ユネスコ認定公立中学校にて問題解決型 #DesignJimoto デザインワークショップ開催決定!

連載

#DesignJimoto event series

みなさん、本格的な冬の到来を感じる季節になりましたがいかがお過ごしでしょうか?
Creative Cloud Community Manager のShioriです。
私は寒さに負けないよう、毎日朝からスキップをして毛細血管まで刺激しています(自己流健康法)

ここ数年、様々な地域のCommunityと連携をしてデザインイベントやワークショップを開催してきましたが、前回のAdobe Kids Design Jimoto 開催に引き続き、昨年ユニセフが発表した『先進諸国における子どもたちの幸福度の格差に関する順位表』の中で「日本の教育格差の振り幅が広く、公平性が低い」という現状を現場から打破すべく、今回は「かつおの水揚げ20年連続日本No.1」の気仙沼にて活躍中のキーパーソンと連携して問題解決型デザインワークショップを開催することになりました。

置かれた環境によって学びの場が制限されることがないよう、子どもたちが潜在能力を発揮するための機会をたくさん提供できる社会でありたいとアドビは考えています。

Adobe Design Jimotoとは?

日本全国、各地域に存在する地元の社会的な課題や問題をテーマに掲げ、「デザインの力」で解決していくことを目的としたコミュニティーイベントです。アドビのCreative Cloud Community Teamが各地域のコミュニティーと一緒に企画・運営しています。イベントの目的は2つ。デザインの力によって、地元(JIMOTO)の社会的課題を解決のきっかけを見いだすこと。
また、作品を通して、各地固有の情報と、地元で活躍するクリエーターを世界に発信すること。世界を相手にした、地元の人による地元のためのイベント。さまざまな課題をデザインの力で解決し、みなさんのJIMOTOを世界にアピールしましょう。
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ユネスコ認定の公立中学校にて開催決定!

今回はプロ向けではなく、『Design Jimoto Student』と題し、とある地域の公立の中学生が対象となる初の試みです。舞台となるのは、ユネスコ認定も受けている気仙沼市唐桑中学校。気仙沼市、唐桑中学校美術の先生、そして地元デザイナーさん達の協力を得て、美術の時間3枠をジャックし問題解決型デザインワークショップ開催です。
地元のクリエーターがクリエイティブの力で地域の課題を解決するという既存のコンセプトに対して、Student版は「中学生 x 地元デザイナー」のコラボレーションによるアイデア出しを行い、クリエイティブの力を感じながら地元の課題を解決する実感を生徒達に持ってもらいます。また、クリエイティブを軸にまちづくりに関わることで自分が住む地域の理解とオーナシップを育むことを目的としています。

そもそも今回の公立中学校でのデザインワークショップ実施の背景には、地元で幅広く活動しているキーパーソンとの出会いがありました。

Next Switch Project produced by pensea

元々都内で活躍していた女性クリエイターが震災を期に「消費のためのデザイン」をする都内での日々に疑問を感じ、地元気仙沼にUターンしました。彼女との出会いは、私がちょうど第3回目の問題解決型イベントDesign Jimotoを企画している頃。ちょうど彼女もデザインを軸に新たな事業展開に踏み出すところだったこともあり、すぐに意気投合したのを覚えています。

毎回私たちがテーマに話し合っていたのは、『自分の人生に選択肢を持てることの大切さ』でした。
その形成の根幹となる教育を考える上で、都市サイズにより教育格差が生まれないよう、子どもの無限の創造力を地元に活かせるよう、デザインの力でどんなことが可能になるかを学べるよう、それを経験した子ども達がその先の人生で自分自身の選択肢を多く持てるよう、その想いで実現に至ったのが今回の『Adobe Design Jimoto』x『Next Switch Project』です。

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Next Switch Project 発起人:鈴木あゆみさん

生まれた環境
自然の猛威
_予測不可能な程に加速する時代
_
課題を機会に
自分らしく
生き抜くきっかけを

〜Next Switch Projectより引用〜

Next Switch Projectは、この理念の元に数々のデザイン思考体験事業を展開しています。(Next Switchに関する詳細はこちらから)

最優秀アイディアは、町ブランドの紙袋デザインとして実現!

今回のワークショップ自体が、気仙沼市唐桑エリアの地域ブランド構築に活かされます。気仙沼市協力の元、決定した最優秀アイディアは、街ブランドの紙袋デザインとして実際に街で使われることになりました。
中学生が地元デザイナーと一緒に挑戦するワークショップの流れは下記の通り。
街の魅力の話し合い(再認識)→ イラスト描き(Capture CCを利用してアイディアのビジュアル化)→ パターンデザインを作成し(Illustrator CCを利用してデザイン制作)→ 出来上がったデザインが実際使われるとどう見えるのかデジタルモックアップ制作(Adobe Dimension CCを利用して可視化)→ アイディアを発表(アイディアを自分の言葉で伝える)→ 投票(民主主義の原理)→ 最優秀賞決定 → 町ブランド紙袋デザイン決定!

【概要】
イベント名:Adobe Design Jimoto Student with Next Switch in 気仙沼
日程: 1月23日(火)
開催時間:午前8時半 〜 11時半
会場:気仙沼市唐桑中学校
対象:唐桑中学校2年生の生徒
主催:Next Switch Project
共催:ADOBE
協力:気仙沼市一般社団法人まるオフィスソフトバンク株式会社株式会社シスラボユーロポート株式会社K-port

公立中学校とのコラボは私たちにとっても初の試み。痺れる寒さの1月中旬の東北はまだ未経験ですが、生徒たちの熱量と一緒に寒さを吹き飛ばしていきたいと思います!
生徒たちが自ら考える地元の魅力のビジュアル化、それを街づくりにどう活かしていけるか、今からとても楽しみです◎