誰でも簡単に3Dデザインにトライ!グラフィックデザイナー樋口泰行さんによる「Dimension CC」レクチャー #page2018

2018年2月7日(水)から9日(金)にかけて、池袋サンシャインシティにて開催された「page2018」にて樋口泰行さんによる、3Dデザインツール Adobe Dimension CCのレクチャーが行われました。

樋口さんは東京を拠点に活動する「樋口デザイン事務所」を率いるデザイナー。海外向け広告代理店でのディレクターを経て、グラフィックデザイナーとして独立し、現在はイラスト、広告・DTP・Webデザインのほか、プレゼンのお手伝いから書籍の企画・執筆などデザイン系のエディターも行っているというマルチに活動されるクリエイターです。

レクチャーは、樋口さんの「実は僕は3Dアレルギー。モデリングするのが苦手!」という告白から始まりました。

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「僕はデザイナーで、ずっと平面の仕事をやってきました。アドビ製品にはこれまで純正の3Dツールがなかったので、とっつきにくかったというのもあります。

でも、そんな人のためのツールがDimension CCなんです!

Dimension CCは昨年から製品化された出来たてホヤホヤのツール。Creative Cloudに入っている方なら、メニューから使えます。無償体験版もあります。これからバージョンアップして機能も拡張していくでしょう。

「新しいソフトなので使ったことがない人も多いと思いますが、左にツール、右側にパネルというおなじみのアドビのレイアウトなので、初心者でもやりやすい。」

と樋口さん。アドビユーザーの方なら直感的に操作を覚えることができます。

「それでは最初に新規プロジェクトを作成してみましょう。それぞれに適したライティングが設定されており、すでに用意されている背景用の写真を使うと、アドビの人工知能のAdobe Senseiが背景にある写真とオブジェクトを調整してくれるので、自然に見えるんです。」

「次に、座標上に挿入したいところを決めてオブジェクトを配置します。グリッドは地面やテーブルに設定されているので、オブジェクトが埋まってしまわないように調整しましょう。ここで追加したのはコーヒーカップのオブジェクト。コーヒーカップは蓋とカップが分かれて設定されているので、大きさや色などを分けて設定が可能になります。また拡大・縮小で自在に大きさを変えることもできます。Photoshopと同じ操作で出来るので、違和感なく操作できるでしょう。」

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「蓋を開けることもできます。色を変えたい時はプロパティから変えてください。」

ここで樋口さんが作ったのは、新しく開店するカフェのイメージ。

「僕が作ったロゴがどんな風に見えるのか、シミュレーションしたいというクライアントの要望があると家庭して、Illustratorで作ったロゴをカップの表面に貼り付けてプレビューしてみます。」

Illustratorで作ったロゴをCCライブラリに読み込ませて、Dimension CCに戻ると、ライブラリにはすでにロゴが入っているのでドラッグして配置。貼ったオブジェクトはIllustratorとリンクしています。

「背景の写真も用意されているので、配置するだけです。写真上の平面と、3Dオブジェクトの平面を簡単に合わせることができるのがDimension CCの便利なところです。」

一つポイントなのが、デザインしている段階はまだ設計の状態ということ。3Dオブジェクトなので、レンダリングをしなくてはなりません。”レンダリングプレビュー” というボタンを押すと、レンダリング後のイメージを見ることができます。そして、ここから完成度を高めるための作業へ。

「完成度を高めるために使えるのが、Adobe Stockです。たくさんの3Dモデルが用意されています。PhotoshopでAdobe STOCKの素材を加工して、マスクをかけるなどしてDimension CCのオブジェクトに重ねましょう。」

ロゴを配置したカップに香りが漂ってきそうな湯気を足して完成!こんなに簡単なら、いままでに3Dを使ったことがないクリエイターでも気軽にチャレンジできそうです。