話題のアーティスト – Kyle Lambert が作る独特の世界観 #AdobeStock
Netflixで話題の『ストレンジャー・シングス』はご覧になりましたか?この番組のメインビジュアルには、レトロ調のスタイルでありつつ、ファンタジーや夢で溢れていながら、リアリズムの要素も見られます。これを作成したのはKyle Lambert。彼の世界的な成功は、間違いなくこのハイブリッドのイラスト作品によるものといっても過言ではありません。このブログでは、KyleにAdobe Stockを使ってもらいながら、様々なお話を伺いました。
ADOBE STOCK(以下AS):まずはクリエィティブな経歴を含め、簡単な自己紹介をお願いします。
イラストレーター兼デジタルアーティストのKyle Lambert(以下KL)です。出身はイギリスのマンチェスターで、現在はロサンゼルスを拠点に活動しています。
もともとは従来の芸術家のように、キャンバスに油絵で肖像画を描く訓練をしていたのですが、10年前に自分のスキル一式をデジタルに変えました。WacomのタブレットでAdobe Photoshopを初めて試したのがきっかけです。それ以降、エンタテイメント産業の広告用アートワークを専門に、プロのイラストレーターとしてのキャリアを築いています。
AS : Netfilxのテレビシリーズ『ストレンジャー・シングス』関連の作品は、あなたを一躍デザイン業界のスターの座に押し上げたわけですが、このプロジェクトはどのように生まれたのですか?
KL **: 2011年に、J. J. Abrahamsの『SUPER8/スーパーエイト』のポスターを制作したのですが、それがレトロ調のイラストで、いかにも80年代然としたポスターだったんです。その5年後に、Netfilxのチームがこのポスターを見て、次のテレビシリーズ『ストレンジャー・シングス』にピッタリのスタイルだと思ったそうです。プロジェクトの間は、手描き風イラストのスタイルを極めようと思い、Photoshopのブラシ機能で実験するのがとても楽しかったですね。当時は、番組がまさかこれほどヒットするとは思っていませんでしたが、**Netfilxオリジナルのシリーズの仕事ができるというだけで刺激的でした。
AS : ご自分の作品があらゆるところに展示されているのを見るのはどんな気分ですか?
KL : ロスをドライブしていて、広告版に自分の作品を見つけたり、普段からよく行く店でTシャツやアクションフィギュアなどの商品を目にしたりするのは、うれしい驚きです。これほど多くの人に愛されている番組に携わることができ、とてもラッキーだと思っています。
https://blog.adobe.com/media_b31764c0bf2773360f19869a578b7ae1099003b1.gif
AS : あなたにとっての夢のプロジェクトは何ですか?あるいは、一緒に仕事をしてみたいクライアントはいますか?
KL **: **『ストレンジャー・シングス』以降は、ハリウッドの多くの大手映画スタジオと仕事をする機会に恵まれています。子供の頃からの夢が叶ったので、願わくば、こうした楽しいプロジェクトにずっと関わっていけるといいですね。
https://blog.adobe.com/media_03a96a37682766cbf7eed124f68826869f1fc14c.gif
AS : ご自分のスタイルを表現するなら?
KL : プロジェクトの度に新しい手法を試したり、探したりして、チャレンジするのが楽しいので、ひとつのスタイルにこだわったことは一度もありません。ただ、作品のクオリティに関しては、プロジェクト間で一貫性があると思います。コンポジション、色、ライティングには特に重点を置いていて、細部にまで気を配っています。あとはその時々で、リアリズム寄りになったり、少しルーズだったり、かっちりしたり、というのはあります。
AS : デザイン業界で直面した最大の試練は何ですか。
KL : どのアーティストにとっても、作品が日の目を見るようになるまでが、一番の試練の時だと思います。私は映画関連の仕事をしたいという強い思いを持ち続け、今に至るまでに10年かかりました。本当に地道な道のりで、最高の作品になるよう精一杯仕事に打ち込み、世界で認知してもらえる正しいプロジェクトを選ぶよう努めてきました。
https://blog.adobe.com/media_ff0ad6a0b9db34017d6f2bdfe2d5a7acd21f95e5.gif
AS : あなたにとってストックフォトはどのようなものですか?また、そうした認識は変化していますか?
KL : デザインにストックを利用するのは手抜きだと言う人がいるかもしれません。私は、デジタルアートにおいてストック画像は重要な役割を担っていると思います。必要な参考資料やアセットすべてを自分で撮影しに行けるわけではありませんから。慎重に選択し、シームレスに統合すれば、ストックは作品に新たな広がりを生むパワフルなツールになり得ます。
AS : あなたが一番好きなAdobe Stockの機能は何ですか?
KL : 私の場合、アーティストとして自分のイメージに忠実に描きたいので、そうしたアイディアを実現するために、可能な限り最適な画像を見つけ出すことが重要です。Adobe Stockのツールを使えば、該当結果が扱いやすい量になるので、自分の検索の精度が上がります。たとえば、カラーのフィルターを適用して該当結果を絞り込めば、融合しやすい同系色の夕日と山が見つかります。
https://blog.adobe.com/media_029d21fd549d09efa22163510ee750ad661c5b7e.gif
© Kyle Lambert (『ワンス・アポン・ア・タイム』をテーマにしたKyleによるAdobe Stock のための独占作品)
AS : 作品が名の通ったクライアントの目に留まるよう努力されているデザイナーの方々に向けて、何かアドバイスはありますか?
KL : まず始めに重要なのは、自分がやってみたいと思うタイプの仕事のサンプルを数点用意し、見応えのあるポートフォリオ作ることです。実際の仕事をサンプルとして加えることができるようになるまでは、個人的なプロジェクトを独自に制作するのも手です。何度か商業的な仕事を手掛ければ、作品の露出が増えていきますから、そうなれば新たなクライアントがあなたの作品を見出してくれるようになるはずです。
AS : 最近、創作中はどんな音楽を聴いていますか?
KL : 音楽と映画が大好きなので、仕事中は映画音楽を聴いています。Trent Reznor とAtticus Rossが手掛けたDavid Fincher監督の作品の音楽やHans Zimmerが制作したChristopher Nolan監督の作品の音楽、それにJohn Williamsの音楽全般をよく聴いています。
Kyleさん、様々なお話をお聞かせいただきありがとうございました。Kyleの作品を更にご覧になりたい方は、彼のウェブサイト、Instagram、Behance も併せてどうぞ。
また、Adobe Stockでは、毎月10枚利用いただける年間サブスクリプションが1ヵ月無料となるキャンペーンを引き続き継続中です。PhotoshopやIllustratorなどいつものアプリから直接検索でき、高解像度画像への差し替えも一発でできるため、高い作業効率を実現できます。まだの方はこの機会にぜひお試しください。Adobe Stockについてさらに詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。
この記事は2017年9月22日に Adobe Stock Team により作成&公開されたArtist spotlight: Kyle Lambertの抄訳です。