Adobe InDesignが発売20周年を迎えました #InDesign

Adobe InDesign 1.0から20年にわたるイノベーションの歴史

思えば1999年は世界を変革する出来事が数多く起きた年でした。アメリカ女子サッカーチームが初めてFIFAワールドカップを制し、ファイル共有ソフトのNapsterが話題となりました。そしてなにより重要な出来事が、InDesignの誕生でした。InDesignが世に出てから20年が経ち、DTPの市場は、後戻りできないほど大幅に変わりました。

アドビの共同創業者であるジョン ワーノック(John Warnock)はこう振り返ります。「私たちが出版業界に根本的な影響を与えることになるなんて、もし20年前の当時、誰かに言われても信じなかったでしょうね。」

InDesignは、パーソナルコンピューティングと印刷出版が一般の人々にとってより身近なものとなった、デスクトップパブリッシング革命の直後に発表されました。個人や企業、組織が、規模の大小を問わず、およそどのようなコンテンツでも、直接かつ簡単にデザインし、レイアウトし、印刷することが初めて可能となりました。初期バージョンのInDesignは、OpenTypeフォント、透明効果、オプティカルマージン揃えといった先進的機能をサポートし、印刷出版業界の進化を促進したのです。

20年にわたるイノベーション

1999年から現在までに、私たちは多くを成し遂げました。InDesignは、デスクトップパブリッシングの最初のソリューションではありませんでしたが、クリエイティブプロフェッショナルに最先端のイノベーションを提供することにフォーカスした製品でした。当時、InDesignは透明効果を使ったデザインを可能にした最初のデスクトップパブリッシングアプリであり、2001年のMacWorld誌には「今回予定されているInDesignのアップデートで最も印象的な機能は、テキストやボックスまたは画像など、ページ上のあらゆるものに透明度を設定できるオブジェクトの透明効果(英語)です。」とあります。ですが、当時のイノベーションも、現代の私たちにとっては当たり前のものです。

1999年8月31日にリリースされたInDesign 1.0

いずれ特別なものではなくなるにしても、現在もInDesignは、イノベーションを提供し続けています。Adobe Senseiのインテリジェントなアルゴリズムを活用した予測デザインコンポーネントは、デザイナーの生産性をさらに高め、より迅速な作業を可能にするでしょう。また、「内容を自動認識に応じて合わせる」機能もAdobe Senseiを活用しており、画像の内容をインテリジェントに解析して構図上の重点領域を認識し、ドキュメントのレイアウトにフィットするように切り抜きます。

InDesign 2.0の広告キャンペーン

新たなイノベーションは常に、数年前には考えられなかったようなことを可能にします。1999年当時、アメリカや日本を含めた世界中の人々が、InDesignがもたらす可能性に関心と期待を寄せていました。今後のさらなるハードウェアの高性能化と人工知能の進化を考えると、InDesignと、さらにAdobe Creative Cloud全体について、私たちはその秘められた可能性のごく一部を具現化しているに過ぎないと言えるでしょう。

コミュニティからの支持に感謝します

振り返ると、InDesignの歴史はコミュニティとそこに属する皆さんと歩んだ道のりでした。製品をお使いいただいた皆さん全員への感謝をここに表します。InDesignを活用し、eBookやパンフレットから雑誌まで、数々の素晴らしい制作物を創り出されている何百万人ものクリエイター、つまり皆さんに私たちは支えられています。皆さんからのフィードバックと継続的なご支持が、最高のエクスペリエンスの提供に邁進する私たちの原動力です。

この記念すべき周年を迎えるにあたり、Adobe InDesignチーム全員を代表し、これまでの20年にわたる皆さんのご支援に感謝します。皆さんの情熱と努力とイノベーションが私たちの使命感をより強固なものにします。私たちをパートナーとして選んでいただいたことをこの上なく光栄に思います。

この記事は2019年8月26日に公開された20 Years of Adobe InDesignの抄訳です。

日本語版は英語版から遅れること、2年後の2001年2月にリリースしました。微妙に違いがありますこと…御了承ください。
長きにわたり担当しておりますが、大事で私の原点といってもいい製品です。これからもInDesignをよろしくお願いします。