企業ブランドがビデオを通して顧客とのつながりを深める方法

ガソリンスタンドの給油機からソーシャルメディアフィードに至るまで、今や私たちの回りには何らかの形のビデオコンテンツがあふれています。

より多くのブランドが、顧客とのつながりを築くには「ビデオがあった方がよい」から「ビデオは必須」という認識へと変化しています。このことは、数字を見れば明らかです。消費者が視聴するビデオは1日にYouTubeで50億本、Facebookで1億時間以上にのぼり、ソーシャルビデオの共有回数は、テキストと画像を合わせた回数の1,200%にもなります。

テクノロジーの発展により、魅力的なビデオの作成が容易になったことで、企業はあらゆるチャネルでビデオコンテンツに対する需要に応えることが求められています。この記事では、VICESHOWTIMEJLLなどのブランドが、これまでよりも短時間でコンテンツを作成しながら、ビデオを通して顧客を引きつけている方法を紹介します。

顧客と真のつながりを築く

VICEはかつてレポーターのひげとタトゥーで批判を受けましたが、その特異性が今や資産となっています。

Vice Media社のポストプロダクション担当バイスプレジデントのBen Baker氏は、「私たちは自分たちが話し掛けている相手、つまり視聴者と同じ姿をしています」と話しています。「視聴者はレポーターに自分の姿を重ねることができます。これは従来の報道機関では見られなかったことです」

また、ビデオはブランドを人間らしく、親しみやすくします。商業用不動産会社のJLLは、自社ブランドの再定義をおこなった際、自社の建物や能力を紹介するだけでなく、人間的つながりを築くことに力を入れました。お客様とのつながりを築く最適な方法がビデオでした。

「ビデオは内容をうまく伝えられるだけでなく、取引先やお客様に感じてもらいたい感情的なつながりを生み、しかも自分に正直でいられます。そのようなメディアはビデオのほかにありません」と、JLL社のアメリカ地域担当クリエイティブディレクター、Becky Mikrut氏は話します。

コンテンツの制作スピードを上げる

SHOWTIME社の制作/テクノロジー担当シニアバイスプレジデントのPaul Nicholson氏は次のように語っています。「私たちは、Adobe Premiere Rushなどの新しいアプリケーションでツールセットを簡素化できることに大変満足しています。このことは、新しい顧客セグメントとの有意義なつながりを生むのに役立つでしょう」

SHOWTIMEは、サブスクリプションを増やすためにプロモーションビデオコンテンツを使用しています。また、他のストリーミングプラットフォームへ展開するのに伴い、限定コンテンツに対する需要が高まっています。「私たちは飛躍的に増えたコンテンツをより短時間で制作しており、広告とマーケティングに同じ締め切りを設定しています」とNicholson氏は語ります。

高品質のコンテンツを迅速に提供する鍵となるのが、新しい効率化の方法を見つけることです。VICEは別のアプリケーションに切り替える代わりにAdobe Premiere Proのオーディオ編集機能を使用することで、HBOで放送されている『VICE News Tonight』のオーディオミキシングタイムを80%削減しています。その結果、レポーターは、以前であれば不可能だったコンテンツ制作の締め切りに間に合わせることが可能になっています。また、プラットフォームが異なると、別の形式と長さが必要となりますが、VICEはワークフローの一元化により、複数のプラットフォームでコンテンツを迅速に制作しています。

制作プロセスをサポートするテクノロジーへの関心の高まりとともに、バーチャルリアリティや拡張現実、人工知能といった、ビデオストーリーの魅力を飛躍的に高める先端技術の導入に本腰を入れる企業も増えています。

「次にどのようなテクノロジーが登場するか楽しみにしています。企業にとってもお客様にとっても、本当に刺激的な時代ですね」とNicholson氏は語っています。

デザインやビジネス業界の英雄(ヒーロー)たちはクリエイティブに対して何を思い、何を実行しているのか。アドビは、”Customer as Hero”と題し、様々な業界におけるクリエイティブとビジネスのヒーローの方々のインタビュー動画をご紹介しております。

https://www.adobe.com/jp/information/enterprise/customer-as-hero.html