳細は、Adobe Senseiのサイトをご覧ください。
※本記事は、2017年9月11 日に米国本社から発表されたメディアアラートの抄訳です。