アドビ 2019年 年頭所感

【2019年1月7日】

あけましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2018年の振り返り

2017年に引き続き、AI(人工知能)に関するニュースが市場を賑わせ、さらに2018年は、5Gと呼ばれる「第5世代移動通信プラットフォーム」の実証実験が本格化しました。超高速で大容量、かつ低遅延な通信を実現する5Gが普及すると、携帯の通信はもちろん、産業や生活全般において、その使い方が多様化するだろうと予測されています。あらゆるモノがネットにつながるIoTをはじめ、VR(仮想現実)観光ツアー、音楽ライブやスポーツを遠隔からでも臨場感たっぷりに楽しめるサービス、自動運転車、ドローンによる警備、遠隔医療、スマートハウスなど新しいサービスの展開が期待され、人々が卓越したデジタルエクスペリエンスを享受できる場所はさらに増えるでしょう。進化し続けるデジタル時代において、企業は、ビジネス競争力を維持しつつ強化するために、デジタルトランスフォーメーションを迅速に進めていくことが求められています。

アドビは昨年、コマースプラットフォームであるMagento Commerceと、B2Bにおけるデジタルマーケティングを自動化するマルケトを買収しました。これにより、B2BとB2Cに関係なく、あらゆる業界のすべての企業に対して、マーケティングストリームを管理するための「包括的なプラットフォーム」を提供できるようになりました。アドビのソリューションは、コンテンツの制作から最適化まで、マーケティングの包括的なソリューションを提供できる唯一のソリューションと言っても過言ではありません。

また、アドビは、Adobe Creative Cloud、Adobe Document Cloud、Adobe Experience Cloudの各クラウドソリューションにおいて、AIや機械学習のフレームワークとして組み込まれているAdobe Senseiで実現したワークフローを効率化させる様々な最新機能やサービスを発表しました。AIと機械学習は、人々のデジタルエクスペリエンスを抜本的に変革します。人々が体験してきたプロセスの自動化を進め、効率性を上げるだけでなく、膨大なデータを基にした新しい知見や発見を提供し、ビジネス変革の原動力となる確信しています。アドビは、卓越したデジタルエクスペリエンスを提供すべく、最先端のAI研究を推進していきます。

2019年の目標

さらなる成長を目指して、日本のお客様との緊密な関係を強化すると同時に、スケール感をもって、多様性と活気にあふれる強力なチームを作っていきたいと考えています。アドビの高度なテクノロジーを搭載した製品群とコンサルティングサービスと通じて、顧客企業の卓越したデジタルエクスペリエンスを実現します。

また2018年に続き、デジタル技術を活用した顧客体験の向上が企業の重要な経営課題です。アドビは、競争力を維持するため顧客体験のパーソナライゼーションを促進し、使用するスクリーン、デバイス、チャネルを問わず、すべてにおいて個人レベルで顧客の要望に応えられるよう企業を支援するというアドビのミッションを前進させます。

最後になりましたが、皆さま方のご健勝とご多幸、ますますのご発展をお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。

アドビ システムズ 株式会社 代表取締役社長

ジェームズ マクリディ