宇宙の神秘をクリエイティブで表現 – NASAの60周年を祝う3D素材 #AdobeStock

連載

Adobe Stock アップデート

宇宙 ― それは私たちにとって驚異の源であり、未知の世界であり起源でもある― こうした宇宙に対する考え方は、地球外に天体が存在することを人類が発見したときから私たちを魅了してきました。今回、NASAの60周年を祝し、宇宙好きのクリエーターのためにAdobe Stock 3DDimension CCによるすばらしい冒険的試みをすることにしました。

それは、NASAのこれまでの栄光を皆さんと一緒にクリエイティブを通して敬意を捧げるため、魅力的なコンテンツを用意し、クリエイターの方々に利用いただくといもの – これには以下が含まれます。

NASAを祝福するため、また私たちの胸を高鳴らせ、魂を引き上げ、精神を目覚めさせるために彼らが成し遂げたことのすべてを称えるため、クリエーターに必要なツールやアセットを提供することが私たちの目的です。NASAの主任歴史研究者Bill Barryの言葉を借りれば、「新しい知見を得るため、そしてさらに遠くの宇宙へ人間を送るために、何十年にもわたって行われてきたNASAのミッションとその取り組みは、今後もより輝かしい未来に向けて人々の意欲を掻き立てるはずです。こうした画像やデータを活用して、世界中のクリエイティブな人々も私たちと共に将来を描いていくことを願っています」とのこと。皆さんもさっそく始めてみませんか?

Adobe Stockから無料アセットをダウンロードし、NASAから無料で自由に使えるパブリックドメインの背景写真を組み合わせて、あなたならではの作品を作成してみてください。そして、出来上がった作品をNASAや世界と共有しましょう!では、NASAのこれまでの軌跡をご紹介します。ここからインスピレーションを広げてみましょう。

はじまり

1958年10月1日、アメリカ合衆国大統領と連邦議会は、平和目的およびすべての者の利益のために、宇宙空間における探査活動を専門に行う文民組織、NASA(アメリカ航空宇宙局)を設立します。1957年のソビエト連邦の人類初の人工衛星、スプートニクの打ち上げ、続く1958年のアメリカのExplorer 1号の打ち上げにより、防衛に対する関心が広まったことを背景に、宇宙探査への世界的な意識は一気に高まりました。それは国際競争の重要課題へと発展し、「宇宙競争」と呼ばれるようになります。

その後数年間は、NASAによる「初の」出来事が続きます。1961年、Alan B. Shepard Jr.がアメリカ人初の宇宙飛行に成功し、1962年、John H. Glenn Jr. がアメリカ人として初めて地球周回を達成。1965年には、Edward H. White IIが、NASAの宇宙飛行士として初めて宇宙遊泳を成し遂げました。何が可能で、こうした冒険の導く先はどこなのかについて、私たちが抱いていた確信はここで永遠に変わりました。

NASAの初期の活動にインスピレーションを受けて、Dimensionで作成した作品。サターンV型ロケットは1967年から1973年にかけてNASAで使用されました。

月へ

1961年、ジョン・F・ケネディ大統領は次のような演説を行いました。「我が国は、60年代が終わる前に、人類を月面に到達させ、なおかつ無事地球に帰還させるという目標の達成に全力を尽くすべきである」。NASAはそれからの9年間、このケネディ大統領の構想を実現させるべく、アポロ計画に基づく活動に取り組みます。幾度も失敗を重ね、時には悲劇に見舞われ、アポロ1号のカプセルでの火災では、Virgil I. “Gus” GrissomEdward H. White, IIRoger B. Chaffeeの命が失われました。しかし、このときには既に私たちの中に探査への原動力や献身的姿勢、精神が育まれていました。

NASAのチームとその関係者たちの努力と情熱により、ついに不可能が可能になります。1969年7月、Neil A. Armstrongは人類初の月面歩行を達成し、遡ること9年前に初めて表明されたとてつもない夢を実現しました。そして、この歩行と共に、Armstrongは「1人の人間にとっては小さな1歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」という名言を残します。これを皮切りに、NASAはさらに5度の月面着陸、続いて初の国際共同有人宇宙飛行(1975年に完了したソビエト連邦との合同ミッション)を成功させます。未知なるものを求める時代は継続し、私たち社会はこれまでのビジョンをさらに推し進めるためにNASAに信頼を託します。

NASAの進歩にインスピレーションを受けて、Dimensionで作成した作品。スペースシャトルの時代は1981年に始まり、2011年に終わりを告げます。

さらなる発展

1981年、NASAはスペースシャトルの初飛行で再び世界に感動を与えます。スペースシャトルは、機体が垂直に打ち上げられ、軌道上運用を行い、航空機のようにスムーズに直地する、初の再使用型宇宙機です。4月12日、コロンビア号(別名STS-1)がフロリダのケネディ宇宙センターから打ち上げられました。この初飛行では、機長をJohn W. YoungパイロットをRobert L. Crippenが務め、機長のYoungはその後、別のスペースシャトルミッションにも参加し、4種類の宇宙機への搭乗経験を持つ、6度の宇宙飛行を行った最初の人物となります。この2年後、Sally K. Rideがアメリカ人女性として初めて宇宙飛行を行いました。宇宙飛行士、技師を始め、多くのNASAのメンバーたちは、それまでの世界観を覆し、そのたびに私たちにインスピレーションをもたらし、未知の惑星やすばらしい冒険への夢を与えてくれました。

しかし、1986年に再び悲劇が訪れます。スペースシャトル、チャレンジャー号 (STS-51L) の乗員7名が、打ち上げから73秒後に起こった爆発により命を落としたのです。乗員の命の犠牲は、アメリカ国民のみならず世界中の人々の心に深い衝撃を与えました。NASAは2年間、粘り強く事故の調査を行い、その結果に基づき、正常に機能しなかった補助ロケットが再設計され、それ以降のすべての取り組みにさらなる安全対策が講じられるようになりました。1988年から2003年までの間に、NASAはこの銀河系、そしてその彼方を探査し、87回以上のミッションを行いました。その中には、1992年の3名同時の宇宙遊泳を始め、ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げおよび補修、外惑星の探査を目指すガリレオ・ミッション、金星の探査を目指すマゼラン・ミッションなどの画期的な取り組みがあります。2003年、スペースシャトル、コロンビア号 (STS-107_)_の乗員を失うという悲劇がまたも繰り返されましたが、宇宙への旅に参加する人々の安全確保に一層努めつつ、引き続きNASAはその知識やノウハウ、ビジョンを磨いていきました。

NASAの将来にインスピレーションを受けて、Dimensionで作成した作品。宇宙探査車(SEV)は、現在、調査・試験段階にあるモジュールコンセプトの車両です。

将来

NASAの将来は、1958年の設立当初の目標である、すべての者の利益のための平和的宇宙探査に関連したものであり続けるでしょう。月へ再び向かうこと、火星とその彼方の探査を継続すること、宇宙における地球という場所について理解を深めること。これらはすべてNASAの進歩的なビジョンの重要な部分です。過去と違い、今後は「宇宙競争」ではなく、コミュニティ、協力、連携に基づく探査や開発を主眼とする熱心な試みとなるはずです。開発の中心と焦点は以下のとおりです。

いかがでしたでしょうか?NASA設立60周年は記憶に残る節目の年。これまでに成し遂げられたことすべてを、今後実現されるであろうことへの期待を込めて祝う時です。クリエーターの皆さん、NASAと共にこの旅に乗り出し、夢を見てみませんか?独自の3D素材を活用し、ぜひあなたの想像する作品を世界に紹介してください。

もっとインスピレーションがほしい方は、未来のビジョンを描いたNASAのポスターをぜひご覧ください(以下にサンプルを掲載しています)。

ポスター:クリエイティブ・ストラテジー、Dan Goods、David Delgado イラスト:Invisible Creature(The Grand Tour)、David Delgado(HD 40307g)、 Stefan Bucher、Ron Miller(Jupiter)、JPL/NASAの厚意による。

Adobe StockでNASAからインスピレーションを得た無料の3Dアセットをダウンロードしてみてください, 。

このプロジェクト実現のためにご尽力いただいたAdobeチームおよびその他関係者の皆さまに感謝いたします ― David Nelson、Alex Fleming、Jordon Jakusz、Arielle Karpowicz、Justin Patton、Vladimir Petkovic

この記事は2018年9月29日に Adobe Stock Team により作成&公開されたNASA: 60th Anniversary 3D Celebrationの抄訳です。