アドビ、Adobe Senseiを活用したテクノロジーの早期活用を可能にする「Technology Previews」を発表
リアルタイムに新しい分析機能を試すことができる、業界初の機能
アドビは、先進的なAI機能の一部を迅速にブランド企業へ提供するため、Adobe Experience Cloudに搭載する業界初となる機能「Technology Previews」を発表しました。これまで以上に速く新しいイノベーションを提供するTechnology Previewsを活用することで、ブランド企業は速やかに最新テクノロジーにアクセスできるようになるだけでなく、製品ロードマップの構築が容易になります。Technology Previewsは、まず、リアルタイムのデータインサイトおよび予測分析ソリューションである「Adobe Analytics」で提供し、包括的な顧客体験のスムーズな統合とパーソナライズを促進します。
最低限の顧客情報取得で完了することが多かった従来のサイロ型プロセスは、時間がかかる上に問題が絶えませんでした。Technology Previewsを活用することで、ブランド企業は、アドビのAIおよびマシンラーニング技術であるAdobe Senseiを利用したテクノロジーの早期活用が可能になります。顧客はアドビの製品チームとリアルタイムでフィードバックを共有できるため、アドビは、製品をベータ版や一般提供版としてリリースする前に適切な調整を行うことができます。
Adobe Analytics の製品マーケティング担当シニアディレクターであるジェフ アレン(Jeff Allen)は次のように述べています。
「マーケティングアナリティクスの先駆的製品であり、長期にわたってこの分野をリードしているAdobe Analyticsは、毎日のようにアドビを利用するブランド企業のために積極的にイノベーションを継続できる立場にあります。Technology Previewsは、アナリティクスによってブランド企業の成熟度を引き上げる役割を果たします。単純な見せかけの測定基準を超え、深いデータインサイトを活用することで、構築する顧客体験のあらゆる部分を洗練させることができます。」
Technology Previewsは、Adobe Senseiのディープラーニング機能を基盤として構築された以下のプロトタイプを提供します。
- **AIによるカスタマージャーニーの構築:**ブランド企業は現在、複数の画面を確認しつつ、各顧客の動き方の全体像を把握しようと努めています。Adobe Senseiは、従来のやり方では見えてこなかったインサイトを浮かび上がらせ、最終的に効果の低いものを特定できるようにします。たとえば、スマートフォンにおけるアプリのアンインストール件数が急増した原因を探っているメディア企業では、主要機能の不具合が消費者のフラストレーションを引き起こしたために利用回数が減少し、最終的にアプリが削除されたことがわかるかもしれません。
- **マシンラーニングを利用した理想的なオーディエンスの特定:**あらゆるブランド企業に大量のデータが流入しているにもかかわらず、マーケターはブランド企業にとって最も貴重な顧客グループを特定するのに苦労しています。年齢、性別、収入に基づく顧客セグメントの作成は、良い結果をもたらします。しかし、ほとんどのブランド企業にとって、この作業は、アナリストのデータ理解度に大きく左右され、科学的要素より個人的スキルに頼らざるをえません。Technology Previewsにおけるこのプロトタイプは、マシンラーニングを利用し、オーディエンスセグメンテーションの精度を向上します。嗜好と行動を予測することで、顧客は自動的にグループ分けされるようになります。たとえば、小売店において、無料の翌日配達というオファーに興味を示す特定地域の顧客グループなど、予想できなかったセグメントを見つけられるかもしれません。
- **顧客の一歩先を行くインテリジェントな予測:**顧客体験の大部分を決定づけるのは過去のデータです。賢明なブランド企業は、過去のデータを活用して将来的な顧客ニーズおよび要望を予測することを重視しています。このTechnology Previewsプロジェクトは、ディープラーニング機能を通じて、ブランド企業が顧客の将来の行動を予測する能力を向上させます。アドビは、数十億にのぼる過去およびリアルタイムのデータポイントを分析し、顧客が最も次にとりそうな行動を推測できるようにします。たとえば、秋に客足が鈍ることを予期する旅行会社は、モバイル体験を最適化すれば10%程度のトラフィックの落ち込みを補てんできる可能性に気づくかもしれません。
※当資料は、2019年6月14日に米国本社で発表されたプレスリリースの抄訳です。