「源ノ角ゴシック」と「源ノ角ゴシック CJK」との違いは? #AdobeFonts
Adobe Fontsの「フォント一覧」のページ上で「源ノ角ゴシック」という書体名を検索すると、「源ノ角ゴシック」と「源ノ角ゴシック CJK」という2つのファミリーが見つかります。*
先の「源ノ角ゴシック」のファミリーを開くと、「源ノ角ゴシック JP ExtraLight」から「源ノ角ゴシック JP Heavy」までの7つのウェイト(太さ)のフォントの見本が表示されます。
それに対して、後の「源ノ角ゴシック CJK」を開くと、「源ノ角ゴシック ExtraLight」から「源ノ角ゴシック Heavy」までの7つのウェイトのフォントが表示されます。
ここでは、この2つのファミリーの違いを説明します。
「源ノ角ゴシック」ファミリー(Jサブセット版)
「源ノ角ゴシック」ファミリーのフォントの名前には、「JP」という2文字が含まれています。これらは日本だけで利用することを意図して作られています。
これらのフォントには、主に日本語に通常必要な約 18,000 のグリフが含まれます(より正確には、日本における情報交換と主に商業印刷で必要なグリフを収録した Adobe-Japan1-6 のグリフが含まれます)。他の東アジア言語(簡体中国語、繁体中国語、韓国語)で使われるグリフを必要とする場合は、「源ノ角ゴシック」ではなく「源ノ角ゴシック CJK」ファミリーのフォントをアクティベートします。
Jサブセット版には、Unicode CJK Unified Ideographs Extension G に追加される予定の、「びゃん」、「たいと」の2つのグリフ(下の図参照)は、含まれていません。これらのグリフを使用するためには、「源ノ角ゴシック」ではなく「源ノ角ゴシック CJK」ファミリーのフォントをアクティベートします。
「源ノ角ゴシック CJK」ファミリー(CJK フルセット版)
「源ノ角ゴシック」の場合とは異なり、「源ノ角ゴシック CJK」ファミリーに含まれるフォントの名前には、「源ノ角ゴシック」の後にすぐ「Light」、「Regular」、「Bold」などのウェイト名が続きます。これらは東アジア各国(地域)で利用することを意図して作られたCJKフルセット版で、これらの主要漢字圏で用いられるグリフを含んでいます。ただし、デフォルトで表示されるグリフは日本語用です。他の言語用のグリフは、InDesign、Illustrator、Photoshop において使用可能です。
そして、上記の Unicode CJK Unified Ideographs Extension G に追加される予定の、「びゃん」、「たいと」の2文字も含まれています。
この「びゃん」と「たいと」には現時点ではまだ文字コードが割り当てられていないため、通常の日本語入力では表示することができません。次の2つの方法によって表示します。(1) InDesign、Illustrator、Photoshop などの OpenType の ‘ccmp’ GSUB フィーチャーに対応するアプリケーションソフトウェアを使って、下図のとおりに IDS (Ideographic Description Sequences) を入力する。(2) InDesign、Illustrator、Photoshop の字形パネルから直接これらのグリフを指定する。
「びゃん」と「たいと」の表示方法 (1 行目の「びゃん」のグリフは、上の図の左側のIDSの文字列、つまり「⿺辶⿳穴⿰月⿰⿲⿱幺長⿱言馬⿱幺長刂心」の文字列をコピー・ペーストして InDesign、Illustrator、Photoshop 上のテキストとして入力することで、源ノ角ゴシック CJK」ファミリーのフォントを用いている場合には、表示することができます。2 行目の「たいと」のグリフについても同様で、IDSの文字列「⿳雲⿲雲龍雲⿰龍龍」をコピー・ペーストして入力することで表示することができます)。
* Adobe Fonts上のファミリー名「源ノ⾓ゴシック」は、アプリケーションのフォントメニュー上では「源ノ⾓ゴシック JP」と表⽰され、Adobe Fonts上のファミリー名「源ノ⾓ゴシック CJK」は、「源ノ⾓ゴシック」として表⽰されます。