2019年5月 Lightroom アップデートを提供開始 #Lightroom

2019年5月のアドビ フォト製品のリリースは、より良い写真を撮り、コラボレーションや編集をさらにレベルアップする、多くの重要なアップデートを含んでいます。最新のLightroomのアップデートはiOS App StoreやGoogle Playから提供が開始されており、Creative Cloudデスクトップアプリも本日から利用可能です。

新たなチュートリアルと作例写真の提供

iOS版およびAndroid版(Mac/Windows版での対応も近く予定しています)のLightroomに新しく追加された「ホーム」画面には、直近に開いたり保存した写真とともに、新しいインタラクティブなチュートリアルと、インスピレーションに富んだ作例写真が表示されます。インタラクティブチュートリアルと作例写真はともに、さまざまな写真にどういう編集が加えられたかを示すもので、毎日新しいものが追加されていきます。

インタラクティブチュートリアルは、操作法の習得のための新たなアプローチを提供します。従来のように別ウィンドウを開いたり、あるいは他のデバイスで表示したものに従いながらアプリを操作するのではなく、使っているデバイス上でチュートリアルから直接写真にアクセスし、個々の編集タスクをステップバイステップでガイドする、インタラクティブなものとなっています。インストラクターにより設定されたガイドと指示が直接操作スライダー上に表示され、それに従って調整を行うかたちで進めていきます。

作例写真は、チュートリアルほど高度ではありませんが、その作成プロセスを学んで自分の作品に活用するのに役立ちます。写真を開くと、加えられた編集操作ひとつひとつがステップバイステップで再生されます。その後表示される「編集」コントロールをタップするとホイール状のピッカーが表示され、各編集操作をスクロールしてそれぞれの編集の具体的な設定値を確認できます。

これらの学習コンテンツの制作にあたって、私たちは写真に関するチュートリアル制作の第一人者と提携し、その拡充に努めています。マット クロスコウスキ(Matt Kloskowski)、カトリン アイスマン(Katrin Eismann)、クリスティーナ シャーク(Kristina Sherk)、ニコール ヤン(Nicole Young)の諸氏には、それぞれ素晴らしく有用なチュートリアルと作例写真をご提供いただきました。今後はさらに多くの方々にコンテンツをご提供いただく予定です。

Mac版およびWindows版のLightroomでは、ヘルプメニュー(アプリケーションウィンドウ右上の「?」アイコンからアクセス)が大幅に拡張され、各ツールおよび組み込みチュートリアルについての検索可能なヘルプが含まれるようになりました。チュートリアルのヘルプでは、iOS版およびAndroid版のLightroom向けに提供されるコンテンツの一部を活用しています。

新しいコラボレーション手法

Mac版、Windows版、iOS版、Android版、ChromeOS版のLightroomに、自分のアルバムに他のユーザーからの写真追加を許可する招待機能が追加されました。「共有&招待」メニューを開いて、アルバムの閲覧または写真追加を許可したい相手に電子メールを送ることができます。アルバムに投稿された写真またはビデオは、RAW形式のものも含めオリジナルの解像度とファイル形式のものにアクセスできます。

また、他のユーザーが自分のアルバムへのアクセスをリクエストするための招待リンクを作成して不特定多数と共有することもできます。招待したいユーザーが多数の場合、メールアドレスをすべて入力する必要がなくなります。

新しい編集手法

テクスチャー

対象:Mac版、Windows版、iOS版、Android版、ChromeOS版 LightroomとLightroom ClassicおよびCamera Raw

新しい編集コントロール「テクスチャー」を使うと、肌の肌理(キメ)、樹皮、頭髪のような中精細度のディテールを際立たせたり、平滑化することができます。中精細度のディテールのみを抜き出して処理することで、ノイズの発生やボケへの影響なしに、毛穴のような高精細度のディテールを保ちながら(不自然に見えないように)肌目をスムーズにしたり、樹皮や頭髪のディテールを強調したりできます。

テクスチャーは、「明瞭度」や「かすみの除去」といった他のツールと併用してもその効果を発揮するため、クリエイティブビジョン実現に役立つパワフルなツールがさらに1つ追加されたことになります。テクスチャーの詳細な説明、開発の背景、Adobe Camera RawおよびLightroomに搭載の他の機能との比較については、テクスチャー機能の開発担当リードであるマックス ウェント(Max Wendt)によるブログ記事(英語)をご覧ください。

フリンジ除去

対象:Mac版およびWindows版Lightroom
「レンズ」セクションに追加された「フリンジ除去」は、レンズの色収差に起因するパープルやグリーンの色の縁取り(フリンジ)を除去する機能です。使用にあたっては、まず本機能の適用前に「色収差を除去」チェックボックスをオンにすることを推奨します。それでも写真上に色収差が目立つようであれば、その領域上でスポイトツールを使ってフリンジの色相をサンプルし、写真全体にわたる処理の色相範囲として設定したうえでフリンジ除去を適用します。

バッチ編集

対象:Android版Lightroom

ひとつのイメージに適用した数々の編集設定の値を、他の複数のイメージに一挙にコピー&ペーストすることが可能になりました。これにより、編集作業を迅速に行うことができ、時間の節約になります。まず、設定をコピーしたい写真を特定します。つぎに、スクリーン右上の三点メニューから「設定をコピー」コマンドを選択します。そして、グリッド表示に移行し、長押しして選択モードに切り替えます。最後に、設定をコピーしたい対象の写真を選択、右上の三点メニューを展開して「設定をペースト」コマンドを選択すると、Lightroomが選択されている写真すべてに編集設定を適用します。

フラットフィールド補正

対象:Lightroom Classic

これまでプラグインとして提供されていたフラットフィールド補正機能が、Lightroom Classicのライブラリモジュールに組み込まれました。フラットフィールド補正は、センサーおよびレンズの特性に起因する非対称のカラーキャスト(望ましくない色調の偏り、色かぶり)を除去する機能です。フラットフィールド補正ツールを使うには、通常の対象の撮影に用いたものと同一の照明およびレンズ絞り設定を使い、均一に照明が当てられた反射性をもつ平面をキャリブレーション用に撮影します(あるいはExpoDisc®のようなホワイトバランスフィルターを用いてその撮影に代えることもできます)。その後、Lightroom Classicに撮影済み写真をインポートし、キャリブレーション用を含めた写真をすべて選択したのちに「ライブラリ」から「フラットフィールド補正」メニューコマンドを選択します。

フラットフィールド補正ツールはキャリブレーション用写真を解析し、レンズとセンサーの組み合わせによって発生したカラーキャストを除去した、新しいDNGファイルを生成します。

フラットフィールド補正を最大限に活用する方法の詳細なレビューと説明は、ショーン リード(Sean Reid)のこちらの投稿(英語)をご覧ください。

各製品の強化点とアップデートについては、それぞれの「新機能」ページをご確認ください:

Lightroom for Mac and Windows

Lightroom for iOS

Lightroom for Androi

Lightroom Classic

Camera RAW(英語)

この記事は2019年5月14日に公開されたMay Lightroom Releasesの抄訳です。