テレワーク・生産性の向上には、書類の電子化が必須! e-文書法の普及をきっかけに広がりをみせるデジタルトランスフォーメーション #AcrobatDC

アドビは定期的に、Acrobat製品やPDFの様々な活用法を紹介するセミナーを開催しています。4月に開催したセミナーでは、昨今の電子契約・電子認証を利用した取引が注目される中で、再び関心が寄せられている「e-文書法」や、企業の文書管理において様々な課題を解決するAcrobat DCの活用方法について紹介しました。

e文書法に関する特別講演では、電子文書化の推進や信頼性向上に取り組む団体、日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)から、法務委員会 委員長の甲斐荘 博司氏をお招きし、e-文書法が定める規定や、そもそもどのように法律が整備されていったのか、制定までの道のりや背景についてご紹介いただきました。

日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)法務委員会 委員長 甲斐荘 博司氏

スキャナ保存が認められることで、仕事の効率化が加速。一筋縄ではいかなかった、e-文書法が採用されるまでの道のり

「民間事業者等が行う書面の利用に関する法律」、通称「e-文書法」は、商法や税法で保管が義務付けられている文書について、電子的に作成した文書の電子ファイルによる保存を認める法律の総称であり、当時の文書電子化の流れに伴い、2005年4月に施行されました。「JIIMAは積極的に政府に歩み寄り、文書のデジタル保存に関する規制緩和について働きかけてきた」と、当時の様子について甲斐荘氏は話します。

JIIMAはその後8年にわたり、政府への要件緩和の働きかけを続け、e-文書法の規制改革会議での議論の機会をもち、その結果2015年には金額規制(当初は3万円未満の領収書や契約書に限られていた)と入力者の電子署名の要件が撤廃されました。そして、その翌年には、これまで固定式スキャナでの保存しか認められていなかった要件が緩和され、スマホやデジカメでのスキャンデータでの保存が可能になりました。

スキャナ保存が認められることにより、これまで必要だった書類の保存場所の削減に加えて、仕事効率化において当時予想していたよりもたくさんのメリットが生まれていると甲斐荘氏は語ります。たとえば、社内外の経理担当者から問い合わせが来たときに、デジタルで整理しておけば探す時間も削減でき、クラウドで管理することができれば、外出先でも経費精算業務ができるようになります。働き方改革におけるテレワークや生産性の向上には、書類の電子化が必須であると甲斐荘氏は締めくくりました。

デジタルドキュメントのメリットを最大限に活用―OCR機能で文書内のキーワード検索が可能に

セミナーの後半では、アドビ デジタルメディア ビジネス本部 営業戦略本部 営業推進プロフェッショナルの永田敦子が登壇し、ビジネスの文書管理における様々な課題と、その課題を解決に導くAcrobat DCの便利な機能について紹介しました。環境に依存することなく元の文書を意図通り共有・閲覧することができるPDFは、いまやビジネスで広く使われるデジタル文書フォーマットです。PDF関連ソフトは数多く存在しますが、AcrobatはISO32000-1の国際標準規格に完全準拠しており、確実に文書を共有・閲覧することができるのはもちろんのこと、OCRと検索機能、高いセキュリティ機能、共有と追跡、電子サイン機能など、さまざまな機能が搭載されています。

アドビ デジタルメディア ビジネス本部 営業戦略本部 営業推進プロフェッショナル 永田 敦子

e文書法、ペーパーレスの推進の流れで、多くの企業が文書のデジタル化を進めていますが、「とりあえずスキャンして終わりという話をよく耳にする」と永田は言います。文書をスキャンしただけの場合、検索しづらいため、紙の資産を死蔵しているだけと同じ状態になってしまい、デジタル化する意味がなくなってしまいます。そういった状況に活躍するのが、Acrobat DCのOCR機能です。OCR機能を活用することで、キーワードでの検索が可能なPDFにすることができます。例えば、社内外からの文書に関する急な問い合わせがあった場合でも、たくさんの書類の中から簡単にアクセスしたい情報を探し出すことができます。また、無料のモバイルアプリ「Adobe Scan」を活用すれば、モバイルのカメラで撮影した紙のドキュメントもすぐにPDFデータに変換され、OCRでキーワード検索可能なPDFに変換されます。

サンドボックス技術を搭載!常に安全な環境でファイルを開けるAcrobat DC

次にAcrobat DCを使うメリットとして紹介されたのが、PDFの安全な閲覧を可能にするセキュリティ機能です。近年のサイバー攻撃は、実在する組織や機関を装ったメールを送り付けてくるため、一目見るだけでは悪意のある添付ファイルなのかどうか判断しにくくなっていると、永田は説明します。

Acrobat DCにはサンドボックス技術が搭載されており、外部から受け取ったPDFファイルを隔離されたセキュアな領域で開くことができるため、万が一悪意ある不正なプログラムを開いても、システムが不正に操作されるのを未然に防ぐことができます。最新版のAcrobat DCのサブスクリプション版であれば、最新のセキュリティパッチが提供されるため、常に安全な環境でファイルを開くことができます。

また、意外と知られていませんが、PDFは再編集が可能であり、内容を便利に再利用できる反面、しかるべき対策がされていないと、データを改ざん・悪用される可能性があります。さらに、PDFファイルには「メタデータ」と呼ばれる作成者やメールアドレスなどといった非表示情報が含まれているため、このような情報が悪用される危険性も否めません。こういった脅威に対して有効なのが文書保護の機能です。Acrobat DCでは、パスワードによる編集制限によって、印刷やコピー&ペーストを簡単に制限することができます。また、「非表示情報を検索して削除」機能をつかえば、個人情報といったPDFの非表示情報をまとめて簡単に削除することができると永田は話します。

企業のデジタルトランスフォーメーションが加速したことで、文書管理はこれまでよりも飛躍的に効率的になりましたが、文書をただデジタル化するだけでは十分ではなく、サイバーセキュリティや文書改ざん・悪用といった課題も少なからず存在します。アドビは常に安全な環境で文書業務が行えるよう、引き続き文書管理における課題に貢献してまいります。