課題解決型デザインプログラム #DesignJimoto 美大生向けワークショップ開催レポート!

連載

#DesignJimoto event series

ひしひしと夜の冷え込みが感じられるようになってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
秋空色とのコントラスとがあまりに綺麗で、道を歩くと紅葉で色を変えた落ち葉を拾うのが日課となり、なかなか前に進めないCreative Cloud Community Managerの武井史織です。

巷で「働き方改革」が連呼される中、去る11月10日「そもそも自由に働くってなんだろう?」をテーマに美大生対象に問題解決型のデザインワークショップDesign Jimotoを国分寺にある美大生のコミュニティースペースD-Land Loungeにて開催しました。

「働き方」に変革を生もうとする社会の兆候は良いことですが、果たしてそこに私たち当事者の意思は反映されているのでしょうか?社会の枠組みを変えたら、人は今より幸せであれるのでしょうか?「自由」を主張するのであれば、そこには「責任」が付随することをわかっているつもりでいても、私たちはすっかり置き去りにしていないでしょうか?このワークショップを考えるに当たって、私自身もそんなことを改めて考え直すキッカケとなりました。

フリーランス人口の増加

まずはここで、アメリカの動向をチェックしてみましょう。こちらのデータはUpworkより参照。Upworkはアメリカにある世界最大規模のクラウドソーシングサービスで、現在フリーランサーの登録数はなんと270万越えだとか。こちらのUpworkが毎年リリースしているデータ情報が非常に興味深いのでご紹介です。

Upworkよりデータ引用

アメリカでは、フリーランス人口が増え続け、現在5,700万弱の人々がフリーランスとして働いているというデータが出ています。こちらは4年前の2014年データと比較すると370万人増。そしてプロジェクトベースのフリーランスという働き方は、提供できるスキルが明確で即戦力になることが必須条件のため、どこの大学でどんなことを学んできたという正式な教育よりむしろ、スキルアップのためのトレーニングなどを重要視しています。

更に興味深いのが政治との関わり方。アメリカではフリーランサーは、フルタイムの会社員よりも政治に積極的に参加しているというデータ。自分たちの生活を良くするための方針が政治で決められることに責任を持って関わっていると言えるのではないでしょうか。政治への関わりは、国民の責任として当たり前であるはずのことですが、なかなか日本の政治の仕組みでは感じにくいこと。時代がアップデートされフリーランサーが増加する今、日本でも政治への関与が高まり、働き方だけでなく、政治にも変革を起こせるようにしないとですね。

また、毎回この話題になると「フリーランス vs 会社員」のような対立図に陥りがちですが、「働き方」はその人の「生き方」であって、そこには「正解」も「不正解」もなく、一番「自分らしくいられる環境」を自分に与えてあげられることが大切ですね。今思うことが自分の3年後の状況には当てはまるとは限らないのが私たち人間、社会構造がどうであろうと自分で判断して決めるから人生は面白いのですね◎

第11弾 Design Jimoto 美大生 ワークショップ

今月11月10日に第11弾として開催された美大生向け問題解決型ワークショップDesign jimotoでは、クリエイターとして働く上での様々な課題を一緒に紐解きつつ、これからの「自分の働き方」「自分のありかた」を実現するために、この時代に必要な自分たちのためのサービス案を考え、Adobe XDを活用しプロトタイプ制作を行い、各自のアイディアを発表してもらいました。すぐにでもサービス化に繋げた方がよいのではないかと思うような素晴らしいサービス案が続々と発表され、会場には「おー!」「やられたー!」という歓声が響き渡る一体感のある美大生ワークショップの1日となりました。

All photos by 平本晴香

今回のDesign Jimotoパートナーは、”世の中をもっともっと_Artsy_に!”を掲げ、クリエイターの働き方に変革を生むべくBausを運営する モーフィングさんとのコラボ企画で、詳しいイベントレポートは素敵な記事としてあげてもらっているので、イベントレーポート記事はこちらから要チェック!!

全国津々浦々と様々な問題解決型のデザインイベントを実施してきたAdobe Design Jimotoですが、チャレンジングな企画が色々と舞い込んできているので、また新たな掛け算プロジェクトがご紹介できそうです。乞うご期待!