おすすめ桜スポット 東日本・北日本編 #AdobeStock
PASHADELIC による風景写真の極意
Adobe Stockで自慢の作品を販売してみませんか?このブログでは、風景写真専門のオンラインフォトコミュニティPASHADELIC (パシャデリック)から、絶景風景の撮影スポットをご紹介いただきます。前回のおすすめ桜スポット-西日本・中日本編に続き、今回は東日本・北日本各地の桜のスポットをご案内致します。
南の地域に比べれば寒さの厳しい東日本・北日本でも、4月になれば桜のシーズンがやってきます。ただ山には残雪がある地域もあり、それらの山々と桜のショットは、冬の名残りと共に春の到来を感じることができる一枚になるでしょう。東西に延びる地形を持つ日本だからこそ、各地それぞれに異なる桜の風景を見ることができます。今年は桜前線を追いかけて撮影してみませんか?
わに塚のエドヒガンザクラ(山梨県 韮崎市)
王仁塚とも呼ばれる古墳にあるエドヒガンザクラの巨木で、推定樹齢300年、樹高17m、幹周りが3.5mを超える見事な桜の木です。周囲への枝の張り方がものすごく、生命観あふれる桜です。
https://pashadelic.com/photo?id=1014587
Ono Yukihito / PASHADELIC
作例写真では朝焼けで桜色に染まった富士山と組み合わせ、空のトーンも合わせることで春らしい色彩の一枚に仕上げています。違う角度からは八ヶ岳をバックにした撮影も可能です。桜の元に群生する水仙と桜を共に撮ってもよし、ライトアップされた夜桜を撮ってもよし、一本の桜で様々な風景を捉えることができます。
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山中湖 花の都公園のしだれ桜の小径(山梨県 山中湖村)
山中湖の北西すぐの場所にある花の都公園では四季折々、数多くの美しい花々を撮影することが出来ます。1月中旬にはダイヤモンド富士を撮影できるロケーションでもあります。
この花の都公園の中に、色が濃い種類のしだれ桜が両側に咲く小径があります。まだ木が若いので手の届くところに花が咲く形になって、桜のトンネルとはまたひと味違う風景になります。
https://pashadelic.com/photo?id=1012720
Hironobu Murayama / PASHADELIC
色合いはさくら色と言うよりもしっかりしたピンクの木が多くなります。公園ですので、手入れがしっかり行き届いているのもメリットと言えるでしょう。
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忍野八海そばの新名庄川沿いの桜並木(山梨県 忍野村)
富士山の伏流水が湧き出す8つの湧水池を持つ忍野八海、そのそばを流れる新名庄川沿いにはソメイヨシノ約200本が植えられた並木があります。美しい川の流れとも合わせ、春の日本の原風景的な景観が撮影できる場所です。もちろん富士山と桜を組み合わせたフレーミングも可能です。
https://pashadelic.com/photo?id=1012451
Hironobu Murayama / PASHADELIC
作例写真はややハイキーに仕上げることで春の雰囲気を出しています。その分、色が淡い種類の桜の色は出しにくくなりますので、その部分のバランスを考えた仕上げが必要です。作例写真にもライトアップ用の施設が写り込んでいますが、開花から10日間はライトアップも実施されます。時間は日没から21時まで。夜桜を狙う場合には参考になさってください。
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上発知のしだれ桜(群馬県 沼田市)
北関東沼田市の上発知地区にあるしだれ桜、こちらも見事な巨木です。沼田市街地から山間部に入りかけたあたりにありますので、周囲の山と桜を取り合わせた絵柄が狙えます。少し周囲から高くなった盛り土のような場所に生えていますので、桜の木だけを撮りたい場合もフレーミングがしやすいです。さらに、桜の時期ならば残雪を残す武尊連峰をバックにした景観も撮ることができ、桜をメインとして様々な風景を切り取ることができます。
https://pashadelic.com/photo?id=324024
PASHADELIC
すぐ脇にはお地蔵さんがいらして、着ている赤い衣装が画面のいいアクセントにもなってくれます。見頃を迎えるのは4月の中旬から下旬頃になります。
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権現堂桜堤のソメイヨシノ(埼玉県 幸手市)
埼玉県の幸手市、利根川の支流である中川の南側にある権現堂桜堤公園には長さ約1kmに渡って約1,000本のソメイヨシノが植えられていて、開花のピークには見事な景観を見せてくれます。
周囲には菜の花が作付けされていて、花のピークには黄色と淡い桜色の色のコントラストが楽しめるロケーションになっています。
https://pashadelic.com/photo?id=1011591
may kad / PASHADELIC
作例写真からも分かるとおり、ソメイヨシノの咲き方も見事なうえ、木もかなりの密度で隙間なく植えられているので、色々な角度からさくら色の「ベルト」を狙うことが出来そうです。桜の種類が色の淡いソメイヨシノですから、さくら色の出し方が工夫のしどころになるでしょう。
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吉高の大桜(千葉県 印西市)
こちらも有名なヤマザクラの巨木ですね。千葉の印西市にある吉高の大桜です。
樹齢はこちらも300年以上。高さは10mちょっとと控えめなものの、枝の横方向への張り出しがすごく、最大25m以上の広がりがあります。そんな見事に張った枝々にびっしりと花が付くため、さくら色の小山のような様子になります。周囲には菜の花が作付けされることもあって、色のコントラストの面でも画面構成がしやすい桜の一つでしょう。
https://pashadelic.com/photo?id=138916
Makoto Yoneda / PASHADELIC
開花はソメイヨシノよりも1週間ほど後でピークは2,3日しかないそうです。撮影タイミングの面ではかなりシビアな桜ですから、本当に美しいシーンを狙うためには毎日撮影に通わなくてはならないかもしれません。ただその分、開花のピークの咲きっぷりは本当に見事です。
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旧日中線のしだれ桜並木(福島県 喜多方市)
かつて喜多方駅から出ていた日中線の路線跡を活用する形で整備された自転車道+歩行者道、日中線記念自転車歩行者道沿いには長さ3kmにもわたるしだれ桜の並木が整備されています。
本数は約1,000本に及び、その見事な咲きっぷりとしだれ桜のしっかりとしたさくら色が、素晴らしい景観を見せてくれます。沿道にある喜多方プラザの近くにはSLも展示されていて、そちらと組み合わせた構図も面白いかもしれません。
https://pashadelic.com/photo?id=1012496
Satoshi Ohoka / PASHADELIC
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花見山公園(福島県 福島市)
花見山公園として知られていますが、元々は花卉(かき)農家が作物として生産している花々の「畑」というべき場所です。これら農家の集まる花見山周辺の春の風景が非常に美しいため、花見山公園として公開されるようになりました。
桜は数種類植えられており、それ以外にも桃や梅などが一斉に開花するので、色彩あふれるとても美しい様を見ることが出来ます。写真家の秋山庄太郎氏が「桃源郷」と評したのも納得できますね。さらに残雪の山々や福島の街並みも遠景に捉えることができます。
https://pashadelic.com/photo?id=319742
Hiroyuki Sugeno / PASHADELIC
木々の植わる畑自体は各農家さんの私有地ですが訪れる観光客が大幅に増えたため、花見山観光振興協議会が周辺に臨時駐車場、仮設トイレ、シャトルバスの運行などの運営を行なっています。車で訪れる方はそちらへの寄付という形で協力金があります。
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白石川堤の一目線本桜(宮城県 大河原町)
宮城県の大河原町を流れる白石川の堤防には、隣町まで8kmに渡って続く非常に規模の大きな桜並木があります。約1,200本の桜があり、一目千本桜と呼ばれる素晴らしい風景になっています。
さくらの種類は複数あり、ソメイヨシノ、シロヤマザクラ、ヤエザクラ、センダイヨシノなど、写真に収めるには色のバリエーションの点でも面白そうなポイントになっています。並木の1/3は樹齢90年以上の大きなもので、その点からも写真写りの良さが期待できます。
Scirocco340 / Adobe Stock
桜の時期に背景に見える山々にはまだ残雪も多く、構図の工夫のしがいのあるロケーションと言えそうです。桜の見頃の時期にはお祭りも行なわれ、ライトアップもありますから夜桜を狙うのも良いでしょう。有料で屋形船も運航されますので、川面から桜を狙う撮影パターンも面白いかもしれません。
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さくら色と色温度
特にソメイヨシノなど色の淡い桜の木で桜本来の「さくら色」をきちんと出したいときには、撮影時間帯と天気に注意しましょう。晴れの日の10時から14時ぐらいの、太陽の光の色温度が高い方にも低い方にも振れていない時間帯を選ぶとさくら色本来の雰囲気を出しやすくなります。今のデジタルカメラには極めて高精度なオートホワイトバランスが備わっていますが、微妙な色の冴えはやはり撮影時の光の条件に大きく左右されます。
天候具合は時の運ではありますが、是非今回の撮影スポットを参考にしていただき、ご自身なりの桜の風景を捉えてみて下さい。
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