アドビ調査、日本のクリエイターは欧米よりもAIの活用に好意的?クリエイターの約70%が「日々の業務の半分以上が繰り返し作業や非クリエイティブなタスクである」と感じている #AdobeMAXJapan

人工知能(AI)や機械学習(ML)といったテクノロジーは、クリエイティブなプロセスにどのような役割を果たすのでしょうか?

アドビが「AI 時代のクリエイティビティとテクノロジー」について行った調査によると、クリエイターは日々の仕事の中で「非クリエイティブ」なタスクが多いと感じており、クリエイターの創造性をより発揮するためにはAIやMLなどのクリエイティブなアシスト機能も活用したいと求めていることが分かりました。本調査は、Pfeiffer Consultingに委託し日本、米国、欧州、中東、アフリカで110名のクリエイターにインタビューを実施しました。

日々の業務の半分以上が非クリエイティブなタスク=日本のクリエイターの7割

調査では、クリエイターの実に9割以上が「ここ数年においてクリエイティブの可能性が広がっている」と回答*1 している反面、日本のクリエイターの約70%(欧米*2の74%)が「日々の業務の半分以上が繰り返し作業や非クリエイティブなタスクである」と感じていることが分かりました。年々重要度を増しているクリエイティブ業務に対し、本来の創造性を発揮するための時間が十分に取れていない現状が浮き彫りとなりました。

AIやMLをベースとしたクリエイティブアシスト機能をいち早く取り入れたいと考えている日本人クリエイターたち

欧米*2、日本ともに、クリエイターの約9割*1が「AIやMLがプロのクリエイターにとって重要である」と回答している中、AIやMLをベースとしたクリエイティブアシスト機能を使って業務を行うことに対しては、欧米に比べ日本のクリエイターのほうが前向きに考えていることが分かりました。また、「いち早くAIを導入することに、非常に価値がある」と回答しているクリエイターは、欧米*2では49%であるのに対し、日本は72%と大きく上回っていることも分かりました。このことから、欧米に比べ、日本のクリエイターのほうが、よりAIやMLを利用したクリエイティブワークに強い興味関心を持っていることが伺えます。

また、「どのようなクリエイティブ アシスト機能に関心があるか」を聞いたところ、煩雑な業務の削減、画像の検索など、日本のクリエイターは多くのアシスト機能に高い興味があることが分かりました。

欧米に比べ、Adobe Senseiに大きな期待をよせる日本のクリエイター

アドビが開発したAI、機械学習プラットフォームであるAdobe Senseiについて、回答者全員にAIや MLを活用した アドビ 製品のビデオ*3を見てもらったうえで「Adobe Senseiを見てみて興味を持ちましたか?」と聞いたところ、「興味がある」と答えた人は、日本では実に100%(欧米*2は 93%)*1に及びました。さらに「Adobe Senseiが自分のクリエイティブの役に立つと思う」と回答した人は日本では75%*1であり、欧米*2の46%を大きく上回る結果となりました。なお、欧米*2では79%の人が「Adobe Senseiについて聞いたことがない」と回答しているのに対し、日本では73%の人が聞いたことがあると回答しており、欧米に比べて日本のクリエイターのほうがよりAdobe Sensei に興味を持ち、それによってクリエイターがより創造性を発揮できるようになると期待していることが分かりました。

「AIに完全に頼ることはいけないが、テクニカルサポートだったら十分可能。」
長田年信(デザイナー/編集者)

「ボイスで操作するというのは以前から体験はしていて、自分が話したことをドキュメントするなど、試しています。ただ、発音が悪くて聞いてもらえないのかそういう困難はありますけど、楽しい体験でした。これからも使うことに興味があります。」
湯口りさ(ネットパイロティング株式会社, UIデザイナー)

「Adobe Senseiはクリエイティブでない作業をしてくれる分、クリエイティブに割く時間を増やしてくれそう。」
髙谷優偉(dot by dot, デザイナー)

**「AI 時代のクリエイティビティとテクノロジー」 **from Adobe

本調査のフルレポートはコチラからご覧ください。

*1 :5段階回答(非常にある、大いにある、それなりにある、少しだけある、まったくない)のうち上位3項目の合計
*2 :欧米に加え、中東、アフリカを含む
*3 :調査内で使用した動画は、以下の4本
Photoshop Sneak Peek: Select Subject in Photoshop CC

#ProjectPuppetron: Adobe MAX 2017 (Sneak Peeks) | Adobe Creative Cloud

#ProjectCloak: Adobe MAX 2017 (Sneak Peeks) | Adobe Creative Cloud

#PhysicsPak: Adobe MAX 2017 (Sneak Peeks) | Adobe Creative Cloud

【調査概要】
調査名称:「AI 時代のクリエイティビティとテクノロジー」
調査機関:Pfeiffer Consulting (アドビ による調査委託)
調査実施地域:米国、欧州、中東、アフリカ、日本
調査方法:インタビュー
サンプル数: 110人(うち日本人34人)

本調査と関連するブログは、2018/10/11(米国時間)にポストされたTechnology And Creativity Go Hand In Hand: Studyを抄訳したものです。