Adobe Creative Cloudが、ビデオ時代のコンテンツ制作を加速 #PremierePro #AfterEffects #AdobeAudition

連載

NABアップデート

ユーザーによる調整と自動化を両立した新機能で、カラー、グラフィック、サウンドのクオリティを向上

美しいビジュアルと魅力的なストーリー、心に響くサウンドが、優れたビデオ作品を生み出します。ビデオ制作に携わる人であれば、それらの制作に費やす時間は惜しまないでしょう。しかし、精度とクリエイティビティを損なうことなく、すばやく作業するためのツールも同時に求められています。

アドビは、4月9日月曜日からラスベガスで開催される国際放送機器展 NAB Showにおいて、Adobe Creative Cloud ビデオオーディオ制作ツールのメジャーアップデートを紹介します。ビデオ制作のプロフェッショナル向けに、カラー調整、グラフィック作成、オーディオ作成ツールが強化されています。

【2018年4月アップデートを適用すると、2017年10月アップデートを置き換える形でインストールされます。】

注目すべき機能としては、Adobe Premiere Pro CC のカラーマッチ、Adobe After Effects CCではマスタープロパティが上げられます。カラーマッチにより基準となるシーンにあわせてワンクリックで色調が調整されます。適用後の微調整にも対応し、シーンやシーケンス全体での色調を合わせることができます。マスタープロパティを使ってコンポジションを作成すれば、親コンポジションのタイムラインでレイヤーのプロパティをコントロールできます。個別の値をコンポジションのすべてのバージョンに書き出すことも、一部の変更を読み込んでマスターに戻すこともできます。

2つのショットの見た目をシークエンスを通して比較し、シングルクリックで肌のトーンはそのままに色味を合わせることができます。

マスタープロパティで1つのコンポジションから複数のバリエーションを作成。テキスト、位置、カラーなどのプロパティを選んで変更すれば、ファイルを開くことなく変更を反映できます。

また、新たにCreative Cloudアプリ間の連携が強化され、ビデオ制作のあらゆる側面が高性能になり、自動化されました。VRツール、チームプロジェクトの共同作業機能、Adobe Stock とのシームレスな連携が強化され、Adobe Sensei のテクノロジーのさらなる応用が進んでいます。

アドビのデジタルメディア担当バイスプレジデントのSteven Warnerは、時間に追われるビデオ制作者には、強力で効率的なクリエイティブツールが不可欠であると考えました。「Premiere ProやAfter Effectsといったアドビのビデオアプリにはそのパワーがありますが、Adobe Creative Cloudを包括的に利用することで、放送局やメディア企業、映画制作者、 YouTuberが求める、新たな表現や次世代コンテンツを生み出すために必要なクリエイティブエコシステムを提供できます。」

最新アップデートでAdobe Premiere Pro CCとAfter Effects CCはさらに強力で効率的なプロフェッショナル向け動画制作ツールに進化します。

Creative Cloudは、複数のプラットフォームに対応してあらゆる視聴者がアクセスでき、放送基準に準拠し、複数言語にも対応する、今日のデジタル社会が求めるコンテンツを制作するための機能を備えています。

効率的なワークフロー

360度ビデオをはじめとするイマーシブメディアの人気が高まっています。Premiere ProとAfter Effectsでも360°VRビデオワークフローが強化され、使い慣れたツールで容易にこの新しい形式を操作できます。ハンドセットコントロールでナビゲートでき、頭を動かさなくても表示を回転できるほか、2Dグラフィック、テキスト、ビデオを、高精度VRコンポジション向けに高品質対応した360°投影方式に変換することも可能です。

Premiere Proのアップデートにより、モーショングラフィックステンプレートを使用した、After Effectsとの連携が強化されました。アニメーションをモーショングラフィックステンプレートとして保存し、再利用することも、After Effectsのコンポジションにコピーして、高度な編集作業をおこなうこともできます。または、After Effectsで作成したテンプレートを更新した後、スマート置換機能を使用して、カスタマイズした設定と編集を新しいバージョンに転送することもできます。Premiere ProのプロジェクトをAdobe Audition CC では、Premire Proのプロジェクトファイルをビデオやオーディオファイルへのリンクを保持したまま開くことができるようになります。

カラー調整

適切にカラー調整された作品は生き生きとし、視聴者に一貫性のある印象を与え、リアルさが増します。放送用の映像であれば、放送基準に適合させる必要もあります。Premiere Proの新機能では、基準となるシーンにあわせてワンクリックで色調が調整されます。さらに細かい調整を加えることもでき、カラー調整作業をより速やかにおこなえます。Adobe Senseiの機械学習テクノロジーを利用した顔認識機能により、選択画像の肌のトーンを自然に調整できます。

強力な新機能で単純なカラーの修正からポップな映像作成まで簡単に行えるようになりました。新機能にはワンクリックのカラーグレードマッチングや並べて表示するショット比較などがあります。

グラフィック作成

いかに簡単にグラフィックを作成し、追加できるかが、多くのビデオの成功を左右します。新しいオプションを使えば、スキルレベルを問わず期待を超える作品が完成します。Premiere Proから直接、検索可能な Adobe Stock を利用すれば、制作工程を短縮できます。数百万点の厳選されたHDおよび4Kビデオを使い、作品を仕上げることができます。プロがデザインしたモーショングラフィックステンプレートをPremiere Proのタイムラインにドラッグし、ビデオに編集可能なイントロやタイトルシーケンスを加えることも可能です。

ビデオ素材を集めた後、After Effectsでは、モーショングラフィックス、高度なアニメーション、データ駆動型グラフィック、イマーシブVRなどの次世代メディアを効率的に作成できます。グラフィックにキャラクターが含まれる場合は、Adobe Character Animator CCを使用すれば効率的にパペットのアニメーション化、ポーズの作成、動きの管理ができ、ダイナミックな要素をシーンに追加できます。

Premiere Proの進化したグラフィックスワークフロー、After Effectsの新機能マスタープロパティ、[エッセンシャルグラフィックス]パネルのアップデートによって、テキストと画像のモーション化をすばやく実現します。

オーディオ編集

音質が悪いと、プロレベルの映像でもアマチュアの作品のように感じられ、メッセージがかすんでしまいます。適切なオーディオバランスは、作品の価値を向上します。Premiere Proに新しく組み込まれた自動ダッキング機能により、高度なオーディオ編集が簡単に利用できるようになりました。Adobe Senseiの機械学習テクノロジーを利用した自動ダッキングにより、サウンドトラックと会話がノーマライズされ、瞬時にプロフェッショナルなミキシングが可能です。自動調整はキーフレームで編集可能なため、ミキシングを微調整できます。

Auditionでは、新たにトラックまたはトラックグループ単位での表示と非表示の切り換えができるトラックパネルが加わり、作業中の部分のみに集中できるため、マルチトラックプロジェクトの管理が容易になります。

https://www.youtube.com/embed/WB3RcmeRbV8?list=PLD8AMy73ZVxUxU4fZA4DjhBVlYmqWUdNb
新機能によって操作画面とサウンドが大きく変わりました。Premiere Proに搭載された自動ダッキングは、会話などの音響の検出時に自動的にBGMの音量を下げます。また、Auditionでは、シークエンスの統合が改善されたほか、[トラック]パネルが見やすく整理されました。

最新のCreative Cloudにアップデートすれば、お持ちのCCライセンスであらゆるツールを使用できるため、思い通りの映像を制作できます。放送業界のプロでも、映像制作の初心者でも、効率よく作業でき、共同作業がしやすくなるオプションが多数用意されています。もちろん、それぞれのこだわりを細部まで追求できることに変わりはありません。

その他のリソース

この記事は、2018/4/3にポストされたAdobe Creative Cloud Accelerates Content Creation in an Age of Videoを翻訳したものです。