UNDER ARMOUR、より多くのコンテンツを迅速に提供

今日、webやモバイル、ソーシャルメディア、TV、実店舗、広告看板など、あらゆる場所にクリエイティブなコンテンツが溢れています。これほど多くのコンテンツで身の回りが満たされている中、画像や動画、インタラクティブなエクスペリエンスの制作に費やされている労力は過小評価されがちです。

しかし、クリエイティブチームとマーケターの日常に目を向ければ、高まり続ける要求に応えるために、かつてないほど熱心に、そして迅速に作業していることが理解できます。コンテンツをすばやく作成して提供するという確固たる要求に対し、多くの企業では、クリエイティブアセットを作成、共有、管理、検索するためのよりスマートで効率的な方法を模索しています。

UNDER ARMOURの課題-アセットの分散

人気の高いスポーツブランド、UNDER ARMOURでは、クリエイティブチームが莫大な量のアセットを制作しています。そのため、その制作スピードを向上するための課題と利益をよく理解していました。UNDER ARMOURの制作しているアセットの量をイメージするためには、何千種類の商品を販売し、その一つひとつに写真や動画、説明文を備えていることを考えてみてください。

例えば、UAホバーファントムSEというランニングシューズは複数の色が用意されており、それぞれの色ごとに5方向から、写真が撮影されています。このシューズだけでも、カタログや宣伝のために、多くのクリエイティブアセットが必要とされていることがわかります。

このようなクリエイティブコンテンツは、UNDER ARMOURの販売やマーケティングにおける生命線です。小売店は宣伝に、イベント会社は様々なイベントにクリエイティブコンテンツを使用します。卸売業者は、クリエイティブコンテンツを元に商品カタログを作成します。マーケターは、webサイトや広告、メールで展開するキャンペーンにクリエイティブコンテンツを活用します。

このようなアセットは価値が高く、膨大な時間や労力が注がれていることが明らかであるにもかかわらず、別々のPCやSharePoint、Dropbox、ファイルサーバー、USBドライブなどに分散して埋もれてしまっていることが多くあります。それは、クリエイティブチーム、マーケター、卸売業者、小売業者、そして販売員さえもスピードダウンさせてしまう原因になります。

アドビ製品を活用して、コンテンツ制作を高速化

UNDER ARMOURは、何かを変えなければならないとわかっていました。手始めに、5TBのコンテンツをデジタルアセット管理(DAM)システムに移行しました。新たなクリエイティブアセットやマーケティングコンテンツが追加されるたびにDAMの拡張を続けた結果、今では、商品の写真からスポンサーしているアスリートのプロモーションビデオまで、あらゆるアセットを一元管理しています。

「当社では、信頼できる唯一の情報源を構築したかったのです。必要なアセットを見つけることのできるワンストップショップを作ることが目標でした。Adobe Experience Manager Assetsは、様々なアセットを社内外で利用できるようにするための優れたツールです」とUNDER ARMOURのITプロダクトオーナー、Ben Snyder氏は語ります。

UNDER ARMOURは、Adobe Experience Manager Assetsをリポジトリとして利用するだけではなく、従来のリソース作成や検索における課題の解決に活用しました。Snyder氏は、このソリューションが3つの主要分野でコンテンツ制作を高速化させたと述べています。

クリエイティブ作業の高速化と連携の強化

UNDER ARMOURのクリエイティブチームは、Adobe Creative Cloud Librariesを使用してデザイン要素を共有したり、Adobe Premiere Proを使用して迅速な動画作成を共同作業したりするなど、Adobe Creative Cloudを幅広く活用しています。Adobe Experience Manager Asset Linkを利用すれば、クリエイティブチームは、使い慣れたアプリから離れることなく編集や共有をおこない、マーケターと共同で作業できます。

Adobe Asset Linkは、アップロードからレビュー、修正まで、作業中の画像を管理するのに役立っています。大変便利なので、さらなる活用を検討しています」とSnyder氏は語ります。

アセットのタグ付けから解放

Snyder氏のチームでは、Adobe Experience Manager Assetsの自動タグ付け機能の活用を始めました。これによって、完成したアセットのアップロードと検索が容易になりました。単一の資料コードを追加すると、UNDER ARMOURのマスターデータ管理ソリューションとの緊密な連携にもとづいて、商品名、スタイル、色、スポーツの種類など、自動的に20以上の商品属性が収集されます。

「Adobe Experience Manager Assetsの自動タグ付け機能により、クリエイティブチームはファイルをアップロードする時間を大幅に短縮できました。そして、以前は見つけることのできなかった多くのアセットも活用できるようになりました」とSnyderは述べます。

迅速なアセット検索

UNDER ARMOURは、Asset Share Commonsと呼ぶ社外向けのポータルを構築することで、マーケターや販売員、小売店、卸売業者がアセットをすぐに見つけられるようにしました。一度にまとめて検索してダウンロードしたり、画像解像度やファイルの種類をその場で変更したりできるので、大量の商品画像や商品説明が必要な卸売業者には特に役に立っています。

「これまでは、アスリートをイメージキャラクターにしたポップアップストアなどのイベントでは、必要なアセットを集めるのに1週間かかることもありました」と、Snyderは説明します。さらに、「今では、Adobe Experience Manager Assetsを利用し、わずか数分で最新のアセットを一元的に検索できます」と続けました。

イノベーションの跳躍台

UNDER ARMOURは、企業がクリエイティブアセットのスピードと効率の向上に取り組んだ良い例です。その結果、大量の高品質コンテンツが多数のチャネルをまたいで迅速に配信されるようになりました。さらなる改善の余地も残されています。

「Adobe Experience Manager Assetsは、当社が最も価値の高いリソースの管理方法を改善する中で、イノベーションの素晴らしい出発点となりました」と、Snyderは語り、「クリエイティブアセットを利用しやすくすることで、時間と費用を節約できました。今後もさらなる活用方法を探りつづけます」と続けました。 UNDER ARMOURはデジタルアセット管理ソリューションにAdobe Experience Cloudを利用して、顧客体験管理を行っています。