機械学習で変わる、クリエイターの日常 #AdobeStock
Adobe Stock ビジュアルトレンド
スマートスピーカーが手軽に手に入る今日この頃、アマゾンのAlexaに音楽をかけてもらったり明かりを消してもらったりしたことがある方なら、ちょっとした人工知能が日常的な作業をどれだけ変えることができるか、簡単に想像つくと思います。このブログでは、ハイテクツールがアーティストにどう影響を及ぼし、インスピレーションを与えるのかを考えています。現在AIはどこまで進歩し、どこを目指しているのでしょうか?
grandfailure / Adobe Stock
AIと親密な関係に
AIや機械学習が影響力を増すにつれ、多くの企業が私たちの日常生活にそれらを組み込もうと開発にいそしんでいます。まさに今、アマゾンとグーグルの開発者たちは、簡単な質問に答えたり、デバイスの管理を手助けするだけに留まらないAIデジタルアシスタントを設計中です。彼らの努力により、今後もっと「人間的な」方法で私たちとつながるようになるでしょう。たとえば、AIツールに人格を持たせることを実現させるため、開発者たちはコメディアン、小説家、詩人、アニメーターなど、実にさまざまなところから専門知識を集めています。
また、消費者サイドもデジタルアシスタントとより深い個人的なつながりを求めていると考ても、さほど飛躍した話でもないこともわかりました。Alexaの製品管理ディレクターであるDaren Gillは、既に人々がどれだけそれらと密接であるかをNew Scientistで、このように語っていました。「毎日、何十万人もの人々がAlexaに『おはよう』と声をかけているんです」。そればかりか、これまでに50万人のユーザーがAlexaへの愛情を言葉にし、さらには25万人がプロポーズをしたそうです。
Sarah Holmlund / Adobe Stock
デザイン現場に進出するAI
企業が個々人の暮らしに適したAIを開発する一方、テクノロジーもさまざまな仕事現場で足跡を残しつつあります。小売りから製造業まで、ルーティーンなプロセスを自動化するため、AIや機械学習を活用し始めています。目標は、人間が機械よりも優れている分野 -創造的な問題解決- に集中できるようにすることで、私たちに自由をもたらすことです。
クリエイティブな世界におけるAIの浸透もこれと同じです。デザイナーは創作に時間を費やしたいもの。時間がかかる単調な作業は、AIが自動化してくれます。Adobe StockのAIツールには、類似の画像を検索するビジュアルサーチや画像に適したキーワードを自動的に生成する自動タグ付け機能などがありますが、それらを使用しているアーティストたちに、AIが自身の創作プロセスにどのように適応しているのかを伺いました。
Jesúsは自動タグ付け機能を活用している一人です。「Sensei(Adobeの人工知能)がPhotoshopの検索機能に統合されたので、自分の写真にタグ付けをする必要がなくなりました。クラウドにアップロードして何千枚もの写真を保存することができ、探している画像を検索するには『ネコ』や『ビル』といったキーワードを1語入力するだけでいいんです。」
https://stock.adobe.com/jp/stock-photo/rocket-punch/166201091?prev_url=detail
Donghyun Lim / Adobe Stock
AIはどこまでクリエイティブになるのか?
グラフィックデザイナーのTina Touliは、次なる段階として、AIがより直感的なコミュニケーションを取ることが可能になり、クリエイティビティにあまり関係のない仕事を引き継いでくれるまでに進歩してほしいと願う一人です。「人間に頼むときと同じように、簡単な作業なら、話しかけるだけでやり方を理解できるようなAIツールを期待しています。色やフォントをあれこれ試すといった、ちょっとしたビジュアルの変更をクリックせずとも頼めたらいいですね。」
Jesúsはさらにこう付け足しました。「画像内のノイズのレベルを認識し、それを取り除いたり、別の写真からエレメントを追加した際に、それを自動的に適合させたりすることが可能なAIができたら嬉しいです。退屈な作業にあまり時間をかけたくないので。」
しかし、やり過ぎではないか、というときがくるのでは?AIがアーティストの創造の領域を侵し始めないとも限りません。「カメラが発明されたとき、人々はもう画家は必要とされなくなるだろうと考えました」とJesúsは語ります。「AIの登場で、コンピューターがすべての仕事をしてくれるようになると感じている人もいると思いますが、結局のところ、新たな別のツールにすぎません。私はAIが仕事を奪うのではないかという心配はしていませんが、そうした認識を持たれていることが気がかりではあります。」
Tinaも同様に、アーティストがテクノロジーに取って替わられるはずはないと言います。「作品にかける情熱や物を作りだすことの喜び、こうしたものは必ず作品に反映されます。機械には成しえないことです。」
https://stock.adobe.com/jp/stock-photo/robot-typing-on-keyboard/119171640?prev_url=detail
Sergey / Adobe Stock
今後もAdobe Creative blogでは、創造のインスピレーションとしてテクノロジーを活用しているアーティストを取り上げつつ、複雑な機械を題材にした作品を生みだしているフォトグラファーにも話を伺っていきます。ぜひ引き続きお楽しみください。Adobe Stockの特集ギャラリー、テクノロジーは世界をいかに変えるかも併せてどうぞ。
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この記事は2017年11月8日に Adobe Stock Team により作成&公開されたMachine Learning Comes to Lifeの抄訳です。
*ヘッダーイメージ:aleutie / Adobe Stock