「Adobe Kids #DesignJimoto in VIVISTOP -kashiwanoha-」8/4 イベントレポート:夏休みの子ども向けワークショップ、デザインの力で地元の課題を解決!

連載

#DesignJimoto event series

抜ける様な青空と金色の銀杏のコントラストに心が洗われる季節ですね、皆さんいかがお過ごしでしょう?
Creative Cloud Community Mgr.のShioriです。
毎年夏を満喫しようと思っても、あっという間に過ぎてしまい一体何をしたのか思い出せないくらいですが、今年は夏休み特別企画として、問題解決型イベントDesign Jimotoの子供向けワークショップを開催しました。Adobe Kids Design Jimoto とは?

ワークショップ開催の背景:子供のクリエイティビティーに関するリサーチ結果

今回のイベントを企画するに至ったきっかけは、アドビグローバルで行った「子供のクリエイティビティーとラーニングに関する調査結果」でした。(11歳から17歳の学生2500名と彼らを教える先生たち1000名を対象に調査実施) 様々な質問の中にあるシンプルな質問がありました。

「あなたは自分のことをクリエイティブだと思いますか?」

「YES」と答えた子供たちはどのくらいいたと思いますか?
その結果がこちら。。。

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半数近くが 「YES!」と回答している欧米諸国に比べ、なんと日本ではたった8%の子供達が自分たちのことを「クリエイティブだ」と考えているという結果となってしまいました。もちろんサンプル数や誰を対象に行った調査だったのか、また文化的背景による回答の仕方に違いはあれど、今の日本の現状に危機感を抱くには十分な結果だと考えました。では、私たちに何ができるのか。それを考えた際に、「自由な発想でクリエイティブの成功体験を出来る場の提供」と考え、今回のワークショップの開催に至りました。

今回のパートナーは自ら「Seed accelerator」と呼び、『_子供の好奇心の種を見つけて、その成長を加速させる。子供たちから生まれたプロジェクトを実現へつなげる。』(Vivita websiteより引用)_と称す、VIVITA START UP CLUB。というわけで、柏の葉 TSUTAYA T-SITE内にある素敵なワークショップスペースVIVISTOP – KASHIWANOHA- にて、クリエイティブワークショップを開催しました。

キッズクリエイター & 美大生クリエイター

今回の参加者は事前に応募をしてくれた小学4年生〜中学3年生までのキッズクリエイターと美大生クリエイターのペアチーム。2組1名でタッグを組み、柏の葉に存在する課題に挑戦しました!誰とタッグを組むのかは、なんと当日発表!
キッズクリエイターと美大生クリエイターとのコミュニケーションが大きな鍵となります◎
あくまで今回のワークショップの「主役」はキッズクリエイターということで、美大生はデザイン制作のサポートをするだけでなく、子供のアイディアをどう広げるか、どう発展させるか、集中力をどう継続させるか、そして最重要項目、どう楽しんでもらえるか等々、普段の制作環境+αを必要とするこの大変なミッション。この分野の専門の大人でもチャレンジングな大きな役割を果たしてくれました。 今回のワークショップに参加してくれたキッズクリエイターと美大生のチームメートをご紹介!

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課題の洗い出しとその背景

今回も街のガイドラインを決める、柏の葉アーバンデザインセンター(以下” UDCK”)にご協力をいただき、事前に様々な現存する課題の洗い出しを行いました。その中で”柏の葉”が目指していること、またその課題が浮き彫りになりました。お待ちかねのお題発表の前にその背景にあったのは・・・。
柏の葉が目指していること
『みんなで協力し合って社会の問題を解決できる新しいまちをつくろう!』

その中で、UDCKとしては、『歩きたくなる街を目指してます!』
と、言うことで「人通りの少ない近隣のコミュニティスペース」を舞台にしたお題に決定!

今回の制作のお題: 人通りの少ない近隣コミュニティースペースを舞台に『じぶんたちのお祭り』を考えよう!

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一日の流れ:
今回のクリエイティブワークショップの目的は子供のとびっきりのアイディアを街の活性にどう繋げるかということ。
大人顔負けの実践的な課題解決フローに基づいて課題のブリーフィングから始まり、自分たちのアイディアを一般のお客さんに向けてのピッチする発表会まで行いました。

課題の発表 → クリエイティブツール学びの場 → フィールドワーク → 制作(制限時間は3時間!) → データ提出 → 一般のお客さんに向けて発表会 → 会場投票 → 表彰式

クリエイティブツール学びの場

巷ではICT教育と騒がれていますが、今回のワークショップの一部では、今後必須となるデジタルツールの使い方を「遊び」を通して学んでもらいました。さすがデジタルネイティブの子供達、初体験のクリエイティブツールもあっという間にどんどん使いこなします!

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遊びを通じてデザインツールを学びます

フィールドワーク

さぁ、それでは早速外に出ます!
お祭りのアイディアを考える前に「人通りの少ない近隣のコミュニティスペース」についてUDCK さんの案内で現場視察を行いました。配布されたデジタルデバイスを活用して写真素材などを集めたり、メモを取ったりデジタルデバイスもフル活用です。

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お祭りアイディアのポスターデザイン制作(制限時間は3時間!)

フィールドワークから戻るとランチを食べながら、早速「じぶんたちのお祭り」のアイディアをまとめます。そして今回は更にもう一歩踏み込んで、お祭りのアイディアを伝わる形にするため、ポスター制作に挑戦です!ポスターに載せる情報にも優先順位をつけてどうやったら人が参加したくなるかをデザイン観点から考えます。
3時間という制限時間があるため、制作の時間配分がとても大切になります。

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作品発表会

制作時間3時間を終えて、今度は会場をVIVISTOPからTSUTAYA T-SITEのラウンジへ移動し、一般のお客さんに向けて発表!キッズクリエイターも美大生クリエイターもちょっぴり緊張気味!
一旦始れば、緊張などなんのその、とびっきりのアイディアを順序立てて、発表していきます。会場のお客さんからも出てきたアイディアに対して納得の「おーっ!」というざわめきが何度も湧きました!

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投票&表彰式

会場投票の結果、優勝したのはこちらのチーム!どのチームも発表の仕方まで工夫して「どうすると一番アイディアが伝わるか」を考えながら発表してくれました。また街のガイドラインを決めるUDCKチームの方々が今回のワークショップから出てきたアイディアを活かそうと一生懸命メモを取っている姿が印象的でした。(大人もちゃんとみんなのアイディア・意見を聴いてますよ!)

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アイディア&作品掲載ページ

1日かけてキッズクリエイター&美大生クリエイターが考え抜いたアイディアは、BEHANCE サイトにまとめて掲載されていますので、是非こちらからご覧ください!

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まとめ

今回、街に存在するリアルな課題をお題として開催したワークショップを通して、キッズクリエイターから(斬新なものも含め!)本当にとびっきりのアイディアがたくさん出てきました。アイディア出しだけでなく、アイディアをきちんと伝えることを目的としビジュアルコミュニケーション+発表することに挑戦してもらいました。人前で発表することへの苦手意識を持っていた子達の終わった後のあの表情!なんとも自信に満ち溢れ、朝出会った子達とは別人のような頼もしいものでしたね!
子供が体験を通して変化していく姿を目の当たりにし、私たち企画運営側も普段のプロのクリエイターと行うDesign Jimotoとはまた違った学びを得る事が出来ました。
そして、今回大きな役割を果たしてくれたのは美大生たち!自らのアイディアを形にするのではなく、朝から夕方まで子供のやる気を保ちながらアイディアを伝わる形に作り上げていく作業。この実制作+コミュニケーション能力は、今後どの業界においても活躍していく強みとなることでしょう。本当にお疲れ様でした!
ここからはバトンタッチで、関わった大人としての任務はアイディアをアイディアのままにせず、官民連携を図り、まさに街づくりに活かしていくことですね!
これからの柏の葉の変化に期待大です◎

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