Adobe Dimension 2019年4月アップデートリリース! 2D画像から3Dデザインがより簡単に

Adobe Dimensionは、手持ちの2D/3D画像やデザインを活用して素晴らしいフォトリアリスティックな3Dシーンを作成するために必要なすべてを提供します。今月のリリースでは、性能と効率性の両面でワークフローをさらに強化する、新しいツールと機能を追加しました。 3Dデザインの経験レベルやプロジェクトの複雑さを問わず、3Dシーンをさらに簡単かつ自由にカスタマイズできるようになり、従来よりはるかに短時間で最終レンダリングに取り掛かれます。

今回のDimensionのリリースには、クラウドレンダリング、モデルに配置されたグラフィックの高解像度化、そしてSubstanceマテリアルのサポートが含まれています。この記事では、3DデザインにおけるSubstanceマテリアルサポートのメリットなど、Adobe Dimensionの新機能と強化点についてご紹介します。

新機能:クラウドレンダリング(ベータ版)

あなたはいま、取り組んでいたDimensionのシーンがようやく完成し、一刻も早く最終レンダリングを手にしたいと思っています。今までのレンダリングは、コンピューターが高熱と騒音を発生させ、時間のかかるプロセスで、その間マシン上でいっさい他の仕事ができなくなりました。しかし、もしあなたが3D未経験ならばラッキーです。最新バージョンのDimensionにアップグレードすれば、レンダリング処理がマシンを占有する心配がないからです。

このコンピューターの負荷を軽減するクラウドレンダリング(ベータ版)をご紹介します。アプリ内から直接利用できるこのサービスは、作成した3Dシーンをクラウドにアップロードし、アドビのサーバーを使ってレンダリングを行い、結果をストリーミングで戻します。このため処理中も進捗が確認でき、完了したら最終イメージをダウンロードできます。これにより、作業用コンピューターはレンダリング処理から解放され、結果として以前よりもはるかに短時間でレンダリング結果を手にすることができます。

Adobe Dimension最新バージョンのクラウドレンダリング機能

クラウドレンダリング機能は、ベータ期間中はDimensionユーザーに無償で提供されます。ベータ期間中、すべてのCreative Cloudユーザーに毎月15クレジットが無料で付与されます(クレジットは毎月1日に自動的に更新されます)。レンダリング機能の利用には、その品質に応じて1〜3クレジットが使用されます。すべての最終レンダリングには自動的にノイズ除去処理が適用されます(ベータ期間中)。この機会にぜひクラウドレンダリングをお試しいただき、フィードバックをお寄せください。フォーラム(英語)でコメントいただくか、アンケート(英語)にご記入ください。

新機能:Substanceマテリアルのインポート

3D作業の楽しみの1つに、さまざまな種類のマテリアルを駆使しながらオブジェクトの外観をカスタマイズできることがありますが、フォトリアリスティックなマテリアルを作成するのは必ずしも簡単ではありません。銅に設定すべき正しいメタル属性とは?ラフネス属性は?それを錆びたように見せるための設定は?こういった面倒を省ける、.SBSARフォーマットのインポート機能による、Substanceマテリアルのサポートをご案内できることを嬉しく思います。また、スターターアセットにもいくつかの新しいSubstanceマテリアルを含めて提供します。

Substanceマテリアルのパラメーターは簡単に編集でき、1つのファイルから数千ものユニークなバリエーションを作成することができます。

Substance Designerを使って作成されたSubstanceマテリアルはパラメーターベースのため、1つのSubstanceマテリアルから、パターンやデザインの数千ものバリエーションを作成できます。上の画像は、1つの幾何学的な金属のSubstanceマテリアルから、ベベルの距離や間隔のコントロールなど単純なパラメーターを変化させることで、多様でユニークな外観を作成できることを示しています。このようにパラメーターをコントロールすることで、さまざまなマテリアルを作成することができます。DimensionにおけるSubstanceマテリアルの活用法を学ぶには、まずこちらのサポートされるマテリアルファイル形式(英語)をご覧ください。

機能強化:配置グラフィックの高解像度化と、CCライブラリへの保存

クリエイティブの自由度と品質の向上を実現するために、グラフィックをモデルに配置するプロセスを改善しました。従来よりも高い解像度を維持してグラフィックを配置するため、ピクセル化の減少とともに視覚的な忠実度が高まり、結果として3Dシーンは以前よりもさらにリアルなものとなります。さらに、グラフィックはデカールと塗りつぶしの2つのモードから選択可能になりました

高解像度のグラフィックを使っているときこそ、画像は確実に保存しておきしたいものです。Dimensionでは、グラフィックとカラーの両方をCCライブラリに保存できるようになりました。その後これらに加えた編集は自動的に保存され、他のDimensionプロジェクトや他のアドビ製品で使用することができます。

左からグラフィックのデカールモード、塗りつぶしモード、塗りつぶしモード+タイリング(ミラー)

画像をCCライブラリに保存すると、完全にクラウドリンクされたファイルとして維持されます。PhotoshopまたはIllustratorでその画像を編集して保存すると、Dimensionでも自動的に更新されます。また、CCライブラリパネルも更新され、新しいカスタムグループ化機能がサポートされました。

CCライブラリのクラウドリンクグラフィックは、PhotoshopやIllustratorで編集するとDimensionでも自動的に更新されます。

新機能:単位と寸法

Dimensionで、寸法を正式にサポートしました。用意している複数の3D測定単位から選択が可能で、オブジェクトのサイズ指定を寸法で行えるようになり、全体的にオブジェクトの拡大および縮小も容易になりました。

単位およびサイズのプロパティを使用すると、オブジェクトを簡単かつ正確に拡大および縮小できます。

シーンの測定単位の設定方法について詳しくは、ドキュメント設定をご覧ください。

最新バージョンのAdobe Dimensionでは、他にも数多くの機能強化および最適化を実施しました。新機能と強化点をすべて確認するには、Dimension 2.2のフルリリースノートをご確認ください。Dimensionをお使いになったことがない方は、ぜひアドビのホームページにアクセスして最新バージョンをダウンロードし、ブランディング、パッケージデザイン、ロゴデザイン、およびアート作品をフォトリアリスティックな3Dレンダリングとして視覚化するプロセスを体感してください。これまで3Dで作業をしたことがなくても心配ありません。Adobe Dimensionは、グラフィックデザイナーにとって最適な、直感的で使い慣れたUIを備えています。Dimensionの機能を気軽にお試しいただくために、タイポグラフィの3Dモデルを40点、Adobe Stockから無償提供しています。この素材を使い、“36 Days of 3D Type”ブログ記事(英語)でご紹介している「36 Days of Type」(アルファベット26文字+数字10文字=36文字をお題にした36日間のデザインチャレンジイベント)に参加されてはいかがでしょうか。

3Dデザイナーのコミュニティにご参加ください

Adobe Dimensionはまだ成長途中で、進化を続けています。私たちが引き続き未来に向けて3Dデザインツールを開発していくためには皆さんの支援が不可欠です。フィードバックフォーラム(英語)のディスカッションに参加して、Adobe Dimensionをより良くするためのアドバイスをお寄せください。フォーラムでは、当社の製品ロードマップを開示しており、皆さんからの新機能の提案と、既存のアイデアへの投票を受け付けています。

#MadeWithDimension

パッケージデザイン、製品のモックアップ、ブランドのビジュアライゼーション、3Dアートなど、皆さんが創造した素晴らしい3Dデザインを拝見し、共有することは私たちにとって大きな喜びです。デザインをTwitterまたはBehanceで共有する場合は、忘れずに#MadeWithDimensionとタグ付けしてください。Behanceの場合は、必ず「使用ツール」で「Adobe Dimension」を選択してください。

この記事は、2019/4/3(米国時間)にポストされたApril 2019 Release of Adobe Dimension Makes Viewing 2D Designs in 3D Easier Than Everを抄訳したものです。