Adobe XD 12月アップデートリリース! 新機能クラウドドキュメントと2019年の機能強化について #AdobeXD
Adobe XD アップデート
Adobe XDはその誕生当初から、デザインとプロトタイプをレビュー用途と開発者への受け渡しのために公開したり共有する機能を提供し、クラウドを活用した関係者あるいは開発者との容易なコラボレーションを実現しています。
今月のリリースでは、新たにクラウドドキュメント機能を追加しました。これはローカルファイルシステムあるいはCreative Cloud ファイルやDropboxのような同期型ストレージを使ったドキュメント保存方法の代替となるものです。クラウドドキュメントによって、Adobe XDドキュメント(自分で作成したものも、他のユーザーから共有されたものも含め)の管理がシンプルなものとなり、他のデザイナーとのコラボレーションも簡単になります。
XDに新機能を導入する際は、常に実用最小限のプロダクトを高い品質とパフォーマンス基準を満たしたうえで実装しますが、この機能も例外ではありません。今回のクラウドドキュメント機能を搭載した初のXDリリースでは、以下の新機能を実装しました:
- 自動保存 – ドキュメントの最新バージョンがクラウド上に自動保存されるため、手動による保存の必要がなく、OSやアプリケーションがクラッシュしてもデータが失われる心配がありません。
- すべてが1ヶ所に – クラウドドキュメントおよび共有ドキュメントはすべて集約され、XDのホーム画面内でアクセスできます。
- 迅速で容易な共有 – ドキュメントの共有に他のデザイナーを招待するワークフローはアプリ内で完結します。従来からあるプロトタイプあるいはデザインスペックのレビューまたは開発ワークフローのための共有機能と同様の使用感を提供します。
- どこからでもアクセス可能 – MacとWindowsどちらの作業環境からでもドキュメントにアクセス可能です。Creative Cloudアカウントでサインインすれば、デスクトップでもモバイルでもXDを使ってすべてのドキュメントを確認できます。
- リンクされたアセット – 1つのドキュメントからコピーしたシンボルを他のドキュメントに貼り付けると、自動的にリンクが設定されます。オリジナルに変更が加わると、他のドキュメント上のリンクされたシンボルを更新するかどうかを選択できます。
今後XDでの作業においてはクラウドドキュメントがデフォルトの保存方法となります。新規ドキュメントは自動的にクラウドに保存され、すべての編集操作も自動的に保存されるため、手動でドキュメントを保存する必要はなくなります。また、オフライン状態になってもドキュメントの編集は続行可能で、オンラインに復帰したときにそれまでに加えた変更がクラウド上に同期反映されます。
私たちはクラウドドキュメント機能を高速で使いやすく、なおかつローカル保存やファイル同期サービス利用時の欠点を解決できるようデザインしました。この機能は今後も継続的に改善し、皆さんからのフィードバックや機能要望をこれまでどおり毎月のXDアップデートとして組み入れていく予定です。ぜひUserVoice(英語)からご意見をお寄せください。
クラウドドキュメントの導入に伴いXDの共有コントロールを見直しました。XDの「共有」ボタン直下には「ドキュメントの共有」「レビューのために共有」「開発のために共有」の各オプションが表示されます。「レビューのために共有」は関係者に向けてデザインまたはプロトタイプを共有したい場合に、「開発のために共有」は開発者に向けてデザインスペックを共有したい場合に選択します。
今後のクラウドドキュメントのアップデート
私たちと同様に、皆さんもクラウドドキュメントにはオリジナルの作業用ファイル管理だけにとどまらない、さらなる可能性があると期待しているはずです。開発チームは、以下のような、クラウドドキュメントならではのいくつもの新機能の開発に鋭意取り組んでいます:
- より高速な共有 – クラウドドキュメントを活用すれば、プロトタイプやデザインスペックをいったんローカルで生成してからクラウドストレージにアップロードすることなく、ほぼ一瞬でデザインやプロトタイプをレビューや開発のために共有できるようになります。
- ライブコラボレーション – 現在は、1つのドキュメントを同時に開けるユーザーはひとりだけで、誰がいつ変更を加えられるのかについては事前の合意が必要です。ライブコラボレーション機能が登場すれば、同一のクラウドドキュメント上で他のデザイナーと共同で作業することが可能になります。
- バージョン管理 – ドキュメントの特定のバージョンを手動で別名保存する必要がなくなります。クラウドドキュメントの活用により、作業履歴のキーとなるバージョンを容易に作成し、XD内から迅速にアクセスできるようになります。
- デザインシステム – クラウドドキュメントとCreative Cloudライブラリを組み合わせることで、チームあるいは組織で共有できる大規模なデザインシステムを構築するために必要なすべてが揃います。
XDのクラウドドキュメント機能をぜひご利用ください。ここに挙げた機能強化は2019年を通じ、クラウドドキュメントの追加機能として段階的に提供を予定しています。クラウドドキュメントについての詳細、使い方、Creative Cloud ファイルとの違いについてはヘルプをご確認ください。
私たちのゴールは、デザイナーとデザインチームに、クラウドを活用しコラボレーションに必要なすべてを備えたデザインプラットフォーム、ならびにMacとWindowsにおいて頑強で高パフォーマンスなデスクトップツールを提供することです。クラウドドキュメントの導入は、そのための大きな一歩となるものです。
その他の新機能と機能強化
今回のリリースには、XDの生産性をさらに向上するいくつかの機能と、寄せられたフィードバックをもとに既存機能に加えられた機能強化も含まれます。
「オブジェクトの反転」は、カンバス上のエレメントを水平方向または垂直方向にすばやく簡単に反転させるもので、頻繁にご要望が寄せられた機能です。また、新しく「レイヤー」パネル上に検索およびフィルター機能が実装され、大規模なドキュメントであってもエレメントが見つけやすくなりました。さらに、リンクされたシンボルに加えられた変更をカンバス上でプレビュー可能になり、変更を確定する前に見た目の変化を確認できます。
XDでPhotoshopおよびIllustratorドキュメントを直接開けるだけでなく、今回からIllustratorからXDへのコピー&ペーストが同等の忠実度で可能になりました。また、既存のXDドキュメントへのPhotoshopおよびIllustratorドキュメントの読み込みも可能になっています。さらに、SVGの書き出しも強化し、書き出されたSVGの忠実度も向上しています。
タッチスクリーン装備デバイスまたはWacomタブレットにおいて、カンバス上のオブジェクトの操作が向上しています。
モバイルデバイスに共有されたデザインまたはプロトタイプのレビューを行う関係者のエクスペリエンスも改善し、スクリーン上でのナビゲーションが容易になっています。また、関係者がモバイルでコメントする機能については現在鋭意開発中で、今後のアップデートで提供を予定しています。
ソーシャルメディア
日本語でのアップデート情報やUI/UXデザインの情報は、本ブログ以外にもFacebookページ「Adobe XD Japan」で配信しています。ページを「いいね!」しておけば、自分のタイムラインに情報が流れてきますのでぜひご活用ください。また、Twitterでの配信は@AdobeXD(英語)が積極的に行っており、ハッシュタグ #AdobeXD を付けて投稿すればXDチームにも届きます。
日本のユーザーコミュニティ
日本のユーザーコミュニティが各地で立ち上がり、ほぼ毎月XDの勉強会を開催したり、使い方やTipsなどの情報共有など、積極的な活動をおこなっています。各地の「Adobe XD Meeting」が情報交換を行なっているFacebookのページはこちらです。(設立順)
ご興味のある方はぜひご覧ください。
#MadeWithAdobeXD
Behanceでプロトタイプをシェアする際は、タグに#MadeWithAdobeXDを付け、使用ツールにAdobe XDを設定してください。AdobeXD ニュースレターで紹介させていただく場合があります。
この記事は、2018/12/17(米国時間)にポストされた Introducing Cloud Documents in XD: A Faster Way to Create and Share Designs を抄訳したものです。