Adobe Experience Cloud の紹介 #AdobeIO

Adobe は Photoshop や Illustrator などのクリエイティブツールを提供する Creative Cloud ソリューション、 Adobe Acrobat DC や Adobe Sign などのドキュメントワークフローを実現する Document Cloud ソリューション、そしてデジタルを通して革新的で最高の顧客体験を実現する Experience Cloud ソリューションという3つのサービスを提供しています。

今回から Experience Cloud の Adobe I/O について触れていきますが、その前にその Experience Cloud について簡単な紹介をさせていただきます。まず Experience Cloud には役割に応じてさらに3つのクラウドがあります。

1つめは Adobe Analytics Cloud です。世の中に溢れる膨大なデータを収集し分析する事で、現状を改善し、起こりうる未来を予測する事もできます。核となる Adobe Analytics は、モバイルデバイスやオンライン、オフラインといったチャネルをまたいだ(クロスチャネル)顧客データを収集統合し分析する事で、効果的で個人別まで最適化(以下パーソナライズ)された体験を提供します。得たデータを顧客層の嗜好等により分類した集団(以下セグメント)単位で比較分析し、人工知能を利用した異常値検出や貢献度分析といったレポートを活用しつつ最適な洞察(以下インサイト)を導く事ができます。

2つめは、Adobe Advertising Cloud です。チャネル上で加速度的に複雑化していく広告運用に対応するには、トータルでプログラマティックな広告基盤が必要となります。

Advertising Cloudは、同じ予算と同じ CPA(広告費用÷コンバージョン数)で達成成果目標(コンバージョン)をいかに最大化するか、予算内でいかにコンバージョンを維持するかなど、人工知能を使って予測しモデリングを行い、ポートフォリオという形で容易に管理、運用する事ができます。

そして3つめが、Adobe Marketing Cloudとなります。Marketing Cloud は、デジタルを使って行うマーケティングに活用されるあらゆるソリューションを統合した製品です。マーケティングコンテンツを利用、管理、パーソナライズするために必要な、あらゆる機能を提供します。また、顧客ひとりひとりへのインサイトをもとに、あらゆるチャネルをまたいで最良のエクスペリエンスを提供します。

今回は Marketing Cloud の中で、マーケティングキャンペーンの効果を分析し、自動的に最適化することで、お客様の集客から購入などのコンバージョンを最大化できる、マーケティングオートメーションツールの Adobe Campaign を中心に API をご紹介します。

また、最近は IoT(Internet of Things、モノのインターネット)家電の普及や、ネットから現実世界につなぐ(オンラインからオフライン)体験の意識が高まる中で、マーケティングオートメーションツールも外部連携する必要性が急激に増加しています。そうしたマーケティングを取り巻く環境の変化にも Adobe Campaign Standard(以下ACS)の API を利用する事で柔軟に対応できます。

今後の記事で ACS の API を使用して、ある会社でのキャンペーン広告を打つ際に Adobe I/O を利用し、いかにマーケティングオートメーションを実現するかをご紹介していきます。

その他のトピック

関連リンク

次回は、ACS API を使用する前提条件や、開発の準備、そしてサンプルファイルの設定について説明します。

本記事の内容は2018年6月現在の情報のものであり、今後変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

投稿者

Masatoshi Kawachi