アドビとAccenture Interactive、AIによるダイナミックなエクスペリエンスの大規模展開に向けてパートナーシップを締結 #AdobeMAX

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Adobe MAX 2018

本日、アドビは、世界的なプロフェッショナルサービス企業アクセンチュアのマーケティングマネージドサービス部門であるAccenture Interactive Operationsとの協業を発表しました。この協業は、大規模展開を視野に入れた、パーソナライズされたデジタルエクスペリエンスのデザインを可能にする、業界最高レベルのソリューションを共同開発するためのものです。両社は共同で、クリエイティブとマーケティングのチーム間をスムーズに橋渡しするワークフローのベストプラクティスの模索、新たなエクスペリエンスデザイン活用事例の開拓、コンテンツ制作の規模を効率的に拡大するための人工知能の活用に取り組みます。

両社の協業は、世界的なブランド企業向けに、パワフルでパーソナライズされ、大規模展開可能な顧客体験をデザインするためのものですが、そのデジタルトランスフォーメーションにおいて主要な役割を担うのがデザインです。アクセンチュアは、Adobe XD CCをUX/UIデザインの推奨プラットフォームと位置づけ、顧客のデザインプロセスの再構築を支援します。Adobe XDの活用により、アクセンチュアはエクスペリエンスのデザイン、インタラクティブなプロトタイプの作成、レビューのための共有、反復型開発、コラボレーション作業といったすべてを単一のソリューションで効率的に実現することが可能になります。

Accenture Interactive Operationsのグローバル アクティベーション ネットワーク部門のマネージングディレクターであるナルシッソ タウラー(Narciso Tauler)氏はこう述べています。「個別要素のデザインだけを行っていたのは過去のことで、私たちの仕事はいまやエンドツーエンドのエクスペリエンスを包括的にデザインすることです。Adobe XDは、私たちの新しい仕事の進め方に最適な、極めて重要なデザインシステムです。実際のデザイン要素とコンテンツライブラリを使って初期段階からコンセプト検証や反復開発が行えるため、より迅速にUXデザインと開発が行えるようになりました。また、デザイナーと非デザイナーである関係者との間で視覚的な理解の共有が可能なため、世界各地に分散しているチームメンバー同士がより効率的にコラボレーションできるようになりました。Adobe XDの導入によって私たちのデザイン作業全体に要する時間を30%から40%削減できると予測しています。」

Accenture Interactive OperationsはAvianca Airlinesのデジタルエクスペリエンスの再設計にAdobe XDを採用しました。アクセンチュアが開発した高度にモジュール化されたエクスペリエンスはAdobe Experience Cloudとの連携が容易で、レビューサイクルに要する時間が短縮されました。

Accenture Interactiveの一部門であるグローバルなデザインコンサルティング組織Fjordは、責任金融による貧困の撲滅を目指すオーストラリアの非営利団体Good Returnのための新しいモバイルアプリのデザインとプロトタイプ作成にAdobe XDを使用しました。このアプリは今後、カンボジアでスモールビジネスを経営している女性たちが個人資産と事業資産を監視、管理することで暮らしをより豊かにすることに役立つでしょう。

Accenture Interactive Operationsは、Adobe XDを自社プロジェクトにも活用しており、最近では、自社Webサイトでのリードジェネレーションのためのチャットボットを開発しました。このようなプロジェクトは通常4〜6ヶ月かかりますが、Adobe XDの採用によってデザインフェーズのスケジュールは半分に短縮されました。Adobe XDを使って、アクセンチュアのデザイナーはいかなる規模でも驚異的な速度で最高の仕事を行えるようになります。

大規模アセット管理にインテリジェンスを

Accentureのコンテンツ制作チームは、エンタープライズ規模のグローバルブランド企業に対してもデジタルアセット管理とコンテンツ制作サービスを提供しています。自動タグ付けやインテリジェントな画像切り抜き機能などの、Adobe SenseiAdobe Experience Managerが提供するAIによるサービスの活用により、アクセンチュアは即座にコンテンツ制作の体制を拡大することができました。ドキュメントに含まれる感情の検出、画像の美的品質の測定、写真に映るユニークな被写体の認識など、Adobe Senseiはデジタルアセットを深層レベルで理解するため、アセットの読み込み、管理、検索がこれまでになく迅速に行えます。

アクセンチュアは、Accenture Interactive Operationsがデジタル、印刷、リテールのすべてのメディアチャネルで用いるアセット制作を担当している電気通信領域の顧客が複数あることを示しました。ここでは月に1,500以上の異なるアセットの制作と管理を行っています。この膨大な数のアセットはすべてハイクオリティであることと、色指定、余白サイズ、美的品質、利用許諾などにおけるブランドガイドラインの遵守が求められ、加えて世界規模での一括管理が必要です。

Accenture Interactive Operationsのアセットクリエーションシニアマネージャー兼パーソナライゼーションリードであるクリスチャン ベガ(Cristian Vega)氏はこう述べています。「Adobe Senseiのおかげでブランドガイドラインの遵守や色指定の確認、背景の切り抜きやアセットへのタグ付けといった作業の自動化によって、コンテンツ制作工程のうち手作業の部分を40%から50%削減できました。反復的なタスクからの解放によって、デザイナーにはより戦略的で重要なクライアントワークのための作業や、各種広告やソーシャルチャネルに使用するためのアセットバリエーションの作成に使える時間が生まれました。」

デザインのセンターオブエクセレンス

両社のコラボレーションの一環として、エンタープライズ規模のブランド企業向けのカスタマイズされたデザインシステムを実装し、グローバル規模のエクスペリエンスデザインにおける業界ベストプラクティスをドキュメント化して提供する、デザインのセンターオブエクセレンス(CoE=部門横断的な専門組織)の設立を発表します。

業界のベストプラクティスと推奨デザインワークフローは、デザインのツールが進化し、マーケティングミックスにAIなどのイマーシブテクノロジーが組み入れられるようになって急速な変化を見せています。デザインCoEは、大規模かつマルチチャネルなソリューションの実装と展開に必要なリソースを、戦略からコンテンツ開発、実行、分析およびインサイトまで包括的に提供します。

Accenture Interactive Operationsのグローバルプレジデントであるニッキ メンドンサ(Nikki Mendonça)氏はこう述べています。「アドビとの継続的な協業と、デザインのセンターオブエクセレンス(CoE)のような革新的なプロジェクトは、適切なタイミングで適切なメッセージをもって顧客に届けられるプレミアムなエクスペリエンスの制作に不可欠な、データ、クリエイティビティ、コンテンツの活用手段を私たちにもたらすでしょう。Creative Cloudのエンタープライズ版とAdobe XDは、私たちのチームがプロトタイプ作成から最終納品に至るまでの期間を短縮してくれます。さらに、Adobe Senseiも併せて活用することで、私たちは顧客に成り代わり、よりスマートかつ効率的なデジタルカスタマーエクスペリエンスを構築し、提供することができます。」

アドビはAccenture Interactive Operationとの継続的なコラボレーションにより、デジタルトランスフォーメーションの最前線をより先へと推し進めていきます。

この記事は、2018/10/15(米国時間)にポストされたAdobe Partners with Accenture Interactive Operations to Fuel Dynamic, AI-powered Experiences at Scaleを抄訳したものです。