引きのポートレートで記念写真を少しオシャレに #AdobeStock

連載

CURBONと考える、「共感」を呼ぶ作品の作り方

ソーシャルで人気のテーマを踏まえつつ撮影のテクニックを学んで、Adobe Stockでベストセラー作品を目指してみませんか?このブログでは、CURBONがおススメするアーティストさんから、素敵な作品を撮る方法を教えていただきます。Instagramなどのソーシャルで広く活躍されている方のテクニックを学んで、売り上げアップを目指しましょう。

今回は人気フォトグラファーの杉本優也さん (@u_ya021))に、引きのポートレイトの魅力やポイントについてご紹介していただきます。

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こんにちは。杉本と申します。 (@Sugimoto_Yuya_)

妻と出かけた時に撮った写真を中心にInstagramなどに投稿しています。

仕事は写真とは関係ないサラリーマンです。僕の写真は、引きで撮ることが多く、あまり被写体の顔も写さないことが特徴です。今回は、自分がなぜこのスタイルで撮影しているのかを書かせていただける機会を頂戴しました。

テーマは**「引きのポートレート」**です。

カメラを趣味にしていると、モデルさんのみならず友達や家族など親しい人を写したい、残したいと思うこともあるのではないでしょうか。

そんなとき、「ここへ行った、何を見た、こんな場所だったという思い出」と被写体を同時に写す、そんな撮り方をご紹介したいと思います。

目次
・寄って撮るのと何が違うのか
**・**ちょっとしたポージングでその人らしさは表せる
****・引いて撮ると文字入れやデザインの素材としても有効

下の写真をご覧ください。

道路を挟んだ反対側の歩道から桜と妻を撮影しました。

僕たち夫婦はカメラ、写真が共通の趣味なので、よく二人で観光を兼ねて撮影に出かけます。

この時は立派な桜並木を見るために出かけました。

このように被写体のサイズ感を小さくすることで桜がいかに大きいか、ボリュームがあるかを伝えることができます。

カメラを構えているので顔は見えませんが、楽しそうな雰囲気も伝わると思います。

お気に入りの服を着て、お気に入りのアイテムを持ってもらうことで、被写体の顔が分からずとも、あるいは距離があっても、被写体の個性は伝わると考えています。

ポイントとして、ただ被写体を小さく写しても、サイズが小さいので、そのぶん存在感も小さくなってしまいます。

僕が撮影の時に注意したり事前に考えておくのは、ワンピースの様な上下一体になっている洋服を選んでもらうことで色調的な存在感を演出することや、カメラを構えてもらう、回ってもらう、歩いてもらうなど、何かしらの動作をしてもらうことです。

そうすることで、表情以外の部分でも被写体の存在感や個性を引き出しています。

自由に動いてもらうこともありますし、構図との兼ね合いを考えて立ち位置や視線くらいは指示して動いてもらうこともあります。

しかし、普通モデルさんに頼む様に、表情などの指示を出すことはありません。

寄って撮るのと何が違うか

この様に寄って撮る一般的な距離感の写真ももちろん大切です。今回は条件を合わせるためにこちらもカメラを構えている一枚にしました。

確かに、これでも桜の色味は伝わります。しかし、どれくらいのボリュームだったのか、空間的な広さや存在感がどれほどだったのかは引きの方がインパクトがあり、かつ説明的な要素を含むのがわかっていただけると思います。

僕は先に乗せた2枚の様に引いて空間と共に撮影し、その後で寄って表情なども撮影します。どちらが良い優れていかという訳ではなく、引いてとることで、「この場所に行った!」という空間に対してのコーディネートができますよという話だと思って読んでくださると嬉しいです。

では写真を交えながら、何枚か作品を紹介したいと思います。

ちょっとしたポージングでその人らしさは表せる

こちらは皇子が丘という岡山県にある、岩場の上から海が見渡せる観光名所です。

一見危なくも見えるかもしれませんが現地はしっかり管理されていて、岩も安定する様処置が施されています。

この場所は見渡す限りの一面の海を眼下に見ることができます。

とても雄大な景色だったのでF値を開放にして奥の方をはっきり映さない事で無限に続く様な広大さを表現しました。

また、少し高い所から撮影する事で高さも表現しています。

この様なちょっとふざけた様なポージングが被写体の個性や、撮影者との関係も写すことができておすすめです。

また、最近のカメラは非常に高性能で画素数に余裕があるので、引きで撮っておくと、トリミングを有効に使うことができます。

ちょっと余計なものや見せたくないものが写ってしまってもトリミングで対応できます。

引いて撮ると文字入れやデザインの素材としても有効

写真の役割の一つに、広告やデザインの素材になるという点があります。

ロケーションが伝わる様に撮影して空間的な余白を作っておくことで、そこに文字を入れたり、説明書きを入れたりすることができます。

デザイナーさんからの依頼やクライアントからの要求に対して対応できる幅を持てつことができるのは、引きの写真のメリットです。

余白がある、空間が詰まっていないなど、よく求められる点を解決するために、被写体を小さく撮るというのは有効な方法です。

パンフォーカスにして全部見せてしまってもいいのですが、僕はレンズ特有のぼけが大好きです。

ぼかし方のコントロールは僕の個性だと思っています。

どこまでしっかり見せたいか、を考えることは撮影の時に大切にしていることの一つです。

こちらは顔が見える1枚です。

顔を写すときもカメラを見ないことで自然な雰囲気で撮影することができます。

三分割構図に当てはめて、ややこしい背景との関係を整理しています。

僕は妻を撮影するのは、「ちょっとおしゃれな記念写真」というテーマを設けているのですが、この様に、構図やパースを有効に使ったり、レタッチで個性を演出することで、記念写真の延長で作品を作れるのではないかと考えています。

身近な人を撮るからこそ、自分の持っている知識や経験をしっかりつぎ込むことで、ただの記念写真にしない、少しでも喜んでもらえる形で残そう、という気持ちを大切にしています。

技術やセオリーを背景に反映することでバランスを保つことができます。

先のデザインの話とも繋がりますが奥をぼかして印象を弱めておくことで三分割の被写体がいない側が余白になるので文字入れの際に被写体と対比させることができます。

いかがでしたでしょうか?引いて撮るポートレート。構図を組み立てるのは難しくなりますが、決まった時の面白さは抜群だと思います。

次回は、「引きのポートレート」を効果的に行うために必要なポイントを技術面からお話ししたいと思います。

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